最新!! 年賀状完成 2013年01月03日13:34 
 
 
 
 
みなさまのご助言のおかげさまで、晴れて年賀状が完成いたしましたので公開いたします。
 
 
 
 
 
NY・ウォール街にて注目を浴びる。
 
(被り物はもちろんヘビ。後ろの巨大な建物はNY証券取引所)
 
 
 
 
 
当日は日曜日でビジネスマンの姿はなく、もっぱら観光客ばかりでした。
 
 
ちなみにすぐ近くが、いわゆるグラウンドゼロで、ワールドトレードセンター跡地にものすごくでっかい高層ビルが建設中でした。
 
懲りないなアメリカ(笑)
 
 
 
ということで、まったく幸先の悪い2013年ではございますが、本年もよろしくお願い申し上げます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
年賀状 2013年01月02日15:06
 
今年はいろいろあって今頃年賀状を作成している。
 
実はすでに宛名は書き終わっていて、予定では今日中に150枚印刷して投函する予定だった。
 
しかしそうは問屋が卸さなかった。
 
 
 
現在奥多摩にはプリンタがない。なので千葉の母親宅のHP製プリンタを私用することになる。
 
これが遅れた理由のひとつだ。
 
 
元日に母親宅に到着。
 
今日は朝から作業を始めた。
 
実はうちにはパソコンが二台あり、古い方にアドビのイラストレータ8が入っている。これを使って年賀状を作成したので、このパソコンをプリンタに接続する必要がある。
 
まずここで問題発生。
 
ドライバをインストールする必要があるが、このパソコンにはDVDドライブがついてない。
 
しかし外付けDVDドライブは奥多摩から持ってこなかった。
 
そこでネット接続を試みる。
 
しかしプロバイダの関係でつなぐのが面倒だと判明。
 
そこで新しい方のパソコンでHP社のHPからドライバを外付けHDにダウンロードの上、これを古パソに接続する。
 
 
 
さらにここで問題発生。
 
古パソはすでにHDドライブが一杯で新たにインストールする余裕がないと表示が出る。
 
そこでHDから不必要なデータを消去。
 
これに約一時間かかる。
 
ようやくプリンタドライバがインストールされ、晴れて印刷にこぎ着けた……と思ったら、またしても問題発生。
 
 
最初のはがきはキレイに印刷されたのに、次から半分しか印刷されない。
 
その次は三分の一二なり、さらに先端ちょびっとだけしか印刷されず、最後には白紙のままでろーっと出てくるようになった。
 
「……」
 
もちろん黙々と作業していたわけではない。
 
ありとあらゆる罵詈雑言を吐き散らしながら作業していたんだが、ここで堪忍袋の緒が切れた。
 
もしも目の前に金属バットがあったらパソコンおよび母親のプリンタを粉砕していたかもしれない。
 
 
そこはぐっと堪えて原因を考える。考える。考える。えーと……。
 
 
 
そして出た結論は、要するにデータが重すぎるのではないかと。
 
 
ネットで調べてもイラストレータ作成のデータは重すぎて印刷できないことがあると。これはオレも出版社時代に経験していた。
 
ではもっとも負荷のかかる写真データを軽くすればいいのだが、そもそもうちにはフォトショップがないのだ。
 
以前はエレメントがあったがどっかで消去してしまったらしい。
 
しかもデザインの関係ででかい写真二枚を重複して使っている。
 
 
このうち一枚をカットしてしまえば大幅にデータ量を稼ぐことができる。
 
しかし画像処理ソフトがない。。。。
 
なのでサカグチからフォトショップエレメントをもらってくるまで印刷自体ができないのである。
 
そこで今後の予定としては、
 
 
・サカグチが帰京する6日以降に秩父までエレメントを取りに行く。
 
・画像を縮小する。
 
・千葉の母親宅を再訪して150枚を印刷する。
 
・投函する。
 
 
 
 
 
いったいいつ出せるんだ年賀状。
 
ふざけんな年賀状。
 
 
 
 
 
こんなことなら年賀状自体廃止にしたいところだが、先述したようにすでに宛名を書いてあるので、それも悔しいのである。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
モンスターズ 2012年12月27日16:06
 
NY在住の友人の言によれば、アメリカ社会というのは、だいたい以下のようになっているという。
 
 
・東西沿岸部に金持ちと貧乏人が集中している。
 
・中間地帯に、いわゆる中流層が分布している。
 
・この中央に住んでいる中流層がバカで保守的で世間知らずである。
 
 
いわゆるひとつの極めて一般的なアメリカ人が、この中流層なわけだ。
 
町山智浩氏が言う「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」というのは、おそらくこの人々のことだろうと思う。
 
 
 
そこで先日、見たこの映画。
 
超低予算映画だそうだが、なかなかどうしてたいした迫力である。
 
 
しかしあの廃墟はいったいどこなんだろう? 竜巻でゴーストタウンになったテキサスのどっかだろうか?
 
 
それはともかく、主人公たちが最後に到達するアメリカ〜メキシコ国境でみたものは、数百キロに渡って広がる隔離壁である。
 
それを見た主人公の男がつぶやく。
 
 
「アメリカは外からだと違って見える」
 
 
 
オレはイスラエルでパレスチナとの隔離壁を見た。
 
高さ十メートルくらいのコンクリートの壁が延々何キロも続いていた。
 
その外では物価が非常に安い。
 
しかし一歩中に入ると同じファラフェル(サンドイッチみたいなの)が倍くらいの値段になる。
 
しかし壁の内側は欧州のどっかの町のように美しく、テロもなく、安全が確保されている。
 
物価が安全を担保しているとも言える。
 
そして多くイスラエル人たちは、パレスチナの現実を知ろうとしない。
 
 
 
 
いま日本でも海外に出たがらない若者が多くなってるそうだ。
 
この流れと世論の保守化というのは、おそらくリンクしているんだろうなあ。
 
怖い怖い。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
マイフェアレディ 2012年12月26日12:13
 
先日借りてきた映画。
 
NYが舞台だろうと思ってたらロンドンだった。
 
しかもミュージカルだった。オレはミュージカルが好きではないので、はあ……と思いながらがんばって見た(3時間超)。
 
感想としては面白かったよ。
 
ヘップバーンが社交界デビューするときはハラハラしたよ。
 
女の主人公に男のオレが感情移入してしまうあたり作り手はたいしたもんだよ。
 
 
 
一説によると、「マイフェアレディ」と「フランケンシュタイン」は根っこが同じ映画なんだそうだ。
 
人為的に新しい人格を作り出すと言う意味で。
 
それがホラーかロマンスかの違いだけだという。
 
 
 
それはそうと、当時百年くらい前のイギリスの階級社会というのがよく描かれていて面白かったな。
 
社会階層の上下で言葉も違う。
 
下層の連中がしゃべるのは、いわゆるコクニーというヤツで、たとえば「today」を「トゥダイ」と発音する。
 
ヘップバーンも「pay」をそのまま「パイ」と発音するのをしつこく直されていた。
 
しゃべる言葉でお里が知れるわけだ。
 
 
 
言語というのは、一般的に中流階級を通して下々に広がるといわれる。
 
中流階級は上昇志向が強いので、上流の言葉をまねたがる。
 
イギリスではかつて庶民がドイツ語を、上流はフランス語を話していた。なぜなら王様がフランス人だったからだ。
 
そして中流が上流のフランス語をまねてドイツ語と混交して現在の英語が生まれたと言われる。
 
 
 
主人公の言語学者のセリフにこんなのがあった。
 
「誰のために何ヶ月も苦労したと思う 最低の人間を拾い上げて話し方を教え 別の人間に作り上げた これは階級と階級 心と心の溝を埋める仕事だ」
 
 
 
要するにアメリカンドリームな映画なんだが、黒澤の「影武者」も、おそらくこの映画に着想を得たんだろうな。
 
しかし結末がまったく違うところが、ハッピーエンドが好きなアメリカ人と滅びの美学を好む日本人の違いだろうか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
関西のおばちゃん 2012年12月23日09:10
 
NY行きのユナイテッド航空で尼崎在住のご夫婦と隣り合わせた。
 
相当旅慣れていて、飛行機も何度となく乗ってるそうだ。
 
 
オレの席は窓側である。
 
おっちゃんとおばちゃんは通路と中。
 
11月の終わりという、一年でもっとも暇な時期だというのに満席に近い。
 
「おにいちゃん、あそこの席、あいとるで」
 
おばちゃんがめざとく見つけた席は、われわれから4つほど前の通路側の席である。
 
「もう誰も乗って来んさかい、おにいちゃん移ったらええやんか」
 
「えー、でも」
 
「その方が、おにいちゃんも楽やろ? あたしらも楽やし」
 
「いや、でもまだ乗ってきますよ」
 
「大丈夫やって」
 
確かに席はほぼ埋まってしまい、出入り口から新しい乗客が乗ってくる気配がない。
 
「早くせんと、とられるで」
 
おばちゃんは言いながら、すでに席を立ってしまった。おっちゃんもそれに続き、オレも仕方なく立ち上がる。
 
「ほならな。ごきげんよう」
 
 
おばちゃんに見送られ、オレは人目をはばかりながら前の席に移動した。
 
そして誰のものとも知らない席に落ち着いて、ものの3分もしないうちに、最後に乗り込んできたらしい若い男と目が合った。
 
「あ、すいません」
 
オレはあわてて立ち上がった。
 
「あかんかったなあ。乗ってきよったわ。ごめんな、おにいちゃん」
 
すごすご退散してきたオレに、たいして申し訳なさそうでもなく、おばちゃんは謝った。
 
 
 
飛行機は無事に離陸し、機内食が出て、アラスカ上空にさしかかった頃から、乱気流で機体がやけに揺れだした。
 
そろそろ消灯時間である。
 
「おにいちゃん、今のうちにトイレ行っといた方がええんちゃう?」
 
「いや、でもシートベルトサインが……」
 
「大丈夫やって。ほら、今揺れがおさまっとるし、すいとるさかい、行っとこ」
 
そう言っておばちゃんはおっちゃんと連れだってさっさと席を立ちトイレに向かった。
 
そして帰ってきて、
 
「ホラ、おにいちゃんも、はよ行って」
 
「は、はあ……」
 
オレはせき立てられるように席を立った。
 
 
その頃からまた機体の揺れが大きくなる。
 
かなり大きく乱高下して、立ってるのが難しいくらいだ。
 
「やっぱやめときましょう」
 
「大丈夫やって。行ってきたらええやん」
 
おばちゃんに追い立てられるように、足を踏ん張りながらトイレに向かう。
 
しかし揺れはどんどんひどくなり、とても小便できるレベルでなくなった。
 
 
 
ふと振り返る。
 
 
 
乗客全員がオレを見ていた。
 
そしてその向こうのキャビンから、通路を睥睨するように座っているアメリカ人アテンダントのおっさんが、ものすごい形相でオレを睨んでいるのだ。
 
「げ……」
 
オレは無数の非難の目に絶えきれずに、席に飛んで帰った。
 
「す、すごい睨まれてるんですけど」
 
「大丈夫やって。行ってきたらええのに」
 
おばちゃんはあとでまたオレの小便のために席を立つのがよほど面倒なのかそう言った。
 
「いやいや、無理無理」
 
「さよか」
 
オレは無理矢理おばちゃんたちを立たせて席に戻った。
 
 
 
 
 
 
……以上である。
 
 
この押しの強さ。見習いたい。
 
 
別れ際に名刺もらったので、年賀状出してみようっと(笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
インドとアメリカ 2012年12月22日19:59
 
アメリカという国は、ブルーカラーとホワイトカラーが鋭く対立している国だ。
 
だから労使関係は非常に険悪というか敵同士というのに近いらしい。
 
 
ブルーカラーは労働組合を作って連帯し、経営者に対抗する。
 
中根千枝氏が指摘した「ヨコ社会」というやつだ。
 
日本のように会社ごとに組合があるのではなくて、すべての職業人が連帯する。
 
だから、たとえばGMの組み立て工がストライキを起こすと、他の会社もすべて、トヨタもクライスラーもフォードも、すべての組み立て工がストライキに入る。
 
だから作業効率が非常に悪い。
 
 
 
あるいは必要以上の仕事をすることは組合の規約に反するからサボタージュは当たり前である。
 
NYの地下鉄を歩いていると、安全帽をかぶった黒人のおっさんたちが手持ちぶさたに雑談したり、ベンチで寝ているのをよく見かけた。
 
彼らに道を聞いても「駅員に聞きな」と言われるだけである。
 
 
 
大きな会社になると「荷運び課」みたいなのがあって、社内の異動に合わせて荷物を運ぶという。
 
それがたとえ隣の机に引っ越すとしても、彼らがやらなければならない。
 
もしも自分でやってしまうと、
 
 
「われわれの仕事を、組合員でもないお前らが勝手にするとは何事だ。今後、われわれの仕事を奪うような行動をしたら、会社に申し入れてお前をクビにしてやる」
 
と言われるんだそうだ。(「米国さらりーまん事情」 松浦秀明 中公文庫)
 
 
 
 
 
このような話を読んでいて直ちに思い浮かべるのがインドのカースト制度である。
 
カーストというのは階級というよりも職業集団である。
 
よく言われるように、レストランに入ると、会計、給仕、床掃除、調理と、それぞれ違うカーストがいて、掃除の人に注文を頼んでも無視される。
 
互いの仕事には一切干渉しない。
 
そしてそれがインドという人口過剰な社会で、あらゆる人に仕事を与える機能を持っているのである。
 
もしも明日からカースト制度がなくなったら、おそらく数億人の失業者が発生するだろう。
 
 
 
あるいはNY在住の友人の話では「アファーマティブアクション」(貧困層のための採用枠)を設けている企業や学校が多いという。
 
これはインドでも不可触民に対して行われている。
 
一説によると、インドで時々信じられないような大規模な列車事故が起こるのは、このせいではないかとも言われているそうだ。
 
 
 
他民族、多言語、巨大な国土、格差社会。
 
 
アメリカとインド。よく似てるなあ(笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
年末中東情勢(議長シリーズ) 2012年12月20日08:25
 
側近「議長、久しぶりですねえ」
 
議長「まあな」
 
側近「クリスマスってことで復活ですか?」
 
議長「バカ野郎、オレたちイスラム教徒じゃねえかよ」
 
側近「じゃあマヤ文明地球崩壊の日を前に最後のコラムですか」
 
議長「まあそんなところだ」
 
側近「それで最近の中東情勢ですが」
 
議長「オレの言ったとおり芳しくねえな」
 
側近「昨日の読売新聞で、チュニジア特集ありましたね」
 
議長「ああ。民主化後も混乱が続いて市民の不満が溜まってるって報道だな」
 
側近「そうそう」
 
議長「人の家で読んだからざっとしか見てねえんだけどな」
 
側近「誰の家ですか?」
 
議長「うるせえ」
 
側近「ともかく議長の言った通りになりましたね」
 
議長「まあ当然だな。革命前から先は見えてたんだからよ」
 
側近「独裁政権後も混乱が続くと?」
 
議長「そうだ。結局、政権がライバル部族に移っただけなんだよ」
 
側近「しかし中東の春なんですよね?」
 
議長「そんなのは欧米が勝手に言ってるだけだっつーの」
 
側近「でも独裁政権が倒れたんですよね」
 
議長「それはそうだよ。だけどお前よく考えてみろよ。チュニジアのベンアリにしてもイエメンのサレハにしても、シリアのアサドにしても、なんであそこまで長期政権が続けられたと思う?」
 
側近「そりゃあ軍隊とかで国民を脅して……」
 
議長「違うな」
 
側近「じゃあなんですか?」
 
議長「欧米が黙認してたからだよ」
 
側近「はあ」
 
議長「つまりその政権が欧米にとって、経済的にも安全保障の上でも便利だったからだよ」
 
側近「なるほど」
 
議長「だから独裁政権がどんなに悪いことして私腹を肥やしてもOKだったわけだよ」
 
側近「じゃあなんで今回の革命が起こったんです?」
 
議長「20年も続けばみんなウンザリするだろ。それをテロリストが扇動したわけだ」
 
側近「アルカイダとか?」
 
議長「そう。だいたいどこの国の反政府軍もアルカイダとつながりがあっただろ?
 
側近「なるほどそうかもしれませんね」
 
議長「ようするに欧米にとっては、実は独裁政権の方が都合がよかったんだ。イスラエルも、外交上は断交してても、戦争すれば間違いなく勝つんだから、現状維持でOKなわけよ」
 
側近「じゃあなんで欧米はアラブの民主化とかいって称えるわけですか?」
 
議長「あいつらはいつでも正義の味方でいたいんだよ」
 
側近「なるほど。白馬の騎士ですね」
 
議長「そう。メディアはあいつらが握ってるんだからよ。後付けで「実は我々も独裁政権には反対してたんですよ」みたいなことを言ってるわけだ」
 
側近「あざといですね」
 
議長「しかもだよ。今のエジプト見てると、どうも出来レースな気がするな」
 
側近「といいますと?」
 
議長「エジプトってのはずーっと軍事政権だったわけだ」
 
側近「そうですか」
 
議長「ナセル、サダト、ムバラクと軍人なんだよ。つまり軍=政権だったわけだ」
 
側近「はあ」
 
議長「ナセルは中東戦争の英雄だったけど、サダトはアラブで初めてイスラエルと和平した裏切り者なわけだ。だから暗殺された」
 
側近「そうでしたね」
 
議長「それ以降ムバラクまで親イスラエル路線だった」
 
側近「ふむ」
 
議長「そこにモルシって穏健イスラム主義者の大統領が出た」
 
側近「そうですね」
 
議長「表面上は欧米も拍手するしかなかった。当たり前だよな。あいつらが言ってる民主主義的な選挙で堂々と大統領になったんだからよ」
 
側近「そうですね」
 
議長「しかし実は欧米にとっては軍が政権を握ってる方が都合がいい」
 
側近「なんでですか?」
 
議長「軍ってのは、どこの国も世俗派=親欧米なわけだよ。それにモルシは間違いなくイスラエルと距離を置くからな」
 
側近「なるほど」
 
議長「最近になってモルシに対するデモが頻発してるよな? あれはおそらく軍が金をばらまいてデモを煽ってるな」
 
側近「きっとそうでしょうね」
 
議長「そしてその裏には欧米とイスラエルがいるんだよ」
 
側近「なんでそんなことするんですか?」
 
議長「「合法的に」モルシを引きずり下ろすためだ」
 
側近「ほお」
 
議長「やっぱりイスラム主義者はダメだってことにして、今度こそ自分らの息のかかった大統領を「合法的に」据える」
 
側近「結局、親欧米じゃないとダメってことなんですね」
 
議長「そういうことだよ。民主主義的な選挙をやれば、反欧米政権ができることは目に見えてるわけだ。そこでいったんできた政権を「ダメ政権」ってことにして、改めて欧米寄りの大統領を選出させるってことだ」
 
側近「なんだか巧妙ですねえ」
 
議長「あいつらはそういうジレンマを抱えてるんだよ。民主主義は正しいけど、放っておいたら具合が悪い。うまくコントロールする必要があるわけだ」
 
側近「今後どうなりますかね?」
 
議長「このままグダグダになっていくんじゃねえか?」
 
側近「やっぱそうですか」
 
議長「でもな、一般市民にとってはたいした問題じゃねえと思うぜ」
 
側近「なんで?」
 
議長「もともと政府なんて機能してなかったんだからよ(笑)」
 
側近「あ、そうか(笑)」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
NY「地下鉄」川柳 2012年12月17日08:38
 
NY「地下鉄」川柳
 
 
 
寝過ごして たどり着いたら ブロンクス
※ブロンクス=現在NYでもっともヤバイといわれる地区
 
 
 
気がつけば 自分以外は みな黒人
 
 
 
真夜中の 駅のホームに ひとり立つ
 
 
 
明らかに ラリッた男 奇声上げ
 
 
 
プラットホーム 荷物に埋もる ホームレス
 
 
 
物乞いに 車内の空気 凍り付き
 
 
 
目が逝った ドレッド男 前に立ち
 
 
 
尿意にも 駅のトイレに 鉄格子 
※治安改善のため地下鉄のトイレは使用禁止
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
NYの吉野家 2012年12月15日21:17
 
今回のNY滞在の目的のひとつが、
 
吉野家の牛丼を食べる。
 
いったいどんなのが出てくるんだろう。
 
やっぱ「並」が「特盛り」サイズなんだろうな。
 
てことは「大盛り」は? 「特盛り」なんて洗面器みたいなのが出てくるんじゃないだろうか……見てみたいぞ畜生。
 
あるいは「つゆだく」ってなんて言うんだろう? 意外と「tsuyudaku」で通じたりするのか。
 
生卵って英語でなんて言うんだっけ? その前に生卵ってこっちで食べるのか?
 
さらにはサイドメニューには、どんなのがあるんだろう。「牛丼バーガー」とか「牛丼ピザ」とかいう新商品があるかもしれない。
 
期待に胸を膨らませてタイムズスクエアに向かった。
 
しかしガイドブックの地図に記載してある地点をしらみつぶしに探すが見つからない。
 
あのオレンジ色に黒い勘亭流の看板がない。吉野家HPによれば2002年にNY出店と確かに書いてあるんだが……。
 
結局、地図に記載されている場所付近にはスタバとハンバーガーショップしかなかった。(帰国してから電話してみたら、5年に閉店したらしい。しかし「地球の歩き方ニューヨーク編2011年版」にはまだ載っていた)
 
口の中は完全に牛丼モードである。
 
どうしてくれるんだ吉野家。
 
 
 
仕方なく、件のハンバーガー店で済ませることにする。
 
最近NYではラーメンと豪華ハンバーガーが人気らしい。ここの店も高級らしく、一番安いハンバーガーで7ドルもする。
 
ま、せっかくNYに来たんだし、一回くらいは高級ハンバーガーなるものを食ってみてもいいだろ。
 
てことでハンバーガーを注文。
 
「トッピングは?」
「ノー」
 
反射的にそう答えた。すでに高級なんだから、これ以上トッピング加えて余計な金払うこともないだろ。
 
そう考えたんだが、店員の女は、まるで珍しい生き物でも見るような顔でオレを見つめた。
 
「ホントにノー?」
「ノー」
 
その瞬間、オレは言いようのない不安に駆られた。
 
彼女の背後のメニュー表をよく見てみるとトマトだのオニオンだのレタスだのが列記してあり、その上にデカデカと、
 
トッピング フリー
 
と書いてあるではないか。
 
やられた。これはもしかして、なにか致命的な失敗をしたのではないだろうか……。
 
案の定、並んだ列が徐々にレジに近づいてきてキッチンが見渡せるようになってくると、店員がずらっと並んだバンズにケチャップとマスタードをかけ、レタスだのトマトだのを載せている中に、ひとつだけ、なにも載っけられない、つまりふたつに割れたまま寂しく置かれているバンズが、オレの目に入ってきたのである。
 
ああ……やっぱり。
 
その瞬間オレは観念した。
 
そしてレジで受け取ったオレのハンバーガーは、塩気のないハンバーグふたつをパンに挟んだだけで、ひとつの野菜も入ってない、そしてケチャップもマスタードもかかってない代物であった。
 
 
これにコカコーラを加えて12ドル(約1000円)。
 
……吉野家のバカヤロー!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
タイムズスクエアのインド人とバトル 2012年12月14日18:45
カメラのレンズフィルタが割れてしまったので、カメラ屋を探しながらブロードウエイをブラブラ歩いていたら、タイムズスクエアでようやく見つけた。
 
タイムズスクエア。
 
映画や雑誌で何度も取り上げられているNY屈指の繁華街&観光スポットである。その派手さは渋谷を20倍くらいした感じ。四方八方が電飾で彩られ、じっとしてると、いたたまれない気分になる。
 
カメラ屋が数軒並んでいたので、そのうちの一軒に入店。
店員は全員インド人である。割れたフィルタを指さすと、まずは力ずくで外そうとする。
 
それはオレもやったよ。でもフレームが歪んでて人力じゃとても無理なのだ。
 
「OK。二階に行って道具使ってとってくるから、オマエは会計を済ませておけ」
 
店のオヤジがそう言って、あたらしいレンズフィルタを店員に渡した。オレはそのフィルターに貼り付けてある値札がフト目に入った。
 
「179」と書いてある。
 
当然ながら17ドル90セントかと思った。
 
なぜなら日本でレンズフィルタといえば1000円しないからである。だから少々高いとはいえ、観光地だし、まあ妥当な値段かなと思った。
 
しかしそこで不審に思ったのは、我ながらさすがだと思う。相手がインド人だったことが、無意識にオレに警戒心を働かせたのかもしれない。
 
「ちょっと待って。それいくら?」
 
オレは店員に尋ねた。
「大丈夫だ。それよりボスが今外してくるから。金を払え」
「いや待て。それはいくらだよ」
「大丈夫だ」
「大丈夫じゃないよ。いくらなんだよ」
 
店員の顔が一瞬蒼白なった。
 
「……179ドルだ」
 
やっぱり。フィルタひとつで15000円、安いデジカメなら買えそうな値段である。
 
オレが呆れた顔をしていると、店員がすかさず付け加えた。
 
「OK。ボスがスペシャルプライスを出してくれる」
「スペシャルっていくらだよ」
「75ドルだ」
「無理無理」
 
お話にならない。
 
「ちょっと待て、今外してきてやるから」
いつの間にか背後に立っていたボスが言った。
「いや、もういい」
オレはオヤジからカメラを奪い取るとさっさと店を出た。
 
 
次に向かったのは向かいのカメラ屋である。
店員はスペイン人夫婦だ。ここなら大丈夫か。少なくともインド人じゃないし。
 
そう思って旦那の方にカメラを手渡すと、旦那は満面の笑顔でプライヤーを持ち出して奥に引っ込んだ。手持ちぶさたになったので、棚に並んでいるフィルターを眺めやった。
 
値段が書いてある。あれは……。
 
199ドル。
 
げ……さっきより高いじゃないか。
 
またしても嫌な予感にとらわれる。満面の笑みのまま旦那が戻ってきた。
「ほら、とれたぞ! この通り!」
 
旦那はうれしそうにそう叫ぶと、棚の新しいフィルターを取り出した。
 
「新しいのをつけてやるからな」
「いや、ちょっと待って……」
 
オレが静止するのも聞かずに、オヤジは新しいフィルタをレンズに取り付ける。しかもものすごい力で「ぎゅうーっ」と、もはや二度と取れないかと思われるほど強力にねじ込んだ。
 
「ほら、これで大丈夫だ」
 
旦那はゼエゼエと息を切らしながら微笑んだが、その表情は固い。
 
「それでこれ、いくらなんだよ」
 
オレはウンザリした顔で、「199ドル」の値札がついた空箱を指さした。
 
「よく聞け、このフィルターは非常に高級なフィルターで」
「そんなことどうでもいいんだよ。もっと安いのでいいから、これ外してよ」
「ちょっと待て、私の話をよく聞くんだ」
「いいから。もっと安いのでいいよ」
「このフィルターは、最新型のフィルターで……」
「いらない。安いのでいい」
「ハンガク! ハンガク!」
 
次に夫婦で口を揃えた。
クオリティーによる説得が無駄と判断して、次にディスカウント交渉に入ったらしい。
 
「ボスが半額でいいって言ってるんだ」
 
旦那がオレの背後を指さした。そこには……やはりインド人が立っていて、オレに深く頷いて見せた。
 
またインド人……。
 
オレは改めてバトルを覚悟した。ここで戦わなければ、たかがフィルターに何千円も取られてしまうのだ。
 
「無理無理。ハンガクじゃ無理」
「じゃあ75ドルでいい」(どうやらこの界隈のぼったくりカメラ屋では「フィルターひとつ75ドル」の申し合わせがあるらしい)
「無理無理」
「じゃあいったい、いくらなら払うんだ?」
「そうさな。壊れたフィルタとってくれたし、20ドルかな」
 
オレが余裕をかまして、妥当な落としどころを提示すると、今度はスペイン人夫婦の方が焦りだした。
 
「無理無理」
「無理なのはこっちだよ。こんなもん日本じゃ10ドルで売ってるぜ」
「……じゃあ30ドル」
 
値段が一気に下がった。こうなったらこっちのものだ。
 
「無理無理。20ドル以上出さない」
「……」
 
夫婦の顔が真っ青になった。明らかに劣勢である。
 
「じゃあ20ドルでいいわよ。その代わりタックスつけて25ドル」
「ダメ。税込みで20ドル」
「……」
 
黙り込む夫婦に、オレは財布から20ドル紙幣を取り出してカウンターに叩きつけた。
 
「バスタンテ!(これで十分)」
「ふん!」
 
おばさんはレジのボスを見やって了解を得ると、紙幣を取り上げて、オレに野良犬でも追っ払うように「しっしっ」と手を振った。
 
圧勝である。
 
しかしあとからガイドブックをよく読んでみるとタイムズスクエアのカメラ、土産物屋ではぼったくり被害が多発してるらしい。
 
ゲームのエンディングを見てから攻略本を読むタイプのオレとしては、反省することしきりであった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
勘弁してくれデイズイン・ワシントンホテル 2012年12月14日03:00
 
ワシントンDCでは「デイズイン」というホテルを予約した。
 
市内のホテルは高い(軒並み150ドル前後)。郊外に行くほど安くなる。よって一泊68ドルのこのホテルも郊外である。
 
それは仕方ないとして、問題は「どれくらい郊外か」である。
 
ネットに写真が載っていた。それはまさに、かの「ターミネーター」で逃げまくっていた主人公の男女が一夜の恋に落ちた、いわゆるひとつの一般的な「アメリカのモーテル」なのであった。
 
てことは車前提ってこと? 歩いて行けるの?
 
そんな疑問も安さの前にはいつの間にかオレの頭の中から消え去っていて、オレは予約ページの決済ボタンをポチッとクリックしていた。
 
 
だだっ広いワシントン市内(アメリカのはどこもバカみたいに広いが)を一日歩き回り、疲れ果てた足で、ホテルから最も近いと思われる地下鉄駅に降り立った時には、日もとっぷり暮れていた。
「思われる」というのには理由がある。ガイドブックの地図では、あまりに郊外すぎて載っていないのだ。
 
ともかくそこから歩き始める。まるで江東区の倉庫街みたいな人気のない大きな建物が延々と続く。しばらく行くと巨大なハイウエイが現れる。
 
おそらくそれが「アーリントン・ブルーバード」ってヤツに違いない。住所はこの道路沿いだから方向も正しいらしい。あとはこの道に沿って歩いて行けば、いつの日か目指すホテルに到着するに違いないのだ。
幾分気分が楽になったが、それもつかの間。
 
これがまた遠いのである。
車道は100キロ超のスピードで車が走り、歩道もないそのすぐ脇を延々と歩く。
危ないし怖い。
しかもなにやら道路工事中である。ブルドーザーとか停まっていて、でっかいコンクリートブロックや小山になった砂利を乗り越えたりする。
 
一日歩いたので足はくたびれてるし、初日なので着替えとか入ってて荷物も重い。苦行である。
 
オレはいったいなにをやってるんだ。ここはワシントンDCじゃないのか。なんでアメリカの首都まで来て、こんなアスレチックなことをやってるんだろうか。
 
ていうかスーパーマリオかよ。
 
そして肝心の「デイズイン」はなかなか見えてこない。
 
さすがに不安になって、犬の散歩に出てきた、12月にもかかわらずTシャツに半ズボンの兄ちゃんに尋ねた(アメリカ人の中には、このように季節感ゼロの人物が相当数いる)。
 
「ああ。それならここから半マイル先だよ。え? もしかして歩いて行くの?」
 
兄ちゃんはオレの大荷物に目をやって呆れた顔をした。
 
やはりそうだったか。このホテルは、最初から歩いて来ることなど想定していないのだ。
 
そして駅から歩き出して45分が経過して、ようやく「デイズイン」の光り輝く看板が視野に飛び込んできたとき、オレの頭の中では「ドラクエ」のテーマ曲が燦然と鳴り響いたのであった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
初ニューヨーク 2012年11月26日21:57
 
明日から二週間NYに行ってきます。
 
 
アメリカは今まで2回行ったことがあります。
 
1度目はアラスカのユーコン川をカヌーで下りまして。
 
2度目は南米帰りでメヒコからサンディエゴ、ロスへ。
 
今回はユナイテッド航空の直行便です。
 
 
 
1度目は純粋にはアメリカとは言えない辺境。
 
2度目は人生最大の鬱状態だったのでほとんど観光せず。
 
なので実質初めてのアメリカです。
 
 
聞くところによるとNYは人種のるつぼだそうで。
 
住んでる友達もそれぞれの「リトル〜」が面白いとのことだったので、ぶらぶら散歩してみようと思ってます。
 
 
パソコン持っていくんで、現地からご報告いたします。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アラファト氏墓掘り起こし(議長シリーズ) 2012年11月14日18:10
 
側近「議長! 議長の遺体が掘り起こされるそうですが!」
 
議長「……」
 
側近「ホントに毒殺されたんですか!?」
 
議長「……」
 
側近「なんか言ってくださいよ議長!」
 
議長「……ナイショだ」
 
側近「えー、なんで?」
 
議長「そりゃオマエ、モサ……やべえ。これ以上言ったら消されちまう」
 
側近「もう死んでるじゃないですか!」
 
議長「……あれはニセモノだ」
 
側近「えーっ!! じゃあ生きてるんですか?」
 
議長「なあな」
 
側近「どこに潜んでるんですか?」
 
議長「そりゃオマエ、奥多摩……やべえ。またモサ○に狙われちまう」
 
側近「ポロニウムってのは、どんな感じなんですかね?」
 
議長「なんかメシ食ってたらよ、腹ん中がこう火照ってくるっていうか……」
 
側近「あれ? 議長生きてるんじゃないんですか?」
 
議長「……」
 
側近「殺したのは誰なんですか?」
 
議長「そんなもん「ア」とか「イ」とかに決まってるじゃねえかよ」
 
側近「何で狙われたんですか」
 
議長「……」
 
側近「実は知らないんじゃないですか?」
 
議長「……ナイショだ」
 
 
 
■アラファト氏墓掘り起こしへ…パレスチナ自治区
(読売新聞 - 11月14日 10:17)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
英BBC大揺れ 2012年11月13日23:30
 
以前BBCのインタビュアーが、オリンパスのウッドフォード社長へのインタビューで、
 
 
「日本の企業が損失隠しをするのはこれが初めてではないが、損失隠しは面目を保とうとする
日本の文化なのか」
 
と聞いていたそうだ。
 
 
 
その後、キャスターの障害者への強姦事件と、それを内部処理した報道倫理事件が明らかになり、さらにホモ議員(?)のレイプえん罪報道で大騒ぎになっているBBC。
 
 
 
要するに隠蔽体質は日本だけのもんじゃないのだよ。
 
 
 
企業に都合の悪いことは、誰だって隠蔽したくなるもんだろ。
 
 
 
 
「隠蔽、ずさんな取材、リーダーシップの欠如。(BBCの)問題の根深さをうかがわせる言葉がメディアに飛び交う」(朝日新聞)
 
 
ずさんな取材は別として、残りのふたつは日本企業の特有の弊害のように言われてきたことじゃないかよ。
 
 
 
 
それをあたかも日本固有の悪弊のように騒ぐ欧米メディア。
 
 
これぞまさにオリエンタリズムの好例だな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「食べる時間を変えれば、やせられる!」 2012年11月09日12:17 
 
 
 
知人が本を出しました。
 
 
「食べる時間を変えれば、やせられる!」(森由香子 東洋経済新報社)
 
 
 
ポイントは、起床後12時間以内にすべての食事を終わらせること。
 
それだけで痩せられるとのことです。
 
著者は管理栄養士の方なので、医学的エビデンスがしっかりしていて非常に納得します。
 
 
 
実は、オレがライターやりました。。。。(笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
売れる作家の全技術 2012年11月07日00:17
 
大沢在昌氏の小説講座なんだが、メチャクチャためになる。
 
書かない人でも、小説の裏側というか作家の苦悩が読めて興味深いと思う。
 
 
大沢氏、28冊本を出してまったく売れなかったと。
 
29冊目が「新宿鮫」で大ブレイクしたと。
 
 
うーむ。オレもがんばろ(笑)
 
 
 
しかしこの本に書かれているが、
 
「作家になるよりも、作家であり続ける方がはるかに難しい」
 
というのは、よく聞くな。
 
日々ネタ探し、枯渇する前に継ぎ足していく作業が重要なんだと。
 
 
 
しかし本文にあるこの部分が笑った。
 
 
「困難な状況を先に書いてしまう。これ、私の小説の書き方です。絶対に脱出できないようなところに主人公を監禁したところで、今回分の連載を終えてしまう。で、次の締切までに、どうやって主人公をそこから脱出させるか必死で考えるわけ」
 
 
なるほどね。
 
先日オレも、締切までにマンガのプロットを考えなくてはならず、かなり苦労してなんとか間に合ったんだが、
 
 
「でも、プロになって何度も何度もそういう経験を積むと、締切までになんとかアイデアが出てくるようになってきた。そのくらい自分を追い詰めれば、アイデアは出てくるものです。もし出てこなかったら? そのときは小説を書く才能が自分にはないと思って諦めるしかありません」
 
 
とのことで、よかった……と胸をなで下ろした(笑)
 
 
 
 
あと、ミステリーを書くには少なくとも1000冊は、古今東西の作品を読まないとダメなんだとか。
 
要するに同じトリックは使えないと。
 
 
すごいなあ。。。。オレたぶん、今まで読んだすべての本をあわせても2000冊行ってないんじゃないかなあ。
 
売れっ子作家への道はキビシイ(笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
のぼうの城 2012年11月06日16:54
昨日見てきた「のぼうの城」。
 
「のぼう」というのは「でくのぼう」のことだった。
 
なんだか「300」を思い出したが、あそこまでシリアスでもないし、変なオリエンタリズムももちろんなくて、素直に楽しめたんだが、欲を言えばもう少しひねった奇策を繰り出して欲しかったかな。
 
しかし史実に基づいてるから、あんまりフィクションも入れられなかったのかもしれない。
 
ラストも意外とあっさりで、前評判が高かった? だけに若干期待外れな感じもする。
 
 
個人的には沈着冷静な大谷吉継が好きだ。
 
この人は石田三成の盟友で、関ヶ原で死んじまったはず。
 
ハンセン氏病だったはずだが、映画ではそれにはもちろん触れてない。
 
成田氏長は、「信野望」で雑魚キャラで出てたはずだが、氏親はどうだったかなあ。
 
 
お客さんはけっこう入っていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
少年と話した娘に酸かけ殺害、パキスタンで両親逮捕 2012年11月03日02:26
 
[イスラマバード 1日 ロイター] パキスタンの実効支配が及ぶカシミール地方で、16歳の少女が両親に酸をかけられ殺害される事件があった。警察などが1日明らかにした。
 
 
 
少女が搬送された病院の医師によると、両親は少女が自宅の外で少年と話しているのを見つけ、犯行に及んだ。少女は顔や腕など全身に大やけどを負い、頭部は骨が露出していたほどだったという。警察は両親が自供したため逮捕した。
 
 
 
パキスタンの人権団体によると、同国では昨年、約1000人の女性がこうした「名誉殺人」で命を落としている。名誉殺人という言葉は、家族の名誉を汚したとして、主に女性や少女が殺害されるケースに用いられる。
 
 
 
 
 
 
この事件は、おそらく「ダウリ」の習慣が関係しているんだと思うな。
 
 
ダウリというのはインドあたりで見られる花嫁の持参金の習慣だ。
 
娘を嫁に出す親は莫大な持参金が必要になる。
 
 
だから女の子が生まれると人知れず殺してしまうことがインドではよくあるそうだ。
 
また持参金が少ないと旦那の両親にいじめられて焼身自殺するなんて事件もあるらしい。
 
 
 
逆にイスラムでは「マハル」と言って、男の方が持参金を要求される。
 
だから彼の地ではイトコ婚が奨励されている。
 
親の兄弟だと持参金が少なくてすむからだ。
 
 
 
この事件の報道を見ていると、いかにもイスラム原理主義の行き過ぎを非難するようなニオイを感じる。
 
もちろんそういう側面もある。
 
少年と話した女の子の方が悪い。
 
レイプされるのは、危険な場所に行った女の方が悪いという論法である。
 
これは一見して我々には不思議だが、現地に行けば納得する部分もある。
 
 
イスラムでは、女性は常に守られているのが普通なので、そういう場所に「自らの意思で敢えて行った」と見なされるわけだ。
 
 
 
おそらく例のラマラちゃん報道の流れて大きく報じられたんだろうが、イスラムだけが原因ではないとオレは思うし、
 
 
イスラム原理主義 = 野蛮
 
 
という単純な割り切りが偏見につながるんだと思う。
 
 
 
しかし自分の娘を殺さざるを得なかった親御さんも気の毒な気もする。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
地球で一番ペットがしあわせな町ベルリン 2012年11月01日22:22
 
というNHKの番組が今やってる。
 
しかしこれ、ペットにとってしあわせと言えるのか?
 
 
 
ドイツではしつけが徹底しているそうだ。
 
大型犬も町中で放し飼い。
 
危ないだろ。噛みついたらどうするんだろ。
 
 
 
電車にも乗れる。
 
隣の席に犬がいて不快に思う人もいるだろうに。
 
糞便の心配はないのかという質問に、「ダメと言えばしません」という答えだった。
 
 
 
 
食料品店以外はお店の出入りも自由で入店禁止の店には、ペットの駐車場がある。
 
一見してよくできたシステムだけど、なんだかおかしいなあと思う。
 
 
 
要するに人間の都合に合わせて犬を飼い慣らしてるだけじゃないか?
 
それは動物にとってしあわせなのかなあ。
 
 
 
オレは世界中のド田舎で、ひなたぼっこして寝てる犬猫を見てきたが、そっちの方がよっぽどしあわせだと思うな。
 
面倒なしつけもないし。
 
吠えようが走ろうが誰もなにも言わないし。
 
どこでウンコしてもOK。
 
ベルリンの町中なんかよりよっぽど快適じゃないか。
 
 
 
 
要するに西欧では権利と義務が非常に鋭く対立しているのだ。
 
放し飼いにしてもいいけど、その代わり飼い主に厳しいしつけが求められる。
 
 
 
そして過剰とも思える人間中心主義。
 
犬はしつけられて当然、つまり人間に従って当然だと思ってるんだろう。
 
 
 
こういう人たちに「日本では動物を虐待してるんでしょ?」とか言われると腹立つよな。
 
 
 
番組では、かつてドイツのナントカいう著名人が、犬は人間と同じく痛みを感じる社会のパートナーだと言ったとか。
 
 
 
大哲学者のデカルトが動物に理性と知能を認めず、生きたまま解剖したというのは有名な話だが、何百年か前の欧州ってのはそういうところだった。
 
 
現在の動物愛護というのは、要するにそういう過去の行き過ぎた人間中心主義の修正なんだろうと思うが、犬が下等動物で人間のしつけがないとダメという根っこの傲慢は変わってない気がするな。
 
 
最後にレポーターの山口もえが、優しいだけでなく手厳しい面もあると言っていた。
 
おそらく放送できない部分で日本人がドン引きするようなエピソードもあったに違いない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
すったもんだの末アカウント回復 2012年10月28日16:03
 
先日からひどい目に遭っていたホットメールのアカウントブロック問題がようやく解決した。
 
原因は要するにこういうことであった。
 
 
 
ブロックされた場合のセキュリティコードを送信するアドレスに、gmailなどの閲覧可能なアドレスを追加していなかった。
 
 
 
うちではホットメールをメインのメールアドレスに使用しており、パソコンにメールソフトを入れてない。
 
なのでホットメールがアクセス拒否されるとまったくお手上げ。
 
バンザイクリフから身投げするしかないのある。
 
 
 
そこで急遽、Mozillaの無料メールソフトをダウンロードした。
 
そしたら送信はできるが受信はできない。
 
なぜだあーーーーーーーーーーっ?
 
そしたら阪口の助言で理由が判明。
 
 
プロバイダが提供するメールアドレスの設定で「送られたメールはすべてホットメールに転送の後削除
」としていたのだ。
 
そこで設定解除したんだが、なぜか未だに一切受信しない(不思議なことに今日になってマイクロソフトからのメールだけ受信していた。ナゾ)。
 
これについてはまだ解決してない。
 
 
 
しかも本人確認のためにいろいろな質問事項があるんだが、たとえば最近送ったメールの件名なんて覚えてないし、アドレス帳もホットメールのサイト上で管理しているので、最近送ったメール相手のアドレスも正確にわからないのである。
 
 
 
そしてようやく本人と同定され三日ぶりに開いてみたらマイクロソフトから矢のようなメールの山。
 
そもそもブロックされてるんだから、ここに送っても仕方ないでしょうに。。。。。
 
 
 
わけわかんないよマイクロソフト。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
共同通信さんの携帯ニュースサイトで連載スタート!!! 2012年10月24日22:20
 
■共同通信の携帯ニュースサイト「共同通信ニュース」にて連載が始まります!
 
 
タイトル「ホントに建つんかい!? 手造りバーベキューハウス!」
 
連載開始日 10月25日
 
 
 
今回の連載は千葉県大多喜町の母親宅でのDIY作業を毎週更新で連載するもの。
担当さんからの注文は「『水曜どうでしょう』みたいなのを、ぜひ」ということで、かなり脱力系のユルイ内容になっております。
ただし……閲覧には月額315円の契約をしていただく必要がございます。
もちろんニュース、スポーツ速報も見られますし、私の他にも、有名な先生のコラムも盛りだくさんです。
これを機にぜひご契約ください!! ぜひ!(笑)
 
共同通信サイト
 
http://kyodo.newsmart.jp/
※月額315円の課金サイトになります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
東京カルカルにてトークイベントやります!! 2012年10月24日22:18 
 
トークイベント「人力社の迷コンビ 中山茂大と阪口克が挑んだ 笑って!古民家再生〜家作りは最高のエンターテイメントだ!!」のお知らせ
 
 
11月15日(木)にお台場のライブハウス「東京カルチャーカルチャー」にて、人力社のトークイベントが開催されます。
 
出演は中山茂大と阪口克、さらにDIY雑誌「ドゥーパ!」編集部の豊田大作さんの3人。
ディープなDIY話がお好きな方、人力社に会いたい方(笑)、単にヒマな方、ぜひお越しください。
 
 
Open 18:30 Start 19:30 End 22:00 (予定)
前売券1500円 当日券2000円(飲食代別途必要・ビール600円〜ソフトドリンク390円〜など)
 
東京カルチャーカルチャーHP
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
北の零年 2012年10月24日17:39
 
淡路島から北海道開拓に向かった武士の一団のお話で、かなり身につまされた。
 
実はオレの母方のじいさんの実家が淡路島である。
 
しかも映画の舞台になった日高の静内町に近いところで牧場をやっていた。
 
 
つまりじいさんの系統は、まさにこの映画で取り上げられた武士の一団にくっついてやってきた百姓のひとりだったに違いない。
 
そう思いながら映画を見てると、所々で目頭が熱くなった。
 
 
原始林のような山を人間の手で切り開く。
 
電動工具はもちろん一切ない。
 
オレは自分で家を建てて、その有り難みがわかってるから、なおさら苦労が忍ばれる。
 
木の一本一本を切り倒し、枝を払い、皮を剥き、乾燥させ、鋸で引いて、最終的に角材にすることが、どんなに大変だったか。
 
そうやって少しずつ人間らしい暮らしを勝ち取っていく。
 
150年前、北海道はそんなところだった。
 
 
しかし、静内や札幌などの道南に入植した人たちはまだ幸せだったかもしれない。
 
戦後になって道北に入植した人たちは、それこそ冬の酷寒と烈風を堪え忍んで原野を切り引かなければならなかった。
 
その苦労は、いまや北海道民でも理解できる人は少ないだろう。
 
 
 
……と熱く語ったところで。
 
 
 
それにしても吉永小百合、若いなあ。
 
しかも還暦を過ぎて渡辺謙の女房役、さらに豊川悦治と恋愛したり、すごいなあ。
 
調べてみるとオレの母親と同じ年である。
 
吉永小百合とできるかと聞かれれば、あえてできると言おう(笑)
 
 
 
そして撮影、大変だったんだろうなあ。
 
田中邦衛も「北の国から」の冬の撮影が相当つらかったそうだが、この映画も画面から寒さがしんしんと伝わってくる。
 
 
 
あと北海道の牧場って、そもそも軍馬の生産が目的で明治政府に奨励されたのね。
 
オレの母方の実家も現在は競馬馬を育ててるみたいだが、きっと戦争中は満州あたりに徴用されたんだろうな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
回転寿司屋で 2012年10月17日18:17
一昨日、青梅の回転寿司屋「K寿司」に入った。
 
ご存じの方もおられると思うが、K寿司では昨年あたりから、寿司ごとにカプセルを導入した。
 
皿を軽く持ち上げるとパカッとカプセルが開く仕組みである。
 
衛生的なのと寿司が乾燥しないのが理由らしい。
 
 
 
時間は午後二時過ぎで、すいている。
 
カウンターに座ってすぐ、隣にガテン系のオジサンが座った。
 
雰囲気はタコ八郎にそっくりだった。
 
オレがいくつか注文して、回ってるのを取って食ってると、
 
 
 
バキッ。
 
 
 
隣で食ってるオジサンの方から、プラスチックが割れる音が。
 
振り返ると、オジサンはカプセルの開け方がわからないらしく、力ずくでカプセルを開いていた。
 
 
 
バキッ。バキッ。バキッ。
 
 
 
オジサンが食うたびにプラスチックが割れる音が。
 
掃除に来た店員も、オジサンが若干コワモテなので、なにも言わずに行ってしまう。
 
 
 
バキッ。バキッ。バキッ。
 
 
 
そのうちオレが注文した「ツブ貝」が赤いトレーに載って回ってきた。
 
オジサンは注文品と知らないのか、それを普通に取り上げた。
 
 
あ……。
 
 
と思ったが、なにも言わずにいた。
 
でも一応言った方が、今後のオジサンのためにもいいかなと思って、振り返ったら、
 
 
 
「あれ? お客さんのだった? すいません。まだ手つけてないから」
 
 
 
といってオレに渡そうとした。
 
 
 
「あ、いいっす、いいっす」
 
 
 
と丁重にお断りした。
 
 
 
 
バキッ。バキッ。バキッ。
 
 
 
オジサンは13皿食って帰って行った。
 
帰り際に、
 
 
 
「どうもすいませんでした」
 
 
 
重ねてお詫びしてくれた。いい人だった。
 
 
オレが会計すると、なぜかオジサンの13皿が、オレの明細につけられていた。
 
店のマチガイだったんだけどさ。
 
 
 
そこの店では前にも、開け方がわからなくて困ってる、気の弱そうなおじいちゃんとかがいて、ちょっとかわいそうだったな。
 
 
どうでもいいお話でした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
西洋と日本の違い 2012年10月13日22:56
 
最近ボンヤリ考えていたことをまとめる。
 
西洋人と日本人のメンタリティで、詰まるところ最も異なる部分というのは、
 
 
「人間の能力の差違を肯定するかどうか」
 
 
これに尽きると思う。
 
 
 
欧州人というのは、人間の能力には生まれながらに差があると考える。
 
だから有能な人物をリーダーに定めて能力がない連中はそいつについていくのが当然だと考える。
 
ハリウッド映画でよく「リーダーを決めようぜ」という台詞が出てくるのは、そういうことなんだと思う。
 
大統領に絶大な権限があるのもそういう理由だ。
 
欧州人が、おそらく世界で最も人種差別をする人々であることも同じ理由である。
 
 
西洋では「個性を伸ばす教育」が尊ばれるという。
 
しかしそれは平たく言うと、優秀な生徒は取り立てて、凡庸な生徒は高等教育は無駄だから、さっさと職業訓練校にいれようと、そういうことである。
 
優秀な人間はどこまでも登り詰めて、強欲資本主義が生まれ、アメリカのようなすさまじい格差社会になる。
 
一方の凡庸な連中は軍隊に行かないと大学にも行けない。
 
病気なんかしたら最悪だ。
 
 
しかしそれは仕方ないし、彼らもあきらめてる。
 
なぜなら人間は、生まれながらに能力にも、そして生命力にも差があるからだ。
 
 
 
一方であまりに過酷過ぎるので、それを是正しようという動きも速かった。
 
人権とか民主主義といった理念が早くから生まれたのは、そういう理由なんだろう。
 
 
 
 
一方の日本では、人間の個体差をさほど認めようとしない。
 
日本人は人種や国籍に関わりなく、誰でも等しく同じような能力があるはずだと考える。
 
だから日本人は海外に行っても最もマナーがいい旅行者として賞賛される。
 
東南アジアの人々にも敬意を払う。
 
なぜなら人間に能力差はないと、無意識のうちに考えているからである。
 
 
日本の教育は横並びで画一的だと言われる。
 
それは誰もが等しく教育を受けることで、誰もが成績が伸びる可能性があると信じられているからだ。
 
 
一方で「気合が足りない」とかいう精神論が盛んに言われる。
 
個人の能力差を認めないから、できないのは気合いが足りないからだということになる。
 
 
日本は努力至上主義である。
 
不眠不休で努力する人が、要領よくさっさと終わらせる人よりも尊ばれる。
 
才能よりも努力が尊ばれるのは、要するに才能の個人差を認めないからである。
 
 
日本の首相には顔がないとよく言われる。
 
個人差を認めないから、誰がリーダーになっても変わらないのは当然なのだ。
 
 
 
このように考えてみると、欧州と日本では人間に対する感覚がまったく異なることがわかる。
 
現在、世界的に格差が生じているのは、欧州の過酷な差別主義が世界に定着した結果であるとも言えるかもしれない。
 
それが失敗に終わったとしたら、今度は日本の東洋的融和主義が注目されるようになるかもしれないなあと思ったりした。
 
 
果たしてそんな日が来るのか!?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
自画自賛かよ 2012年10月13日22:29
 
【ジュネーブ=石黒穣】チェコのクラウス大統領は12日、欧州連合(EU)のノーベル平和賞受賞が決まったことについて、「悪ふざけか冗談かと思った」と酷評した。
(読売新聞 - 10月13日 18:28)
 
 
いやまったくだね。
 
確かに欧州は戦争ばっかりしてたよな。
 
ポール・ケネディって人が「大国の興亡」で書いてるけど、欧州はずーっと戦争してた。
 
 
その間に、武器が発達して、軍隊が組織化されて、それを支える金融システムが構築され、さらに外交能力が発達したと。
 
それをもとに欧州が世界を席巻した。
 
欧州が世界を植民地にできたのは、要するに自分たちのケンカの技術を他国に応用したからに他ならない。
 
 
しかも欧州が連合したのは、平和理念もさることながら、どっちかというと経済的な要請の方が強かったんじゃないのかなあ?
 
 
だから今回の受賞は自画自賛だと言われても仕方がないと思うな。
 
 
そして現在の世界中の紛争の多くが、植民地時代に欧州が線引きした国境が原因になっていることを考えると、ホントに悪い冗談かよと思うな。
 
域内でも批判が出るのは当然だろう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
エコはやっぱりインチキだった。 2012年10月12日12:29
 
本日の朝日新聞に載ってた、「CO2減「過大に評価」」の記事。
 
家電エコポイント制度で、CO2が削減されるかと思ったら、新たな買い換えで排出量が増えたという。
 
会計検査院によれば、
 
 
「エコポイントが消費を刺激し、家電の台数や消費電力が増えた面もあると指摘。制度を導入しないよりはましだったにせよ、結果的に排出量は173万トン増えたと試算した」
 
 
結局、得をしたのはメーカーだけじゃないか。
 
これは国と企業が仕組んだ詐欺と言ってもよいのではないか?
 
 
しかもこの大ニュースを、もっと大きく報道してもいいだろうに、遠慮してちっぽけな扱いにしかしない新聞もせこい。
 
エコポイントで排出量が増えたと、でっかく書けばいいのに、見出しだけだとなんだかわからない。
 
「ましだった」と、チョロッとエクスキューズを入れるのもあざとい。
 
 
やっぱりエコなんて信用してはいけないな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「容疑者Xの献身」「死国」 編集する 2012年10月12日00:13
 
先日のメフィスト賞で「もっと小説読め」と言われたので、いくつか売れてるのを買ってきて読んでみたんだが。。。。。
 
 
「容疑者Xの献身」
 
これはトリックがすばらしい。
 
「あ、なるほどね。新しいっすね」と思った。
 
さすが直木賞受賞するだけのことはある。
 
でもひとつ気になったのは、一目惚れしたお隣さんのために、そこまでするか?? ということ。
 
おそらく設定上、惚れる相手は知古ではダメなので、こうするしかなかったんだと思うんだが、うーん。
 
 
 
 
 
「死国」
 
坂東眞砂子氏の出世作(たぶん)。
 
ホラー好きなので期待して読んでみたんだが……うーむ。
 
 
たまに挿入されるお遍路のオジサンのエピソードは必要なのか?
 
16才の女の子と30過ぎの男の恋愛ってのは無理がないか?
 
結局、蘇った女の子はなにがしたかったんだろう?
 
 
いろいろと解せないことが多かった。
 
この小説の評価は、要するに 四国=死国 が斬新だったことに尽きるのかなあ。
 
 
 
ここ数年は学術書しか読んでなかったし、そもそも推理小説はほとんど読んだことがない。
 
自分が書いてるジャンルで好きな小説家といえばラブクラフトなんだが、紙面からかび臭さが匂い立ってくるような文章というのは、なかなかお目にかかれない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
寝ぼけてガラスを割る 2012年10月09日11:34
 
昨夜見た夢は戦車で旅をするという訳のわからないものだった。
 
おそらく第二次大戦で活躍したソ連製T−34と思われる戦車に乗って、広大な原野を旅する。
 
行く手にはSLとか走ってる。
 
 
そのうち国境にたどり着く。
 
そこは間違いなくロシアとの国境である。
 
戦車に乗ってるオレは当然、疑われ、連行されることに。
 
そこでオレは、後ろをついてきたロシア兵に背負い投げをかける。
 
 
ガシャン!
 
 
ガラスが割れる音で目が覚めた。
 
我に返ると、オレは襖のガラスに肩を突っ込んでいた。
 
当然ガラスが割れてる。
 
 
幸い怪我はなかった。
 
しかし、もしも頭から突っ込んでたら、怪我ではすまなかったかもしれない。
 
危ない危ない。。。。と思いながら再び深い眠りに……。
 
 
先ほど母親に叱られまして、これから建具屋に修理に行ってきます(泣)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「マッドマックス2」に見るヒーロー像 2012年09月30日22:17
 
先日DVDを衝動買いしてしまった。
 
なんとこの映画81年制作なのね。
 
古いなあ。
 
古いけどまったく色あせないところなど、やっぱり古典の名作に入るんだろうな。
 
 
 
ところで特典映像で、制作者が「ジョセフ・キャンベルに影響を受けた」と言っていた。
 
この人は「神話の力」という本が話題になったので名前は知ってた。
 
確か世界各地の英雄伝説みたいなのを調べて、人が好む物語のストーリーを研究してた人だった……確か。
 
それで上記映画制作者もヒーロー像について示唆を得たということだった。
 
へえええ。
 
オレも読んでみようw
 
 
 
 
しかしこのメルギブソンは、西洋個人主義が極まったような男だ。
 
要するに「孤高」ってのが、制作者がインスパイアされたヒーロー像だったんだろう。
 
キーワードにまとめると、
 
 
 
・笑わない
 
・しゃべらない
 
・有言実行
 
・生活能力が高い(ひとりでも生きていける)
 
・ケンカが強い(たぶん)
 
・実は心優しい(子供に好かれる)
 
・孤独を好む(上昇志向がない)
 
 
 
 
西洋人の理想の男というのは「有能なリーダー」だろうと思ってた。
 
平たく言えばアメリカ大統領みたいなスマートでクレバーな指導者だ。
 
しかし意外と違うのかな。
 
 
 
アメリカ人と言えばヒーロー好きである(映画は豪州だが、たぶんアメリカ人と志向は変わらんと仮定する)。
 
しかしメルギブソンは決してヒーローじゃない。
 
彼らが大好きなリーダーになろうとしない。
 
それにマッチョでもない。むしろ華奢だ。
 
 
上記キーワードが多く該当するのって、なんとなく日本のサムライな気がする。
 
 
 
 
 
メルギブソンと対照的に描かれるのが、ホモのモヒカン野郎と、油田籠城組のリーダーだろう。
 
モヒカン野郎のキーワードは、
 
 
・マッチョ(戦闘値が非常に高い)
 
・バカで野蛮人
 
・騒擾的(やかましい)
 
 
要するに「男は陽気でバカでマッチョがいい」という非常にヤンキー的な人物の体現と言えよう。
 
 
 
対する油田組のリーダーというと、
 
 
・猜疑心が強い
 
・クレバーで沈着冷静かつ非情
 
・神経質で冷笑的
 
 
なんとなくフランス人的な印象だな。
 
 
 
そう考えると、この3人は、
 
 
日本人(華奢だがケンカが強い。出しゃばらないが有言実行)
 
アメリカ人(バカでマッチョ)
 
フランス人(クレバーだが感じが悪い)
 
 
のメタファーではないかという気がする。
 
 
てことは日本人を主人公にした物語が世界的にはヒットする傾向が強いということか??????(笑)
 
 
 
ただし現実だったら、メルギブソン、すぐ死んじゃうよね。
 
ぜったいみんなと一緒にいた方が生き残れるとオレは思うな(笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イスラム風刺画のその後 2012年09月27日14:27
 
側近「その後の中東情勢ですが議長」
 
議長「ああ」
 
側近「すっかり尖閣問題で消えてましたが、デモは未だにやってるみたいですね」
 
議長「今日久しぶりにシリア関連の記事が朝日に出てたけど、ダマスカスで戦闘やってるんだってな」
 
側近「燃えてますよ中東」
 
議長「その前はリビアで米国大使が殺されたよな」
 
側近「アレはちょっと衝撃でしたね」
 
議長「その実行犯の過激派組織を、今度は別の連中が襲撃したってな」
 
側近「なんかメチャクチャですね」
 
議長「そもそも過激派ってなんだよ」
 
側近「なんすかね?」
 
議長「過激派ってのは、つまりはカダフィ後の政権に不満もってる連中ってことだろ」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「そういう部族の集合体だよ。そいつらが内戦中にゲットした武器とか、テロ組織の資金とか使って人集めて武装化してるんだよ」
 
側近「なるほど」
 
議長「そういう意味じゃあ、立場上は政府軍と大して変わらないんだよ」
 
側近「えーでも反政府なんでしょ?」
 
議長「じゃあ政府が正しいのか?」
 
側近「そうなんじゃないすか?」
 
議長「そうじゃねえな」
 
側近「えー、じゃあ誰が正しいんですか?」
 
議長「正しいやつなんかいねえんだよ」
 
側近「……」
 
議長「要するに自分とこの部族を優遇してくれる政権が正しいんだ」
 
側近「はあ」
 
議長「今の政府がすべてのリビア国民を代表してるなんて考えるのが大間違いなんだよ」
 
側近「はあ」
 
議長「報道では、さも政府軍が正しくて反政府軍が過激派で悪いってことになってるけどよ、違うんだよな」
 
側近「そうかなあ……」
 
議長「カダフィは欧米に楯突いて嫌われてただろ? それをぶっ壊した今の政府は欧米に都合がいいから正義の味方ってことになってるだけだ」
 
側近「はあ」
 
議長「同じことがシリアにも言えるな」
 
側近「なるほど」
 
議長「そもそもあいつらにとって国家なんてあんまり意味ないからな。部族社会ってのはそういうもんなんだよ」
 
側近「そういえばスイスの手榴弾がシリアに流れてたって報道がありましたね」
 
議長「おお。あの国もインチキくさいからな」
 
側近「そうなんすかね」
 
議長「もともと傭兵の国だったんだよスイスは」
 
側近「へええ」
 
議長「山だから作物ができないだろ。だから傭兵とか精密機器とか金融が発達したんだ」
 
側近「おお。なるほど」
 
議長「だいたい素性の知れねえ金を大量に預かってるおかげで、スイスフランって安定してるんだろ?」
 
側近「そうなんでしょうね」
 
議長「それこそカダフィとかアサドとか、アフリカのとんでもねえ独裁者も預けてるんだぜ」
 
側近「議長も預けてたんでしょ?」
 
議長「……ナイショだ」
 
側近「報道によると、
 
「スイスは昨年、68カ国に約8億7千万スイスフラン(約728億円)の武器を「防衛目的」で輸出した。世界で13番目の武器輸出国。09年には、武器禁輸の是非についての国民投票を反対多数で否決している」
 
ってことで、暗にスイスの武器輸出を批判してるんですが」
 
議長「まったくだよ。裏で悪いことしてるくせに、なにが永世中立国だよと思うねオレは」
 
側近「しかしデュナンとかスイス人ですよね?」
 
議長「赤十字作ったヤツだろ? そういうのもたまにいるんだろうけどな」
 
側近「赤十字の旗って、スイス国旗の反転なんですってね」
 
議長「そう考えると日本が武器輸出三原則を意固地に守ってるのは、たいしたことだと思うぜ」
 
側近「おかげで自衛隊の武器はすげえ割高なんだそうで」
 
議長「いいじゃねえか。滅多に使わねえんだし」
 
側近「そうかなあ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
バイオハザード5 2012年09月25日18:02
 
この間ヒマだったので見てきた。
 
アンブレラ社、ますますなにをやりたいのかわからない。。。。
 
しかも、だんだんホラーというよりアクション映画になってる感じがする。
 
 
あと今回はカプコンに敬意を表してか、一瞬だけ日本が舞台だった。
 
お巡りゾンビがリアルでよかった。
 
 
それと「ドーン・オブ・ザ・デッド」のオマージュもあって、ファンとしては楽しめた。
 
 
 
それにしてもこの映画の監督、たしかミラ・ジョボビッチの旦那なんだよな。
 
映画監督と主演女優が結婚するって言うのハリウッドではよくあるパターンだ。
 
ジョボビッチはその前の旦那がリュック・ベッソンだ。
 
ジェームズ・キャメロンも主演女優と結婚と離婚を繰り返してる。
 
 
日本だと主演男優と主演女優が結婚するパターンの方が多い気がするが、日本よりも映画監督がもてるってことなんだろうか。。。それとも女優のインテリ志向が高いってことか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
日本の脱原発を阻んでいるのはアメリカ? 2012年09月25日10:41
 
本日の朝日新聞に興味深い記事があった。
 
 
原発同盟 維持迫った米
30年代ゼロ、閣議決定の動きに「ノー」
 
 
アメリカが日本の原発ゼロの決定に文句をつけたという記事である。以下抜粋すると。
 
 
 
「こうした動きを先取りする形で米側の姿勢を明らかにしたのが、アーミテージ元米国務副長官ら、超党派のアジア専門家らが8月に発表した報告書だ。世界の原発建設で、今後中国が台頭し、ロシアや韓国、フランスとともに主要な役割を果たすとの見通しを示し「日本も後れをとるわけにはいかない」と指摘していた」
 
 
 
なるほど日本が原発製造をやめちまったら、そのシェアは中国に奪われるわけだな。
 
 
前にも書いたけど、原発輸出というのは、かなり外交戦略が絡んでいるとオレは思う。
 
たとえばアメリカがどっかの国に原発を建てる。
 
その国にチャベスみたいな反米政権ができて、鉄道とか電力会社の国営化を
始めたとする。
 
そしたらアメリカはどうするか。
 
 
「ああそうですか。じゃあ邦人保護ってことで、技術者引き上げますんで」
 
 
原発技術者を引き上げてしまう。
 
もちろん重要な技術やデータはヤツらが握っている。
 
そしたら原発が動かなくなる=電気の供給がストップしてしまうのだ。
 
 
もちろん現実には、そういうことにはならないだろう。
 
しかしその国は常に、そういう外交圧力にさらされることになるのは間違いない。
 
 
その国のエネルギー産業を握る = その国の政治を左右する
 
 
ことにつながるのである。
 
 
……てなことを考えたときに、アメリカが日本の原発産業に一定のシェアを維持させて、中ロの原発輸出を阻もうと考える理由がよくわかるというものだ。
 
これに経団連のじいさんたちが絡んで、結局原発は存続されることになるんだろうな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
おくてん 2012年09月19日21:03 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
奥多摩のアーティストが出展する「OKUTEN」で、私も出展していますのでご報告。
 
タイトル「人力社の仕事」。
 
奥多摩駅2階という好立地。
 
「アースガーデン・マルシェ」さんの店内をお借りして展示しております。
 
遅くなりましたが9月いっぱいですので、奥多摩の行楽帰りなどにぜひお立ち寄りくださいませ。
 
よろしくお願いいたします。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「そろそろ潮時だろ」中国反日デモ(議長シリーズ) 2012年09月19日16:48
 
側近「議長、最近、中国がえぐいっすねえ」
 
議長「そうさなあ。もともと反日が国是だからな」
 
側近「それにしてもひどすぎませんか?」
 
議長「まあこれも当局の手の内なんだろうなあ」
 
側近「といいますと?」
 
議長「煽るだけ煽って、まずは日本を紛争解決の席に着かせるのが狙いだな」
 
側近「え? それだけですか?」
 
議長「そりゃそうだろ。もともと領土問題なんかねえんだからよ。会談の席に日本を着かせるだけで、中国側は儲けもんだろ」
 
側近「しかし邦人が怪我するって普通じゃないですよねえ」
 
議長「まあそろそろ潮時だろうな」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「あんまりやり過ぎると投資が逃げちまう」
 
側近「なるほど」
 
議長「チャイナリスクってやつだな」
 
側近「しかしこのままだとやられ損ですよね。日本企業は」
 
議長「ちゃんと補償してくれるだろ。「弁償」じゃなくて「お見舞い」みたいな名目だろうけどなwww」
 
側近「しかし中国の反日思想がここまで過激とはねえ」
 
議長「まあそれもあるんだろうけどな。根っこは違うかもしれねえぞ」
 
側近「へえ。なんすか?」
 
議長「要するに当局に刃向かえない不満だよ」
 
側近「ほほお」
 
議長「格差とか汚職とか、ひでえじゃねえかよ中国」
 
側近「ええ」
 
議長「そういうのを表立って言うと逮捕されちまうから言えねえわけだよ庶民は」
 
側近「ええ」
 
議長「そういう不満が日本に向いたってことだろ」
 
側近「なるほど。当局もそのあたりは了解済みってことですね。不満を日本に向けさせるっていう」
 
議長「でもあんまりやりすぎると企業が逃げちまうからよ。そろそろ潮時ってことだ」
 
側近「そろそろ落としどころ探ってるわけですね」
 
議長「そうさな。ここで前原みたいに強硬なこと言うとこじれるからなあ。うまいこと中国のメンツ立ててやらねえとなあ」
 
側近「それにしても最近、中国はやりたい放題ですねえ。南沙諸島もそうだし」
 
議長「あれはフィリピンから米軍基地が撤退したのが大きいな」
 
側近「あ、なるほど」
 
議長「地図見りゃわかるけどよ。中国の海って、ほとんど西側の国が押さえてるわけだよ」
 
側近「日本、韓国、台湾、フィリピンですか」
 
議長「そうそう。特に日本、韓国、台湾は手強いわな」
 
側近「なるほど」
 
議長「そうなると出口は南シナ海しかないわけだ」
 
側近「雑魚ばっかりだし?」
 
議長「雑魚っていったら失礼だろ」
 
側近「すいません」
 
議長「ともかく今回のデモは中国の格差社会が、そもそもの原因だな。そういう意味で、先日来のアラブの暴動でアメリカ大使館が襲われるのと、根っこは変わらないとオレは思うぞ」
 
側近「議長は中国大使館に抗議に行かないんすか?」
 
議長「行かねえよ。オレはオマエ、アラブ人なんだからよwww」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アラブ暴動を斬る(議長シリーズ) 2012年09月14日11:06
 
ニュースより。。。
 
「ムハンマド侮辱映像」めぐる反米デモ、イスラム圏全域に拡大
 
 
側近「議長、リビアのアメリカ大使が殺されましたね」
 
議長「ああ。ちょっと驚いたな」
 
側近「これは異常事態ですね」
 
議長「そうだな」
 
側近「原因は例のアホ映像らしいですが」
 
議長「こういうのは下品だな」
 
側近「はあ」
 
議長「前に「コーラン燃やす日」とか言ってたアホな牧師もそうだけどよ。なんつうか売名行為だよな」
 
側近「やっぱそうですかね」
 
議長「騒ぎになるのをわかっててやるんだからな。まあしかし大使殺害までなるとは思わなかっただろうな」
 
側近「製作したのはユダヤ人らしいですが」
 
議長「そもそもイスラムは、ユダヤ人商人がアラブで酒売ってったのに批判的だったからな。大昔の話だけど」
 
側近「しかしユダヤもキリスト教もイスラムも同じ神様なんですよね? 何でこんなに仲悪いんですかね?」
 
議長「同じだけど違うんだよ」
 
側近「といいますと?」
 
議長「まずユダヤ教徒は旧約聖書が聖典だろ?」
 
側近「そうですよね」
 
議長「キリスト教徒は旧約+新約だよな?」
 
側近「そうですね」
 
議長「イスラムはコーランだけど旧約も認めてる。つまり旧約+コーランだ」
 
側近「新約は?」
 
議長「新約はイエスの言行録だから、ユダヤとイスラムにとっては聖典ではない」
 
側近「なるほど」
 
議長「つまりだよ。ユダヤ人にとってはヤハウエだけが神様で、キリスト教徒はヤハウエ=イエスだ」
 
側近「なるほど」
 
議長「イスラムにとってはヤハウエ=アッラーだけど、イエスは神様ではない」
 
側近「へえええ。さすが議長w」
 
議長「ユダヤが一番古いから、残りの二つの宗教の基礎になってるわけだが、そのぶん神様の枠も厳しいわけだ」
 
側近「へええ」
 
議長「一方でイスラムは、ユダヤのモーセも、キリスト教のイエスも、ゾロアスターのナントカさんも、ムハンマドと同じ人間で、預言者ってことになってる。イエスは「ナザレのイエス」であって神様ではない」
 
側近「そんで、なんでこんなに仲悪いんですかね?」
 
議長「宗教ってのは、実はそんなに問題じゃねえな」
 
側近「え? でもムハンマド風刺で怒ってるんですよね?」
 
議長「違うな」
 
側近「断言しますね。議長!www」
 
議長「アレは単なるきっかけだ。きっかけはなんでもいい」
 
側近「といいますと?」
 
議長「これは要するに格差社会に対するレジスタンスなんだよ」
 
側近「レジスタンス?」
 
議長「そう。いまやテレビやネットでみんな知っちまったんだよ。世の中の膨大な不公平を」
 
側近「はあ」
 
議長「繁栄を享受する欧米社会に対する抗議なんだ。しかも欧米は優勢な軍隊でアラブで好き勝手やりやがってる。かつての中東戦争から、イラク、アフガン、リビアってな」
 
側近「ふむ」
 
議長「ムハンマド風刺はそれが爆発する契機に過ぎないんだ」
 
側近「なるほど」
 
議長「よく見てみろよ。暴動が起こってるのは、欧米に蹂躙されたリビアと、石油が出ないエジプトとイエメンとシリアじゃねえかよ」
 
側近「あ、そういえば」
 
議長「膨大な貧富の差が、そもそもの原因なんだ」
 
側近「しかしサウジとかカタールとかでも、暴動が起こってるけど報道されてないだけって可能性もありますよね?」
 
議長「それは大いにある。しかしあのあたりは少し性質が違うな」
 
側近「といいますと?」
 
議長「暴動を起こすのはイランの息がかかったシーア派の連中がスンニ派の王様に敵対して暴動を起こすんだ。これは宗派対立でもあるし、イデオロギーの対立でもある」
 
側近「しかし他の石油が出ない国でもモロッコとかヨルダンとか平和ですよね」
 
議長「あそこらは、ほぼ全員がスンニ派だし、カリスマ的な王様がガッチリ政権を握ってるんだよ」
 
側近「はあ」
 
議長「アラブの砂は強く握ってないとバラバラになっちまうんだ」
 
側近「それで今後どうなりますかね?」
 
議長「こういう暴動は普通はほうっておけば徐々に沈静化するもんだけどな」
 
側近「はあ」
 
議長「アルカイダみたいなテロリストが扇動してさらに過激化する可能性は大いにあるな」
 
側近「そうですねえ」
 
議長「シリアはまさにその悪い例だろうな」
 
側近「なるほどねえ」
 
議長「いずれにしても世界は激動期に入ってるな」
 
側近「そうなんすかねえ」
 
議長「富める者と貧乏人の世界規模の対立なんだよ」
 
側近「はあ」
 
議長「南米でもチャベスみたいな左派政権が次々に出てきてる。今までアメリカに首根っこつかまれてた連中が抵抗の意思表示を始めたんだ」
 
側近「うーむ。そうなるとどうなりますか?」
 
議長「欧米は既得権益維持のために、こういう勢力を潰しにかかるだろうな」
 
側近「そうですよね」
 
議長「一方で、世界基準を次々に作って、ライセンスで食ってくような体制を作るだろうな」
 
側近「はあ」
 
議長「製造業がダメになったイギリスが金融にシフトしたのと同じ構造だな」
 
側近「議長もそうとう稼いで持ち逃げしましよね」
 
議長「嫁さんに持ち逃げされて、挙句の果てにナントカいう放射性物質で殺されちまったよwww」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
方紙の求人欄 2012年09月04日09:34
 
本日、新聞を読んでたら、求人欄がやたら面白いことに気づいたのでご紹介したい。
 
 
 
・甲子園出場確実の打撃指導 指導は一年間即甲子園
 
↑こんなに断言しちゃって大丈夫なのか?
 
 
 
・お茶飲み話し相手探し (女性無料) 男性入会金五千円3人迄紹介料二千円
 
↑チェンジは3回までってことか。
 
 
 
・あなたの第二の人生応援します 国際結婚の老舗(手づくり) 女性対象地域→ロシア 旧ロシア諸国
 
↑女性対象地域→ロシア限定ってのがいいな。
 
 
 
・実験用アフリカツメガエル繁殖者大募集 井戸のある方に限る! 完全出来高制<高収入可> 飼育は熱帯魚より簡単
 
↑井戸ないだろ普通。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ガダルカナル雑記〜そのA異常な物価高 2012年09月03日22:28
 
前回の続き。
 
今回のソロモン諸島訪問で一番疑問だったことは、
 
 
「異常な物価高」
 
 
とにかく何でもべらぼうに高い。
 
たいがいは日本並み。
 
コカコーラも100円。
 
メントスも100円。
 
歯ブラシのように一本300円近くするものもある。
 
 
 
この国では自給している物資はほとんどゼロと言っていいようだ。
 
言い換えれば、ほとんどの物資が輸入されている。
 
小笠原が内地よりも物価が高いのと同じように、離島で物価が高くなるのは、輸送コストを考えれば自然である。
 
同様に賃貸マンションの家賃もべらぼうに高いそうだ。
 
特に外国人を対象とした高級マンションは、月20万円とかするらしい(電化製品完備の高級フラットらしいが)。
 
 
 
一方で地元のjicaの方に聞いてみると、標準的な看護師さんの月給が1万円なんだそうだ。
 
ひとりあたりのGDPは約1000ドル。
 
おしなべて年収10万円である。
 
 
しかも他の途上国と同じく、
 
 
「一族でひとり働いている肉親がいれば、他の連中は食っていける」
 
 
つまり失業率が非常に高いわけだ。
 
 
このような状況で、地元の人々は生活できるのか?
 
 
答えはイエスである。
 
 
 
 
おそらくこの国には2種類の消費者がいるようだ。
 
ひとつは、大使館、国連、NGO、豪州をはじめとした多国籍軍、外資系企業、観光客などの外国人と、一握りのソロモン人大金持ち。
 
彼らは所得が高いので、これらの輸入物資を購入する財力がある。
 
輸入財貨は、これらの人々のためにあるようなものだろう。
 
 
 
 
一方の大多数のソロモン庶民。
 
彼らは現金収入が極端に少ないので、このような輸入物資にありつけない。
 
彼らが日々口にするビートルナッツ(赤いのをペッペ吐いてるヤツ)は、たったの10円である。
 
ココナツもひと玉10〜20円である。
 
しかも自宅に生えてるのを食えばタダである。
 
つまりソロモン諸島内で自給できる物資については、べらぼうに安いか、あるいはタダなのである。
 
一般のソロモン人は金がないから、金がかからない暮らしをしている。
 
消費経済とは無縁の暮らしである。
 
 
つまりこの国は、
 
 
・在留外国人と高所得者
 
・その他大勢の貧乏な一般市民
 
 
の2種類の人々が存在すると思われる。
 
そしてその所得格差は、かなり大きいと思われる。
 
 
 
この国を見ていて、失礼ながら「援助太り」という言葉を思い出した。
 
トヨタのランクルに乗ってる大勢の西洋人を何度も見かけたが、彼らの滞在費に、いったいいくらかかってるのだろうかと不思議になる。
 
もちろん彼らが消費することで、商店は儲けるけど、一般市民には還元されない。
 
 
いろんな国の団体が支援に訪れているけれど、それらの援助が一般の人に回ることは少なく、たいがいどこかでピンハネされてしまう。
 
曾野綾子氏の「貧困の光景」という本に、そういう実態が細かく描かれているが、この国もそうなのかなあとか思ったりした。
 
 
 
 
と、ここまで読むと、「なんて悲惨な国なんだ」と思われるかもしれないが、実際はその逆である。
 
ソロモン人は愛想は悪いがいい人が多い。
 
男が働かず女の人が働き者なのも、パプアあたりとそっくりである。
 
労働は必要悪で、必要以上に働こうとする人はいない。
 
友人と猥談でもしていれば、一日は楽しく過ぎていくのである。
 
 
 
 
金もいらない。
 
仕事もいらない。
 
ビートルナッツがあればそれでいい。
 
 
 
それがソロモン人である(笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ガダルカナル島雑記〜その@ 2012年09月03日14:46
 
先月18日から9月1日まで、南太平洋ソロモン諸島のガダルカナル島に遺骨収集に行って参りました。
 
具体的な活動につきましては、しかるべきHPでご紹介されると思いますので、ここではガ島に関して得られました、私なりの知見をまとめてみたいと思います。
 
 
 
 
 
先日から読んでいた「南太平洋の環礁にて」(畑中幸子 岩波新書)は、タヒチからさらに東へ1000キロの絶海の孤島での滞在記である。
 
初版が1967年、実際に著者が滞在したのが1960年代の前半と、かなり古い本ではあるが、島での経済活動やミッションの普及、中国人商人の進出などについては、ガダルカナル島の参考になると思うのでご紹介したい。
 
 
 
ガダルカナル島は「餓島」と言われるほど、多くの日本兵が飢餓で亡くなったが、しかし実際に島を訪ねて不思議に思うのは、
 
 
「なんでこんなに椰子とかバナナとか生えてるのに日本兵は飢えたのか?」
 
 
この疑問の回答について、カギになりそうな記述を見つけたので紹介したい。
 
 
「椰子からとるコプラに生活のすべてを託している貧しいトゥアモツの人々を援助するため、政府は農業指導員を派遣し、みのりの少ない古い椰子を伐って新しく植えかえることを奨励した。一本につき二五フラン、二年目三年目の手入れに対して五フランずつが政府より支給される。プカルアは六三年に一万五千本が植えつけられることになっていた」
 
「近年ミッションのすすめを入れてタタコトからテマタギに再び植民をはじめた。一万五千本のプランテーションを試みコプラの生産をはかりだした」
 
「遅ればせ乍ら他の小さな無人島へのプランテーション奨励が政府によっておこなわれだした。それは農業指導員とトゥアモツ群島に根をはっているカトリックミッションに委ねられた」
 
 
つまりこれらの島々では戦後二十年近く経って、ようやく椰子の植林が始まったことになる。
 
椰子のプランテーションの増加には「コプラ」に対する世界的な需要が起因している。
 
コプラとは椰子の実の内側の胚乳と呼ばれる白い部分のことで、マーガリンや石けんの原料になる。
 
ちょっと調べてみると、20世紀に入ったばかりの頃には、すでにかなり需要があり、フィリピンあたりで椰子の植林が始まっていた。
 
現在でもインドネシアと並んでコプラの主要生産国である。
 
椰子は海流に乗って世界各地の海岸に自生するので、ガ島でも沿岸部では椰子は見られたんだろうが、組織的に、かつ大規模に栽培されるようになったのは、案外最近なのかもしれない。
 
資料がないのでよくわからないが、現実に日本兵が飢えた事実を考えると、おそらく戦後になってからではないだろうか。
 
同時にバナナ(熱帯アジア原産)、マンゴー(東南アジア原産)、パパイヤ(中南米原産)、カカオ(中南米原産)なども、意外と最近になって熱帯の島々に普及しはじめたのかもしれない。
 
 
 
 
同じように、南国熱帯では、果物がいくらでも採れて、人びとは働かなくても暮らしていけて……というイメージは、実はかなり誤りがあるようだ。
 
 
同著によれば、60年代の島民の主食は椰子の果肉と小麦粉でつくった団子で、煮たり蒸したりして食べるそうだ。
 
「以前は、椰子の実、パンダヌスの実、魚、貝だけが人々の食物であった。食物だけでなく、彼らの日常生活は椰子の樹にずい分依存している」
 
他に犬肉がごちそうだという。
 
やはり現在のように熱帯の果物が移植されたのは、以外と最近らしい。
 
 
 
島民の暮らしが椰子に依存していることは、ガ島でも散見された。
 
椰子の実はもちろん、実の周囲の繊維は焚きつけになり、葉っぱは屋根になるし(三年でダメになるらしいが)、幹は材木になる。まさに捨てるところがない。
 
 
 
ガ島では、現在はインスタントラーメンと米が主食である。
 
というよりも、ほとんどそれしか食べないそうだ。
 
我々が泊まったお宅でも、初日はシーチキンとタマネギを炒めたの(しかも相当しょっぱい)に、大量のご飯であった。
 
二回目の食事は、コーンビーフを混ぜたインスタントラーメンと大量のご飯であった。
 
残念ながらこれが、現在のソロモン人のローカルフードなのである。
 
 
 
宗主国が植民地の人びとの食嗜好を意図的に変えるという事例は聞いたことがある。
 
自国の農産物が売れるからだ。
 
タヒチ方面で小麦粉が普及したのはそういうことだろう。
 
そしてガ島では、おそらく華僑の利害が影響して、即席ラーメン(マレーシア産だった)と米が普及したのではないだろうか。
 
 
 
 
 
ミッションについてはこんな記述もあった。
 
 
「食生活が充ちたりるとき人びとは、金に対する執着もなければ欲求も少なくなった。神父は「彼らに金をもたせるとタヒチに飲みにいき無一文でかえってくるのがおちだ。植えて手入れしたところはその人間のものとなるのだからこんな結構なことはない」といったが、現金の支払いについては何も言及しなかった。トゥアモツ事務所できいたときも「ヴィクトール神父にまかせて、彼が管理している」ということしかわからない。二十数年トゥアモツの東部地区を担当している神父を信頼して、まかせっぱなしにしている役所、国家の祭日、儀式をはじめパーティにも必ず姿を見せる神父たち、政府とカトリック教会の仲のよいところをわたしは屡々みてきた」
 
 
「布教に入って百年近くになるミッションが中国人商人に先立って島民と接触した文明人であったが、労働に対する考え方とか、労働に対する意欲をうえつけるまでにはいかなかった。安息日を忠実に守らせ、毎夕の教会でのお祈りを彼らに徹底させることに成功していることはわたしも認めた」
 
 
著者の主観も一部入ってはいるものの、ミッションと政府の関係、椰子プランテーションとの関係はなかなか興味深い。
 
言い方は悪いけれど、熱心な信者である住民をタダ働きさせてプランテーションを管理し、売り上げをピンハネするなど、少々あくどいこともしているのではないかと著者は疑っている。
 
確かに首都ホニアラの中心部に建つ立派な教会や、ミッション系の学校をみていると、「金あるなあ」と思ってしまう。
 
もちろんちゃんとしていることもあるんだろうが。
 
 
 
わたしは以前タイの山岳少数民族を訪ねたとき、やはりミッションが広がっていることに驚いた。
 
理由はいくつかあった。
 
ひとつは主要民族が仏教を信仰していることへの反発。
 
もう一つはミッションの懐柔作戦だ。
 
そこの青年が言うには、
 
「あいつらは改宗を条件に車を買い与えたりするんだ」
 
そういう彼もサイモンと名乗ってマイカーを運転していた。
 
 
そういう話をちらちら聞いているので、オレはミッションがあまり好きになれない。
 
 
 
 
一方で太平洋地域における華僑の進出も侮れない。
 
「島民たちは主食の一部に小麦粉を用いる。小麦粉に限らず石油、石けんなど必需品が彼らの生産するコプラと交換されるのである。島民たちは信用貸しでこの商人から必需品をどんどん入手できた。島民が椰子の樹をもっている限り、商人は気前よくふるまった。しかし島民たちは消費するだけの物資にかえられる以上のコプラを生産しようとしなかった」
 
 
つまりこういうことである。
 
 
中国人が島にやってきて雑貨屋を始める。
島民が借買いを始める。
借金が溜まる。
椰子畑が差し押さえられる。
 
 
こうして最終的には島の多くの土地が差し押さえられて、事実上中国人商人の管理されるところとなる。
 
 
「とにかく中国人商人が二十年たらずで、外国人による土地所有が禁じられているにもかかわらず、プカルア一の大地主におさまってしまった」
 
 
おそらくソロモン諸島でも似たようなことが起こっているであろうことは想像にかたくない。
 
ソロモン諸島にはいくつかの華僑系財閥があるそうだ。
 
リリアウ村長の息子さんによれば、ソロモン諸島の特産品はコプラ、カカオ、材木などだそうで、それらはシンガポール、インドネシア、フィリピンなどに輸出されるという。
 
いずれも華僑が経済を握る国である。
 
そう考えると、ガ島各地で、台湾からの援助をやたら見かけたのも、なんとなくうなずける気がする。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
フラット化する世界 2012年09月02日22:19
 
「フラット化する世界」(トーマス・フリードマン 伏見威蕃訳 日本経済新聞社)
 
数年前に話題になった本を今頃読んでみたら、やっぱり遅かった。
 
著者がジャーナリストだけに、読み時を逸すると内容に今更感が出てしまうのは仕方ないか。
 
 
内容は簡単に言えば、IT技術が飛躍的に発展したおかげで、国家間のアウトソーシングがすごく増えていると。
 
たとえばアメリカでお問い合わせ番号に電話するとインドにつながり、インド人オペレーターが応対すると。
 
アメリカの病院で深夜に急患が出ると、インド人医師がネットで応対するとか(アメリカの深夜はインドの日中)。
 
そういうことが起こりつつあると。
 
そしてそういう状況を、著者は「フラット化」と名付けた。
 
 
 
核心部分は上巻の一章に書かれていて、その後はITの解説とかに費やされていて面白くない。
 
面白くないので飛ばし読みして、上巻だけ読んで終了した。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
週刊現代で書評が載ります 2012年08月17日20:53
 
生まれて初めて人様のご著書の書評をさせていただきました。
 
来週月曜日発売の週刊現代の書評欄でございます。
 
お題は「新白河原人 半分ちょいの電気で贅沢DIY生活」(守村大 講談社)。
 
福島の山の中で無電化生活にチャレンジするマンガ家のイラストエッセイ。
 
この方、田舎暮らしの本で一度取材させていただいたことがありまして、ちょっとだけ知り合い?
 
 
しかし書評って、意外と手間がかかるのね。
 
本書は2作目なので、当然1作目にも目を通さないと書けない。
 
原稿書くよりも読む時間が長い。
 
本の勘所を紹介しつつも、読み飽きさせないように書かないといけない。
 
当然ネタバレしすぎるとダメだし。。。
 
 
 
ともあれいろいろと勉強させていただきました。
 
ご紹介くださった先輩ライターの山本いってんさんに、改めて感謝申し上げます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
遊星からの物体X ファーストコンタクト 2012年08月15日18:05
昨日見に行った。
 
東京では有楽町とお台場という、西東京からは少々面倒な映画館で、しかも一日一回のみ、しかも午後八時から上映という寂しさである。
 
 
しかし内容はなかなか満足行くものであった。
 
前作に対するリスペクトがヒシヒシと感じられた。
 
前作ではノルウエーの南極越冬隊が未確認生物を追ってくるところから始まるんだが、ラストシーンは、ちゃんそこに着地しており、そのあたりもファンとしてはフムフムと納得できるものであった。
 
ただUFO内部のエピソードは、個人的にはちょっと蛇足だった気もするんだが。。。
 
 
 
ところで前作はジョン・カーペンターという人が監督で、ちょうどリドリー・スコットの「エイリアン」が大ヒットしたあとに制作された。
 
世間的には同じ地球外生命体モノでも、なんとなく「裏と表」という感覚である。
 
 
 
今回もリドリースコットの「プロメテウス」がわりと大々的に上映されている陰で、ひっそりとほぼ単館に近い状況で上映されているのが、前作と似てるなあと思った。
 
 
私としてはエイリアンも好きな映画のひとつではあるが、「異常に神経質」という超有名監督のリドリーさんよりも、「ゼイリブ」のような、あまり話題にはならないけれど、いぶし銀の映画を細々と作るB級映画の巨匠、カーペンターさんの方に共感を覚えるのであった。
 
オススメなのでみんな見に行ってね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ディープ・ステイト 2012年08月13日16:01
 
産経新聞のニュースより。
 
 
カイロ衝突でヒヤリ 混乱あおる“真犯人”は…
2012/05/21 11:30更新
【外信コラム】千夜一夜
 今月初め、エジプトの首都カイロで、大統領選候補者の資格審査をめぐり、反軍政デモ隊と「体制支持派」とされる集団の衝突が発生、少なくとも20人が死亡する事件があった。
 
 その最中に体制支持派側を取材していたら突然、目の血走った若者にカメラをひったくられた。「写真を撮るな!」。こうわめく彼は、散弾銃を持っていた。
 
 カメラのメモリーカードは問答無用で破壊された。幸い、カメラ本体は仲裁に入った周辺住民が取り返してくれたのだが、肝を冷やした一瞬だった。
 
 こうした若者らは「バルタギーヤ」と呼ばれる。アラビア語で「ならず者」といった意味だ。衝突のたびにどこからともなく現れて混乱を大きくしていく。たいていはカネで雇われているといわれるが、今回の場合、デモ隊を快く思わない勢力がスポンサーになっていたのだろう。
 
 ところで、現場近くには警察署があり、警官隊や軍の装甲車がずらりと並んでいた。しかし、目と鼻の先で銃を持った若者が大暴れしているというのに、介入に乗り出したのは衝突開始から十数時間後、死者が10人を超えてからだった。
 
 この事件ではその後、治安を乱したとしてデモ参加者数百人が拘束された。混乱をあおろうとしている“真犯人”が見えた気がした。(大内清)
 
 
 
側近「議長、さっき見つけたニュースですけど、ひどいですね」
 
議長「まあこんなもんだろ」
 
側近「要するに軍がチンピラを雇ってるわけですよね?」
 
議長「軍ってのは、つまりエジプトの既得権益層の利権を代表してるんだよ」
 
側近「既得権益層?」
 
議長「この間の朝日でエジプトの学者が「ディープ・ステイト」について書いてたな」
 
側近「なんすか、それは?」
 
議長「国政を左右する陰の勢力だよ」
 
側近「ほお」
 
議長「そいつらは選挙で誰が選ばれようと関係ない。そいつらの利権は常に安泰で、侵害されることはない」
 
側近「へえええ」
 
議長「世界中のどこの国にもいるんじゃねえか?」
 
側近「そいつらがチンピラを雇ったと?」
 
議長「要するに軍の高官も、ディープステイトの一部なんだな。そいつらは反軍政デモが目障りなんだよ。今まで通りムバラクみたいな汚職野郎が大統領やってるのが一番都合がいいんだからよ」
 
側近「なんか腹黒いですね」
 
議長「おそらくシリアで反政府軍を名乗ってる連中も、素性のわかんねえならず者がたくさん混じってると思うぜ」
 
側近「チンピラを雇ってると?」
 
議長「イラクなんて仕事にあぶれた連中がたくさんいるんだからからよ。そいつら狩り出して武器を持たせて暴れさせてるんだ」
 
側近「相変わらず断言しますね。議長!(笑)」
 
議長「これからの世の中はな、こういうディープステイトの連中と、利権にあぶれた貧乏人との戦いになるんだよ」
 
側近「へええええ」
 
議長「その一つが、一連のアラブの暴動だ」
 
側近「なるほどねえ」
 
議長「あれを「アラブの春」なんて美化するのは、まったく鼻くそ飛び出しちゃうよな」
 
側近「そうなんすかねえ」
 
議長「世の中は一部の利権を死守する連中と、それを奪取しようとする連中に二分されるな。そしてそれをアルカイダが煽るんだ」
 
側近「ふーむ」
 
議長「残念ながら世の中は悪い方向に進んでいくな」
 
側近「そういえばアメリカが記録的な不作らしいですね」
 
議長「また穀物メジャーがひと儲けしようと暗躍するんじゃねえか?」
 
側近「何年か前に大変でしたよね」
 
議長「アメリカってのは、工業国で農業国だから始末が悪いよな」
 
側近「そうですかね」
 
議長「TPPで、さらに加盟国の食糧自給率を下げさせる。そして何年かに一度は必ず不作の年が来るからよ、そうなったらしめたもんだ」
 
側近「うーむ……怖いですねアメリカ」
 
議長「不作にならなくても、あのときのオバマみたいに、「バイオエタノール増産します」とか言えば、それだけでトウモロコシの価格が跳ね上がるんだからよ。やりたい放題だよな」
 
側近「まったくですね」
 
議長「やっぱりこれからはディープステイトと貧乏人の戦いなんだよ」
 
側近「議長もディープステイトだったんじゃないんすか?」
 
議長「オレはおまえ、まだまだ小粒じゃねえかよ。もっとすげえのが……あ、これ以上言うと命が危ねえwww」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「魚影の群れ」 2012年08月12日13:13
 
先日借りてきた映画。
 
青森の大間のマグロ漁師の話。
 
緒形拳が漁師で、娘が夏目雅子。彼氏が佐藤浩市。
 
若いよみんな。
 
だって83年の映画なんだもん。
 
当時の室内とか喫茶店とかスナックとか出演者の服装とか化粧とか、画面から昭和なフンイキがにじみ出て来て懐かしい。
 
そういえば日航機墜落も同じ時代だったよなあ。
 
 
マグロ漁師はばくち打ちと同じで、一発当たれば100万円。今なら500〜600万円くらいか?
 
しかし不漁が続くとだんだんすさんでくる。
 
 
漁師の緒形拳がおっかない。
 
オレも一度、小笠原のマグロ漁船に乗せてもらったが、あれは相当優しい人だったんだと実感した。
 
 
 
大間では「わ」=私、「な」=あんた と言うらしい。
 
 
 
漁師はみんな夏でも股引をはいている。そんなに海は寒いのか?
 
 
 
濡れ場シーンで、十朱幸代は乳を出していたが、夏目雅子は出さなかった。なぜだ?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
パソコン壊れる 2012年08月08日00:34
 
土用は機械が壊れるという俗説があるけど、ほんとに壊れた。
 
暑さのせいか?
 
ここ数日、異常に熱持ってるなあと思ってたら、ある日ウインドウズが立ち上がらなくなり、そのままお釈迦に。。。
 
 
オレの仕事でパソコンが使用不能というのは死活的に困る。
 
仕方なく電車賃など3000円近く払って、秋葉原のパナソニックの修理工場に直行。
 
予想通りHDがぶっ壊れたらしく、取り替えで4万6千円の出費。
 
 
しかしカネの問題よりもセットアップにかかる手間が著しく負担である。
 
アップロードするソフトが調子悪く、いまだにHPの更改ができない。。。困った。
 
オレの仕事では一太郎&ATOKも死活的に重要なので、これを機に新しいのを購入。
 
このセットアップも面倒くさい。
 
 
音楽ソフトも入れ替えて、これも復旧するのに2時間かかった。
 
 
うー……。
 
 
 
今後も五年に一回くらい、こういう煩雑な手続きが来るのかと思うと今から気が重くなる。
 
かといってパソコンのない生活なんてもう考えられないしなあ。
 
いつの間にかネット社会にどっぷり浸かっている自分に図らずも気づいた。
 
50万円くらい出してもいいから30年絶対に壊れないパソコンとか発売にならないかなあ。
 
あ、そしたらパフォーマンスが相対的に劣って、結局ダメになっちゃうのか。。。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オリンピック雑記 2012年08月05日11:24
連日のオリンピックを見ていて思ったこと。
 
 
すでにつぶやいたけど、卓球に出場してる選手は、どこの国の代表もみんな中国人でびっくりした。
要するに本国では代表になれないから、外国に移住したのではないだろうか。
まあ日本でも高校野球の県外留学がちょっと問題になったが、それと同じってことか。
 
 
「炎のランナー」のテーマ曲がよくかかるが、あれは確か人種差別を扱った映画だった。ユダヤ人短距離選手が主人公だった。
「俺たちはあいつらに勝った」
というイタリア人コーチの言葉が印象的だった。
 
 
会場で売ってる寿司にしょうゆがついてないと問題になった。
しょうゆ会社がスポンサーになってないからだそうだ。
商業主義も極まったなあと思うわけだが、逆にキッコーマンは何でスポンサーにならなかったのかな。
大いに世界に売り込むチャンスじゃないか。
あるいはすでに認知されてるから必要なしと判断したのか。。。
 
 
女子柔道でミャンマー選手が出てた。
しかし中国の選手にあっという間に一本負けした。
何であんなに弱い選手が出場できたのか……?
あ、そうか、スーチーさんのご祝儀なんだね。ご褒美というべきか?
こういう同情枠みたいなのが用意されてるんだろうか。
 
 
サッカー日本vsエジプト。
エジプト、3点差になったらヤケクソのラフプレーが目立った。
しかも怪我で次々に退場して11人vs8人まで減った。
やる気なし。
負けこむとさっさと逃げる。アラブ人はわかりやすいなあ。
それにしてもこの競技の「大げさに痛がる」のは見苦しい。
「ウソついた方が得をする」ってのは、ルールとして欠陥なんじゃないだろうか?
それと点差をつけたあとの日本チームのだるい試合運びに、結構ブーイングが出てた。
 
 
 
そういえばサウジアラビアの女子柔道は、結局ヘジャブして出場したのかなあ。しかしヘジャブしても途中で引っ剥がされそうだが。
 
 
 
旧共産圏の柔道選手を見てると、顔のグラデーションが面白かった。
モンゴルあたりは日本人とそっくりで、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタンあたりから青い瞳が混じり始め、トルクメニスタンでまたモンゴロイドに戻り、アゼルバイジャンに行くとほぼ西洋顔。ルーマニア、ウクライナに行くと完全白人。
見事な顔のグラデーションだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ディープ・ブルー・シー 2012年07月29日18:01
 
先日、資料用に見た「ディープ・ブルー・シー」。
 
要するに人食い鮫の話で、ジョーズの三番煎じとか五番煎じくらいの映画かなあと思って見たら、けっこう面白かった。
 
以下ネタバレなんですが。。。。。
 
 
 
この制作者は相当、アメリカの階級社会を根に持っているらしい。
 
いろいろ登場人物がいるんだが、生き残るのはスラム出身の黒人調理人と前科者の白人のサメ調教師だけ。
 
出資者の大金持ちや大卒のインテリ研究者はみんな死亡という徹底ぶりだ。
 
サメは、アルツハイマーの特効薬として、脳を異常発達させたので、メチャクチャ賢くなってしまい、人間の手に終えなくなる。
 
そして研究所を破壊しまくるんだが、サメの究極の目的は人間への復讐とかではない。
 
飼い殺されることからの脱出、自由な大海への脱出だ。
 
投資家とインテリに、いいように利用されたサメが、すべてをぶっ壊して自由な海に逃避する……。
 
なんだかブルーカラーの雄叫びみたいなものを感じた。
 
 
 
しかもこの映画、いきなり人が死ぬ。
 
いいことを言ったキーパーソンなみたいなオッサンが、直後にいきなり食われる。
 
こいつは生き残るだろと思っていた主人公(に近い)研究者の女がいきなり食われる。
 
まったく容赦ない。
 
この期待を裏切る唐突さは新しい感じがした。
 
 
最後に生き残ったふたりは、ひとりは信心深い黒人で、もうひとりは無神論者の白人で、結局黒人が白人を助ける設定になってるところが、またちょっとネオコンっぽい雰囲気を醸し出していた。
 
意外とおすすめの映画だ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
男女平等 五輪の夢 2012年07月28日11:31
 
側近「今回は我々もオリンピックネタでいきましょう議長」
 
議長「そうだな」
 
側近「イスラム圏の女性選手がけっこう参加するらしいですね」
 
議長「ああ」
 
側近「しかもヘジャブとって参加すると」
 
議長「そう。水泳の選手もいるそうだしよ」
 
側近「すごいですね。意識改革されたんですね」
 
議長「そうかな」
 
側近「そうじゃないんですか?」
 
議長「カタールとサウジとブルネイだろ?」
 
側近「そうそう」
 
議長「カタールは朝日にも書いてあったけど、五輪誘致に必死だからな」
 
側近「ああ、そうか」
 
議長「サウジはイランとの関係で欧米に守ってもらわねえとならねえからな。ゴマすりって意味もあるんだろうな」
 
側近「ブルネイは?」
 
議長「ブルネイはわかんねえな」
 
側近「わかんないんすか?」
 
議長「まあTPPとか関係してるのかもな」
 
側近「ふうん」
 
議長「それにしてもよ、そもそも欧米人が始めた大会なんだからよ。先方のルールに従うのは当然だわな」
 
側近「なるほどそうですね」
 
議長「それにしてもイスラムの欧米に対するおもねりが、オレはどうも忌々しいな」
 
側近「そうですか?」
 
議長「女性蔑視だとか言ってるけどよ。それは文化の違いに過ぎないんだよ」
 
側近「でも極端すぎませんか? 女性は運転免許とれなかったりとか」
 
議長「それも程度の問題だな」
 
側近「そうすかね?」
 
議長「たとえば若い女の子がビキニで街を歩いてたら、はしたないと思う人はいるだろ?」
 
側近「いるでしょうね」
 
議長「それと同じことなんだよな。程度の問題なんだよ」
 
側近「運転免許は?」
 
議長「そもそも女性を守るのが目的だったんだよ」
 
側近「はあ」
 
議長「女性を家から出さないってのもそうだな」
 
側近「はあ」
 
議長「しかしそのせいで経済が停滞していることは間違いない」
 
側近「なんで?」
 
議長「女の方が金使うからだよ。化粧品とか服とか」
 
側近「あ、そうか」
 
議長「そういうことだ」
 
側近「しかし同じ朝日には、カタールの女性選手のコメントが載ってましたね。「(性別の)バリアーを越えられてうれしい」と」
 
議長「そんなもんはアテにならねえよ」
 
側近「言いますね議長!(笑)」
 
議長「要するにそういうコメントだけ載せたんだよ。他の連中はわかんねえ」
 
側近「そうかなあ」
 
議長「イスラム圏の女性だって、はしたないと思ってる人も多いと思うぜ」
 
側近「そうかなあ」
 
議長「でもそういうのは載せないんだよ」
 
側近「そうかなあ」
 
議長「そもそもオリンピックを楽しんでみてる国がどれだけあるか、オレは疑問だな」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「フィリピンとか、ほとんど誰も見てないってよ」
 
側近「なんで?」
 
議長「自分とこの選手がほとんど出ないから」
 
側近「それは仕方ないでしょ」
 
議長「そうか? 日本は高圧カプセルとか、すんげえ豪華な設備があるんだろ? フィリピンの選手村にあるとは思えないよな」
 
側近「まあそうですよね」
 
議長「これ、不公平なんじゃないの?」
 
側近「まあそうかもしれませんが」
 
議長「結局金持ちの国の祭典なんだよな。五輪って」
 
側近「それを言っちゃあミもフタもない」
 
議長「まあそうだな。水を差すようで申し訳ないからやめるよ」
 
側近「その方がいいですよ(笑)」
 
議長「しかし朝日の報道で面白かったのは、オーストラリアの男女の待遇差だな」
 
側近「ああ。ありましたね。バスケチームの男子はビジネスクラスで、女子はエコノミーだったっていう」
 
議長「オレは笑っちゃったな。欧米ってのは男尊女卑だって日本を叩き続けてるわけだが、自分とこだってやってるじゃねえかよ」
 
側近「しかし日本もサッカーチームが、男子がビジネスで女子がエコノミーだったみたいですよ」
 
議長「オレが言いたいのは、どこの国でも男尊女卑ってのは残ってるのに、ことさら日本やアジアが叩かれるのは、要するにオリエンタリズムなんじゃないのかってことだ」
 
側近「そうですね」
 
議長「まあ、うちにはテレビがないから、どうでもいいんだけどなwww」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
最近のアメリカ 2012年07月27日21:29
 
最近のアメリカ関連のニュースで興味深かったこと。
 
コロラドの映画館乱射事件について。
 
公開されていたのは「バッドマン」シリーズだったそうだが、怪我した人に20代が多かったのに驚いた。
 
「バットマン」かあ……オレは見に行かないなあ。。。
 
西洋人の方が成熟が早いというけど、ホントなのかと疑問に思った。
 
 
 
 
 
アメリカの干ばつで小麦、大豆、トウモロコシが値上がりしているらしい。
 
日本の食品メーカーも秋頃の値上げを検討しているようだ。
 
そういえばずいぶん前にバターとかチーズが一回り小さくなったまま定着してしまったよな。こういうの日本のメーカーもあざといよなと思う。
 
2008年にアメリカのバイオエタノール戦略で、穀物メジャーが大儲けしたが、またしてもなにか企んでいるのか。
 
日本はまだいいとしても、米国に完全依存する中南米の国はかわいそうだ。
 
それにしてもこういうことがあると、やはり食糧自給率はある程度確保しておかないとやばいよな。
 
やっぱTPPは反対だ。
 
 
 
 
 
オスプレイを強硬に反対している人たちって、もしかして共産党系なんだろうか? 
 
つまり高性能輸送機が配備されると中国の脅威になるという意味で、裏で中国が煽ってるのかもな、と思った。
 
まあ墜ちてるのは間違いないけど。。。
 
 
 
 
 
先日なんかで読んだんだけど、マックのような接客の完全マニュアル化というのは、アメリカの多人種文化の影響があるそうだ。
 
見た目とか習慣がそれぞれ違うので、均質のサービスを提供するためには、完璧なマニュアルを作る必要があったと。
 
なるほど、さすがプラグマティズムの国ですね。
 
日本ってのは親方がいるけど、なんにも教えてくれなくて、弟子は親方から技を盗む。
 
なんと非効率な(笑)
 
しかしそれは島国&ムラ社会の日本だからこそ成立するんだろうな。
 
 
 
 
 
政府と東電が、強硬に原発を再起動させたのは、アメリカの大統領選挙が関係しているのはないだろうか? 
 
オバマ原発推進派だから(つまり原発業界から献金もらってるから)、日本で原発を復活させることで安全性をアピールしたいのではないだろうか。
 
 
 
とかなんとか最近考えた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
シリア政権崩壊カウントダウン(議長シリーズ) 2012年07月20日15:48
 
側近「議長、シリアのアサドが末期症状ですね」
 
議長「そうだな」
 
側近「崩壊確定ですかね」
 
議長「ラタキアに逃げたらしいからな。ダマスカスじゃやばくなったってことだろ」
 
側近「ラタキアってどこですか?」
 
議長「シリア北部の沿岸の町だ」
 
側近「なんでそんなとこに逃げたんですか?」
 
議長「やばくなったらフランスに亡命できる」
 
側近「あ、なるほどね」
 
議長「それとアサドの属するアラウイ派が多い地域だ」
 
側近「なるほど」
 
議長「レバノンあたりの、あのへんってのは昔から宗教的に少数の異端派が多い地域なんだ」
 
側近「へええ。なんでですか?」
 
議長「地図見たらわかるよ」
 
側近「地図?」
 
議長「アラビアってのは全体に平べったいんだな」
 
側近「はあ」
 
議長「その中でレバノンってのは3000mの山が連なる珍しい地域だ」
 
側近「レバノン杉っていいますよね」
 
議長「そう。昔から貴重な材木も採れるな」
 
側近「それで?」
 
議長「地勢的に険しい地域だからよ、昔から宗教で迫害される連中が逃げ隠れてきたんだ」
 
側近「なるほど!」
 
議長「つまり異端派が寄り集まってる地域なんだ。昔のアサシン教団とかもそうだな」
 
側近「アサシン? 暗殺者って意味ですよね?」
 
議長「そう。アラビア語のアサシン教団が語源なんだ」
 
側近「さすが議長!」
 
議長「そう考えると、かつてレバノンで内戦が起きたのも、今回シリアで内戦になっちまったのも、同じ理由ってことだ」
 
側近「ウラでアルカイダが暗躍してるんじゃないんですか?」
 
議長「それはもちろんあるな。しかし根底にはもっと根深い異端派宗教の対立があるな」
 
側近「へええ。宗教対立なんですね」
 
議長「あっちでは少数宗教=少数部族なんだよ。部族単位が少数宗教の単位だったりもするんだ」
 
側近「なるほど」
 
議長「アサドのアラウイ派もそんなようなもんだろ」
 
側近「それにしてもアルカイダはなんでアサドに反抗するんですかね?」
 
議長「ひとつはサウジVSイランだな」
 
側近「イランとシリア、仲いいんですよね」
 
議長「アサドもシーア派だからな。アラブの停戦監視団とか言って、さも公平を装ってるけど、ヤツらはスンニ派の連中だから、反政府組織に好意的だろ?」
 
側近「そうですよね。政府軍の批判しか言わないですよね」
 
議長「そう。そもそもサウジが派遣した連中だからんだ」
 
側近「なるほどねえ」
 
議長「それともうひとつの目的は、シリアの武器だな」
 
側近「ほお。化学兵器とかですか?」
 
議長「そう。これが一番厄介だな」
 
側近「アルカイダの手に入るとやばいと」
 
議長「そう。かつてシリアが核開発しかけたとき、イスラエルがいち早く施設を爆撃したよな」
 
側近「危機感が表れてますね」
 
議長「欧米が一番心配してたのが、それだ。だからヤツらはオモテではアサドを非難してたけど、実は政権存続を望んでたんだ」
 
側近「ふむ」
 
議長「しかしアルカイダの扇動作戦で政権が持たなくなってきたから、自前の特殊部隊で武器庫を爆破しようとしてるらしいな」
 
側近「すごいですね。シリア市民の安全とか、どうでもいいんですね」
 
議長「そもそも、そんなことなんかどうでもいいんだよ。アルカイダが強大なるのを阻止するのが至上命題なんだからよ」
 
側近「そのためには独裁者でもなんでもいいから、アルカイダに対抗するヤツが元首にいればいいと」
 
議長「そう。イエメンのサレハもそうだったよな」
 
側近「それにしてもここまで悪化するとはねえ」
 
議長「おそらく、イラクから相当、流れてきてるな」
 
側近「だれが?」
 
議長「武装勢力だよ」
 
側近「そうなんすかね?」
 
議長「リビアもそうだけどよ、武器弾薬がドバーッと流通して、どこの部族も武装するようになったわけだ」
 
側近「なるほど。リビアじゃ各地で部族戦争が起こってるみたいですね」
 
議長「そいつらが一発儲けにシリアに乱入すると」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「もともと砂漠の遊牧民ってのは、独立自尊ていうか盗賊の気質があるんだよな」
 
側近「それやばくないすか?」
 
議長「いい意味でいってんだよ。アラビアのロレンスとか読んでみればわかるよ」
 
側近「まあいいとして」
 
議長「そういう連中が大挙してシリアに乱入して、内戦を煽ってるな」
 
側近「うーむ」
 
議長「もちろんアルカイダがそいつらを支援しているんだろうけどな」
 
側近「報道では政府軍と反政府軍ってことになってますが」
 
議長「あんなのはデタラメだ」
 
側近「相変わらず断言しますね議長!(笑)」
 
議長「アサドが悪くて反政府軍が市民の味方なんてのは単純すぎるってことだ。もちろんアサド政権は軍人独裁だけどよ。世界中の多くの国がそうだろ?」
 
側近「それにしてもリビアもそうでしたが、なんで政府軍ってあんなに弱いんですかね?」
 
議長「あれは当然なんだよ」
 
側近「なんで?」
 
議長「基本的にアラブってのは、同族で政権を維持するだろ?」
 
側近「はあ」
 
議長「そうすると有能なヤツよりも信頼できるヤツを要職に置くわけだ」
 
側近「はあ」
 
議長「特に国防大臣とか軍司令官とか、重要なポストはなおさらだよな?」
 
側近「はあ」
 
議長「逆にアタマのいい奴を抜擢したら、そいつがクーデター起こすかもしれない」
 
側近「あ、そうか!」
 
議長「だから無能なヤツをわざと軍司令官に据える」
 
側近「それでなんですね」
 
議長「中東戦争でアラブがイスラエルに負け続けた理由のひとつがそれだ」
 
側近「しかしいよいよアサドがダメになったらどうするんですかね?」
 
議長「しばらく内戦が続くな」
 
側近「やっぱり?」
 
議長「少数部族が入り乱れてる地域だからな。レバノンもなかなか収まらなかったしな」
 
側近「イラクの戦火が飛び火した感じですね」
 
議長「まさにそうだな。もしかしたらレバノンまで行くかもな」
 
側近「レバノンすか?」
 
議長「あそこも火種かかえてるからな」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「マロン派キリスト教、アルメニア正教、ギリシャ正教、スンニ派、シーア派、ドルーズ派。そんなかでもシーア派の人口が増えてるんだ」
 
側近「シーア派っていうとイランですね」
 
議長「そう。レバノンって100年くらい国勢調査してないんだぜ?」
 
側近「へええええ。なんで?」
 
議長「レバノンは宗派ごとの人口比率で、大統領がキリスト教徒、首相がスンニ派、国会議長がシーア派って決まってるんだけどよ、国勢調査したらシーア派が一番多いってばれるからだよ」
 
側近「へえええ」
 
議長「だから次にアルカイダが狙うのはレバノンだな。もともとシリアの属国みたいな国だしな」
 
側近「しかしレバノンって他のアラブ諸国より金持ちですよね」
 
議長「そう」
 
側近「なんで?」
 
議長「あいつらマリファナ栽培して儲けてるんだ」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「アラブで出回ってるマリファナはだいたいレバノン産だって話だぜ」
 
側近「へえええ。アフガンのアヘンみたいですね」
 
議長「いずれにしても戦火が飛び火する可能性が高い」
 
側近「イスラエルはどうするんでしょう?」
 
議長「まずはアルカイダにやばい武器が行かないように徹底的に阻止するだろうな」
 
側近「というと?」
 
議長「アサド崩壊と同時にアメリカとイスラエルが空爆を始める」
 
側近「ついにですか」
 
議長「そもそもイスラエルとしては、シリアは軍事的には脅威じゃねえからよ。テロリストの方が怖いんだ」
 
側近「そういえばブルガリアでテロがありましたね」
 
議長「ああ。あれはアルカイダだろ」
 
側近「報道ではイランってことになってましたが」
 
議長「それはイスラエルとアメリカにとって都合がいいからだ」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「真相なんてどうでもいいんだよ。世論が反イランに傾けばいいんだからよ。今はアルカイダよりもイランなんだろ」
 
側近「議長も真相は闇の中ですか?」
 
議長「そりゃあそうよ。口に出したら、さる筋に消されかねねえからなwww」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
オスプレイ報道で思ったこと 2012年07月18日23:30
 
数日前に、米政府がオスプレイの安全性を問題視する報告書に圧力をかけてもみ消したというニュースがヤフーニュースで流れていた。
 
そんでさっきもう一回「オスプレイ 圧力」で検索したら、もうまったく引っかからない。
 
おそらく消されたんだろうな。
 
mixiではアップすらされてなかった。
 
このあたりにネット企業の公益性に対する意識が見える気もする。
 
 
 
オスプレイに関しては特に意見はない。
 
落っこちてるけど、性能は前のと比較すると段違いに高いらしいし。
 
配備する米軍に文句が言えないのも立場上仕方ないと思う。
 
 
しかしそういうことよりも、オリンパスや東電の隠蔽体質を、さも「アジア全般に共通する悪弊」のように批判していた欧米が、やっぱり似たようなことをやっていたという事実に、オレはオリエンタリズムを感じた。
 
自分たちも似たような弊害をかかえているのに、そういう事件が起きると東洋のせいにする。
 
 
 
そういえば先日、フクイチに仮設宿舎を建てに行った人が言ってたんだけど、フクイチってすんごい低いところに建ってるそうだ。
 
車で入っていくと見下ろすような、窪地みたいなところに建ってると。
 
津波が来たら一発で飲まれることはシロウトでもわかるくらいの立地だと。
 
 
なんでそんなところに建てたんだろう。
 
建てろと言ったのは誰なのか。
 
 
 
それはGEの技術者なんじゃなのかな??
 
 
 
しかしそういう責任は追及されることはない。
 
そしてアジア人の隠蔽体質や談合体質だけが問題にされるのだな。
 
 
つくづくアジアってのは不利だ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
生ハム3 2012年07月16日16:46
 
 
昨日の生ハムパーティーで、6人がかりでもりもり食ってこうなった。
 
足にはオモテとウラがあり、今回はオモテから食った。
 
つまり太ももの表側と裏側である。
 
オモテ側には関節(要するに膝小僧)があるので、スネからスラーッと切り分けることができないが、脂身が多いので、少量ずつ食べるのに適しているらしい。
 
外側の「皮」の部分は非常に乾燥していて牛すじ並みに堅く、しゃぶるのも不可能。
 
出汁が出るのでとっておけと手引き書には書いてある。
 
なので食べるぶんだけ、まず外皮を切り取り、その上でスラーッと薄く切りわける。
 
しかしこれがけっこうムズカシイ。
 
生ハムナイフには「しなり」が必要だと書いてあったが、その通りだ。
 
厚く切ってしまうと、なんというか上品さがなくなってしまうのだ。
 
一方で、透けて見えるくらい上手に薄く切れた生ハムは、薄いルビー色で非常に美しく、食欲をそそる。
 
そして25度の気温で溶けかかった脂身がまたコクがあって、たいそううまかった。
 
 
考えてみたら管理栄養士さんがいたにもかかわらず、たんぱく質と炭水化物ばっかりで、まったく野菜を食ってないことに気づいた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ポセイドンアドベンチャー 2012年07月11日22:23
 
なんか20年以上ぶりに見た古典映画だ。
 
かつては確かテレビでやってたよなあ。
 
ジーンハックマンが牧師役だったのはよく覚えてる。
 
そんで何十年ぶりかに改めて見てみて思ったこと。
 
 
 
なんでこの牧師はこんなに自信満々なの?
 
 
 
彼はただの牧師である。
 
船の知識なんてゼロ。
 
それでも「ここは危ない」とか「船首じゃなくて機関室に行くべきだ」
とか主張する。
 
そしてそれが、映画だから当たり前なんだけど、ことごとく的中するのである。
 
 
彼と対立する人々に船の乗組員と船医さんがいる。
 
彼らは牧師とまったく反対のことを主張して、彼らの言うことを信じた人はみんな死んでしまう。
 
オレなら絶対、牧師の言うことなんかより、乗組員の言うことを信じるよ。
 
実際この映画でも多くの人は彼らにしたがったんだが、結局は死んでしまった。
 
 
 
そうなのだ。
 
 
この映画では「牧師の言うこと」=「神の思し召し」なのである。
 
そして神の思し召しを迷わず信じた人々だけが助かる。
 
あ、そうか。ノアの方舟と一緒じゃないか。
 
 
 
この映画の始めの頃に、クリスマスツリーに上って脱出するシーンがあるんだか(上らなかった人は溺れ死ぬ)、今から考えると象徴的だよなあ。
 
 
ハリウッド映画は今でもそうだが、一見してスペクタクル映画でも、こういう宗教色の非常に強い映画が多いのが特色だと思う。
 
いったいどこから制作費もらってるんだろうなあ、と前から疑問に思うんだが、これがひとつの回答なのかもな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
生ハム2 2012年07月08日12:37 
 
 
生ハム、けっこうお手入れが大変。
 
クール便で到着してから、2日は常温で慣らす。
 
次に真空パックを開封して、全体にオリーブオイルを塗って、さらに1日保管。
 
つまり着いて3日経たないと食べられない。
 
本日開封して、油を塗って、囲炉裏端に吊してみた。
 
明日から食えるが、そこは我慢して、今週末まで待とう。
 
ちなみに開封したら、なんとも言えない香ばしい匂いがして、一瞬、気を失いそうになった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
生ハム 2012年07月08日12:37 
 
 
生ハムの足1本(原木というらしい)買っちまいました。
 
 
お値段は25000円。
 
生ハムナイフ、ハモネロ(生ハム固定台)、生ハムカバー付き。
 
 
けっこうボリュームのある手引き書がついていて、開封前にいろいろな手続きが必要だとか。
 
食えるようになるには3日ほどかかるということだ。
 
 
というわけで今週末の連休に生ハム食い放題パーティーを開催しますんで、食べたい方、奥多摩までどうぞ。
 
 
会費はおひとり様 2000円+ワイン1本。
 
 
あ、もちろん事前に連絡してね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
エジプト大統領選挙決選投票(議長シリーズ) 2012年06月18日23:14
 
側近「議長、ついにエジプトの大統領が決まりそうですね」
 
議長「ムルシで決まりってか」
 
側近「そうですよ。やりましたね」
 
議長「……」
 
側近「なんすか? またしても異議が?」
 
議長「ある」
 
側近「そうすか? でもちゃんと選挙やったみたいだし、不正もなかったんでしょ?」
 
議長「ムスリム同胞団の独自集計らしいな。NHKでは信憑性はあるって言ってたけどな」
 
側近「じゃあいいじゃないですか」
 
議長「しかしだよ。もしも先行して勝利宣言してなかったら、どうなってたと思う?」
 
側近「シャフィークが勝ってた?」
 
議長「そう」
 
側近「でも選挙は不正なかったんでしょ」
 
議長「不正が起きる前に勝利宣言したって話だ」
 
側近「てことは……これから不正が起きるだろうと?」
 
議長「そう。軍が絡んだ大規模な不正だ」
 
側近「そしてシャフィークが勝つと」
 
議長「そう。そしていわゆる国際社会も、それを追認する」
 
側近「え? でも国際選挙監視委員とか、なんかそういうのがいますよね?」
 
議長「あんなのは茶番だ」
 
側近「また断言しますね議長!(笑)」
 
議長「あんなのは欧米の言いなりだ」
 
側近「そうなんすかー??」
 
議長「なぜなら欧米としては軍が支配権を維持したままの方が都合がいいからだ」
 
側近「シャフィークの方がいいと?」
 
議長「そういうことだな」
 
側近「なんでですか?」
 
議長「だってオマエ、40年もムバラクだったんだぞ?」
 
側近「はあ」
 
議長「あの汚職ジジイを40年放置してたんだぞ、欧米は」
 
側近「はあ」
 
議長「なんでだと思う?」
 
側近「イスラエルですか?」
 
議長「そう。イスラエルに協力的だったからだ。ついでに欧米の企業とベッタリ癒着して、すでに既得権益を握ってるからだ」
 
側近「なるほど」
 
議長「中近東で工業が発展してる国はほとんどまったくないだろ?」
 
側近「そうなんすか」
 
議長「モロッコなんか魚の缶詰工場くらいだよ。なんでだと思う?」
 
側近「えーと。あ、資金がない」
 
議長「そうじゃねえな。工業が発展すると都合が悪いからだ」
 
側近「なんで?」
 
議長「要するに既得権益をガッチリ握ってる連中がいるんだよ。そいつらは国会議員で、輸入貿易会社を経営していて、地元の警察長官だったりするんだ。そいつらが外国企業と癒着してるんだよ」
 
側近「つまり自前の製品ができると輸入品が売れなくなると?」
 
議長「だからいつまでたっても自前の工業が発展しないんだ」
 
側近「うーむ」
 
議長「ついでにそいつらは国会議員だから、究極の金持ち優遇政策がとられている。だから相続税とか所得税とかは払わない」
 
側近「メチャクチャですね」
 
議長「そうか? 世界中の半分以上の国がそうだぜ?」
 
側近「ともかく、それで政権がムスリム同胞団になったらどうなるんですか?」
 
議長「明らかに中国に接近するな」
 
側近「あ、なるほどね」
 
議長「そして欧米企業の権益が脅かされる。ついでに反イスラエルになる」
 
側近「うーむ」
 
議長「いろんな意味で軍主導の政権以外はノーなんだよ」
 
側近「てことは、これからどうなるんでしょう?」
 
議長「そうさなあ。ムスリム同胞団が不正選挙したことにされるか……」
 
側近「あるいは軍がクーデター起こすか……」
 
議長「その可能性は低いな」
 
側近「なんで?」
 
議長「シリアでこれだけもめてるんだからよ。イスラエルの隣国でこれ以上余計な火種は避けるだろ」
 
側近「なるほど」
 
議長「あるいは同胞団の幹部が懐柔されて、大金つかまされて腐っていくか」
 
側近「なるほど」
 
議長「いずれにしても「同胞団=悪」って報道が、これからわんさか出てくるんじゃねえかな。そして誤った世論が形成される」
 
側近「うーむ……あくどいですね」
 
議長「メディアを握ってる連中は強いんだよ」
 
側近「それにしても軍の対応が素早かったですね」
 
議長「しかも相当えげつなかったな」
 
側近「軍の予算を大統領が決められない、とかね」
 
議長「なんじゃそりゃ、だよ」
 
側近「エジプトの軍ってそんなに強いんですかね」
 
議長「軍と官僚がえばりくさってる国だよ」
 
側近「へええ」
 
議長「オレは見たことあるんだが、エジプトの港でトラックの運ちゃんが延々何時間も待たされててよ。そいつらが殺気だって騒ぎ出したんだよ」
 
側近「ほお」
 
議長「そしたら警備してた軍人たちが、空のペットボトルでそいつらの頭、引っぱたいて回ってたよ」
 
側近「すごいですね。成田空港でそれやったら大問題ですよね」
 
議長「エジプトってのはそういう国なんだ」
 
側近「しかしこれからどうなるんでしょうね、中近東は」
 
議長「いいニュースは当分ないな」
 
側近「そうなの!!???」
 
議長「みんな目覚めちまったんだよ」
 
側近「貧富の差に、ですか?」
 
議長「そう。そしてみんなが権利を主張し始めたんだ」
 
側近「ふむ」
 
議長「世界はさらに均質化していくんだ。今はその過渡期だ」
 
側近「なるほど」
 
議長「その動きを「アラブの春」だとか「民主主義の勝利だ」とか言ってるのは西洋人の言い分にすぎない」
 
側近「もっと大きな格差社会に対する抵抗なんですかね?」
 
議長「そう。そしてそれを支持しているように見せかけながら、実は抑圧している欧米と途上国との戦いなんだ。宗教対立とか言ってやがるのは、問題をすり替えているに過ぎない。本質は経済格差の戦いなんだよ」
 
側近「うーむ」
 
議長「今日のニュース見ててよ、NHKが一番偏向が少ないな」
 
側近「そうですか?」
 
議長「新聞はもっと欧米偏重だな」
 
側近「へええ」
 
議長「民放はさらに偏向してるな」
 
側近「ふむ」
 
議長「残念ながら世界はどんどん悪い方に行くな」
 
側近「えー、そうなんすか?」
 
議長「そう。だからみんな、自分の身は自分で守る工夫をした方がいいよ」
 
側近「議長はどうなんすか?」
 
議長「オレはオマエ、ノーベル平和賞もらっちゃったからよ」
 
側近「あれって年金とかもらえるんですか?」
 
議長「ねえよ。まああとは講演と印税でガッポリだな。クリントンみてえになwww」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
高橋克也、懸賞1000万円って 2012年06月08日21:22
 
本日、電車に乗って(座って)おりましたところ、目の前に立った若い男がおりました。
 
スケボーを抱えていて、下半身の身なりからして若干ヤンキー入った青年でした。
 
 
隣の駅で私の目の前の席が空いたので、その青年が座りました。
 
案の定、金髪をつんつんに立てていて眉毛が細く、コワモテ系の兄ちゃんです。
 
そのにいちゃんが、私の顔を、
 
 
 
じーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ
 
 
 
とにらんでいるのです。
 
うわ、ガン飛ばされてるよ。
 
 
 
なんで? オレなんかした?
 
 
怖ええなあ。
 
 
 
と思って、いったん目をそらし、数秒後にもう一回チラ見。
 
 
にいちゃんはまだこっちにらんでます。
 
 
 
 
 
うわ。
 
これどうしようかなあ。
 
マジでオレなんかしたかなあ。
 
 
 
 
 
……とりあえず寝たふりしよう。
 
 
 
 
しばらくして兄ちゃんは何事もなかったかのように電車を降りていきました。
 
 
なんだったんだ、あいつは?
 
 
 
そんで家に帰ってから、ようやくその理由が判明。
 
 
 
 
 
要するに高橋克也と間違われたのではないかと。
 
 
私は黒い帽子にメガネかけてますんで、逃走中の高橋さんに間違われそうな風貌なのでした。
 
 
それにしても、あのにいちゃん、明らかにオレではなくて、1000万円を見てたね。
 
 
日本中でこういう嫌な(怖い?)思いしてる人多いと思います。
 
高額の懸賞金も考え物ではないかと思いました。
 
 
 
 
 
 
 
 
しかしこんな話をすると、
 
 
 
オマエはなんのために柔道やってるのか。
 
 
 
となるわけですが、やっぱヤンキー怖いよね。
 
オヤジ狩りには抵抗するけどさ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ツインピークス 2012年06月07日21:30
 
十何年ぶりに改めて見た。
 
相変わらず赤い映画である。
 
 
スジはともかく、この映画でなるほどと思ったことは、アメリカってのは巨大な田舎の集合体であるってことだ。
 
多くのアメリカ人はハイスクールで結婚相手を探し、卒業と同時に結婚して、あとは生まれ育った街をほとんど一歩も出ずに一生を送るのだそうだ。
 
彼らにとって街は唯一の自分が属する世界だから、FBIみたいな異質な連中は徹底的に排除する。
 
この映画の娼婦とか、ミシシッピーバーニングの北部の警官とか、ランボーみたいなベトナム帰りの流れ者も排除する。
 
こういう人たちの見識でアメリカ大統領が選ばれるってのは、やっぱり怖いよなあと思った。
 
 
それとこの映画でも貧乏人と金持ちの違いをトレーラーハウスと豪邸で表現していた。
 
裸のイラク人と記念写真を撮ってた米軍女性兵士も粗末なトレーラーハウスに住んでいて、なんだか可哀相な気がした。
 
結局彼女の被害者なのではないかと。
 
 
トレーラーハウスの管理人のオッサンも冴えない男だったが、
 
「オレもいろんなところを流れてここに住み着いた」
 
みたいなことを言っていた。
 
貧乏人はどこまでも貧乏で、軍隊に入るくらいしか出世のチャンスはない。
 
健康を害した途端、法外な医療費で没落して、トレーラーハウスに住むしかなくなる。
 
アメリカってのはつくづく過酷な社会なのだなあと思った。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 いろいろと告知です!!! 2012年05月30日17:58 
 
関係各位さま
 
ご無沙汰しております。人力社の中山茂大です。
 
今年も夏が近づいて参りましたが、いかがお過ごしでしょう?
 
奥多摩は連日快晴。先日の金環日食もキレイに見えたはず(←寝てた)。
 
ところでいくつかご報告がございます(長文ですので、お手すきの時にお読みください!)。
 
 
 
 
・新刊本「笑って! 古民家再生」が6月20日に発売決定!
宝島社の「月刊田舎暮らしの本」で3年にわたり好評連載されました「奥多摩人力山荘奮闘記」が、晴れて単行本「笑って! 古民家再生」(山と渓谷社刊 定価1980円)にまとまります(添付写真)。
 
奥多摩に200万円の古民家を購入。DIY初心者にもかかわらず、見よう見まねで改修工事を始め、ついに立派なウッドデッキが完成しました。タイトル通り「笑って」DIYの基礎が学べる内容になっております。
 
また、これに伴いまして7月6日に、八重洲ブックセンター8Fにて講演会を開催いたします(午後6時半開場。午後七時開演)。
参加希望の方、私の方で席を確保いたしまので、ふるってご返信ください! 
 
※講演会後には打ち上げも予定してます!
 
 
 
 
 
 
 
・なんと! マンガ原作者デビューします!!
 
秋田書店のマンガ雑誌「プレイコミック8月号」(6月25日発売)にて、拙小説が「東京アンデッド」というタイトルでマンガ連載されます! 実はこの小説、「東京ゾンビ伝説」というタイトルで、某文学賞に応募したものなんですが(詳細はこちら)。
プレイコミックさんから晴れてマンガ化されることになりました。
 
しかも初回は巻頭カラー40p!!!!
 
作画は気鋭の新人、佐伊村司さん。皆様、立ち読みと言わず、ぜひお買い求めの上「『東京アンデッド』がサイコーに面白かった!」とアンケートに書いて投函してください(笑) ※今月号の予告を添付いたします。
 
 
 
 
 
 
 
・週刊誌2誌に同時掲載!
 
5月31日発売の週刊新潮6月7日号グラビアに、ハンガリー特集記事が掲載されます。また6月5日発売の週刊朝日6月15日号グラビアにギリシャ特集記事が掲載されます。
天下の大週刊誌2誌に同時掲載されるなんて(重なるのは2日間だけですが)、人力社始まって以来の快挙! 週刊新潮Mさん、週刊朝日Sさん、ありがとうございます!
 
 
 
 
 
 
 
 
・ガダルカナル島に行ってきます!
 
今夏、ボランティアで、南洋ソロモン諸島のガダルカナル島の遺骨収集事業に参加します。 
 
 
 
期間は8月18日から9月1日までの2週間。英霊をお迎えに、また地元の人々の暮らしを観察に行って参ります。これに伴いまして、取材記事を掲載していただける媒体を探しております。ご興味おありの編集者様、ご連絡くださいませ。
 
 
 
 
 
 
 
・日曜マスターやります
 
高円寺の「写真バー白黒」で、月に1回だけ日曜マスターやります。
 
http://www.asianpalam.com/sirokuro/xie_zhenBAR_bai%26hei.html
 
最初の予定日は6月24日(日)! 午後4時くらいからお店開けますので、皆様冷やかしに来てください。食べ物持ち込みOK。でもカクテル類は注文しないようにね!(笑)
 
 
 
 
 
 
・母親が千葉県に移住しました
このたび、母親が札幌の実家を引き払い、千葉県夷隅郡大多喜町に移住いたしました。こちらは敷地2000坪(!)とやたら広くて、バーベキューし放題。勝浦漁港で海釣りもできますし、観光地「養老渓谷」も至近。
場所は鉄オタのみなさんに大人気の小湊鐵道、いすみ鉄道の終点「上総中野駅」から徒歩5分です。母親の計画では、畑やいちご園、果樹栽培をする予定らしいので、みなさま、ぜひ遊びに行ってやってください。
 
 
 
 
 
奥多摩もこれからベストシーズンです。
 
都心と比べると5度は低いのでエアコン知らず。今年も節電の夏になりそうですが、避暑地をお求めの際は、いつでもお声がけください!
 
以上、長くなりましたが、近況報告でございました。
 
皆様の近況もぜひお知らせください。
 
 
 
人力社 中山茂大拝
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イスラムの東進 2012年05月29日23:01
 
側近「議長、今回は政治ネタじゃないんですね」
 
議長「まあな」
 
側近「じゃあなに?」
 
議長「歴史ネタだ」
 
側近「ほほう。そんでイスラムの東進ですか?」
 
議長「そう。最近面白い記事を見つけたのよ」
 
側近「どんな?」
 
議長「トインビーって歴史学者がいるんだけどな」
 
側近「有名ですよね」
 
議長「そのじいさんが面白いこと言ってるのよ」
 
側近「ほお」
 
議長「砂漠の遊牧民と、太平洋の海洋民族には類似点があるんだとさ」
 
側近「へええ」
 
議長「砂漠ってのは不毛な海みたいなもんでよ。オアシスは島なわけだ」
 
側近「なるほど確かに」
 
議長「そんでオアシスからオアシスへ物資を運んで交易するわけだ」
 
側近「そうですね」
 
議長「海洋民族も似たようなもんでよ。島から島に航海して交易でもうける」
 
側近「おお。確かにそうだ」
 
議長「そしてどっちも海賊(馬賊)に早変わりする」
 
側近「確かに(笑)」
 
議長「まあそのへんには多分に偏見が含まれるわけだが、確かに納得するだろ?」
 
側近「納得します」
 
議長「それでイスラムの東進だ」
 
側近「どういう関係があるんですか?」
 
議長「イスラムってのはアラビア半島が起源で東西に広がったよな」
 
側近「そうですね」
 
議長「特に東には、遠くインドネシアまで到達したわけだよ」
 
側近「はあ」
 
議長「しかし陸地では、ミャンマーとの境界でストップしてんだよな」
 
側近「ええ」
 
議長「なんでだろうな」
 
側近「さあ……あ、仏教があったからとか?」
 
議長「そう。そういってる学者もいるな。しかしそれじゃあインドで広まった理由にならねえな」
 
側近「インドはヒンズー教じゃないですか」
 
議長「ヒンズー教と仏教は親戚みたいなもんだ」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「ひとつ理由があるのは、被差別カーストの受け皿になったってことだな」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「被差別カーストの連中が集団でムスリムに改宗するってのはよくあることだよ」
 
側近「ふうん」
 
議長「それ以外にだよ。遊牧民と海洋民の類似点ってのが大きな理由なんじ
ゃねえかな」
 
側近「はあ」
 
議長「イスラムはインドからインド洋を越えてマレーに飛んでるよな。そこから島伝いにどんどん東進してるわけだ」
 
側近「そうですね」
 
議長「陸路ではなくて海路で広がったのは、海洋民にイスラムが受け入れられやすかったってのも、ありそうだよな」
 
側近「なるほどね」
 
議長「一新教ってのは遊牧民の宗教でよ、多神教ってのは農民の宗教なんだよ」
 
側近「ほほお」
 
議長「農耕民族と海洋民族の対比で考えれば、海洋民族も一神教なんじゃねえかな」
 
側近「なるほどねえ」
 
議長「そんでよ。大航海時代があと100年遅かったら、どうなってただろうなと思うわけよ」
 
側近「どうなってたんですかね?」
 
議長「フィリピン、台湾あたりはムスリムになってたな」
 
側近「ほほお」
 
議長「ミクロネシアあたりまで行ってたんじゃねえかな」
 
側近「しかし実際にはキリスト教ですよね」
 
議長「そこだよ。大航海時代で西洋が世界中にキリスト教を広めたんだよな」
 
側近「そうですね」
 
議長「大航海時代のきっかけは、あいつらは認めないかもしれねえけど、コンスタンチノープルが占領されたことだ」
 
側近「なるほど。西洋の防波堤でしたからね」
 
議長「あれでびびった西洋諸国がヤケクソになって無謀な大航海にこぎ出したわけだよ」
 
側近「ふむ」
 
議長「そこで考えるわけだ」
 
側近「ええ」
 
議長「もしもビザンチン帝国が、あと100年健在だったら、太平洋の島々はことごとくイスラム化されてたかもしれない」
 
側近「なるほど」
 
議長「イスラム帝国は、ビザンツ帝国を滅ぼすことで、自ら勢力圏を狭めてしまったってことだ」
 
側近「なるほど、そういうことになりますよね」
 
議長「ちなみに偏西風から考えると、文明ってのは東進する方が理にかなってるんだけどな」
 
側近「そうですよね」
 
議長「西洋文明は逆に西進してキリスト教を広めたんだ」
 
側近「そうですね」
 
議長「自然の摂理に逆らっているあたり、西洋文明らしいって感じがするな」
 
側近「なんかいつもよりアカデミックな内容ですね、議長!」
 
議長「まあな。最近、なぜかマンガ原作者デビューしちまったしよ」
 
側近「議長、ホントにアラブ人なんすか!?」
 
議長「……ナイショだ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
エジプト大統領選挙 2012年05月26日15:56
 
側近「議長、エジプトの大統領選挙が始まりましたね」
 
議長「そうだな」
 
側近「どうですかね? イスラム系の候補が勝つんですかね?」
 
議長「負けるな」
 
側近「えーっ!! なんで!???」
 
議長「結局、あそこの国は軍部が一番強いからだよ」
 
側近「はあ」
 
議長「もっと言うと、今回の選挙自体、茶番だな」
 
側近「相変わらず断言しますね!!、議長!(笑)」
 
議長「今日の朝日、読んだか?」
 
側近「はあ」
 
議長「投票率50%だってよ」
 
側近「そんなに低かったんですか?」
 
議長「要するに一般市民は茶番だって知ってるんだよ」
 
側近「でも事前の報道だと、民主的な選挙に喜んでる人のインタビューがたくさん出てましたけど」
 
議長「そりゃあそうだろ。そういう連中の言質しかとってねえんだからよ」
 
側近「なるほど」
 
議長「実際は、少なくとも国民の半分はシラケてるってことだ」
 
側近「うーん、そうなのかなあ」
 
議長「だいたいな、ムバラクが失脚したって、軍の権力は、なんら衰えてないわけだよ」
 
側近「はあ」
 
議長「なぜなら軍は既得権益層と外国資本とベッタリ癒着してるんだ」
 
側近「はあ」
 
議長「外国資本と癒着してるってことは、欧米のお墨付きがあるってことだろ?」
 
側近「なるほど」
 
議長「イスラム保守派に政権とられるのは、欧米としては困るわけだ」
 
側近「そうか」
 
議長「だから軍が押してるムバラクの側近だったオヤジが勝つな」
 
側近「じゃあ革命前となんにも変わらないじゃないですか」
 
議長「そう。変わらねえんだよ」
 
側近「うーむ」
 
議長「だから国民の半分は投票にも行かないってことだ」
 
側近「それで茶番だってことですか」
 
議長「そういうことだ」
 
側近「でも下馬評だとムスリム同胞団とか宗教系が人気が高いらしいですよ」
 
議長「一般市民の本音はそうだろうな。貧困と宗教は関連が高いからよ」
 
側近「じゃあ宗教派の方が勝ちそうじゃないですか」
 
議長「勝つかもな」
 
側近「どっちなんすか!?」
 
議長「勝ったとしてもクーデターが起きる」
 
側近「あ、なるほど」
 
議長「そして結局は軍関係の人物が政権を取ることになるな」
 
側近「うーむ」
 
議長「そしてデモが起きて鎮圧されて、たくさん人が死ぬな」
 
側近「……どっちがマシかと?」
 
議長「そう。どっちがマシかと言えば、選挙で元首相のシャフィークとかいうじいさんが勝つ方がマシかもな。まあそれでもしばらく対立が続くだろ」
 
側近「しかし欧米は民主的な選挙には賛成してますよね?」
 
議長「そりゃそうだろ。独裁者の方が儲かるから選挙に反対しますなんて、言えるわけないだろ」
 
側近「確かに」
 
議長「あいつらの理想を言えば、民主主義的な選挙が実現されて、なおかつ世俗派が勝つってシナリオなんだよ」
 
側近「なるほどね」
 
議長「イスラエルもそうだけどよ、本音は親米のムバラクが続けてた方がよかったんだと思うぜ」
 
側近「結局タテマエってことですか」
 
議長「外交なんてそんなもんだろ」
 
側近「うーむ」
 
議長「それにしても興味深かったのはよ、キリスト教徒がシャフィークに投票してたってことだ」
 
側近「キリスト教徒?」
 
議長「エジプト国民の1割はキリスト教徒なんだ」
 
側近「へええ」
 
議長「そいつらが軍が推す候補、つまり汚職野郎に投票してたんだってよ」
 
側近「へええ。なんでですかね?」
 
議長「要するにムスリム同胞団みたいなイスラム保守派よりは、世俗派の汚職オヤジの方がマシってことなんだろうな」
 
側近「苛政は虎よりもナントカってやつですか?」
 
議長「ちょっと違うな」
 
側近「すいません」
 
議長「いずれにしても、エジプトの未来は暗いな」
 
側近「あーあ、言っちゃった」
 
議長「仕方ねえよ。アラブってのは独裁者がいないと話が進まねえんだからよ」
 
側近「ところで議長、シリアの弾圧が終わってないですけど」
 
議長「そうだな」
 
側近「議長の予測は見事にハズレましたね」
 
議長「……」
 
側近「なにか、ひと言」
 
議長「でもガソリンは下がったぞ」
 
側近「言い訳ですか?」
 
議長「まあな」
 
側近「なんで武装蜂起が続くんでしょうか?」
 
議長「まあアルカイダが関係してることは間違いないだろ」
 
側近「やっぱり?」
 
議長「そりゃそうだろ。その背後にはスンニ派の国がある」
 
側近「ふむ、それで?」
 
議長「……それだけだ」
 
側近「またそれだけ!?」
 
議長「欧米は口ではなんだかんだと言ってもアサド政権存続が希望だ。一方のアルカイダは、アサド転覆を狙ってるんだろ」
 
側近「なんでですか?」
 
議長「アサドが倒れたら、少なくともアルカイダと関係の深い連中が権力を持つようになるだろ?」
 
側近「なるほどねえ」
 
議長「それが怖いから欧米とイスラエルは、アサド政権を存続させてるんだ」
 
側近「しかし国連で非難決議とかなんとか……」
 
議長「あんなのは茶番だ」
 
側近「また断言しましたね!(笑)」
 
議長「本気だったら軍の施設くらい簡単に爆破できるだろ。リビアみたいに」
 
側近「確かに」
 
議長「要するに本気じゃないってことだ」
 
側近「なんだかいやらしいですね」
 
議長「まあそれが外交ってもんだよ」
 
側近「シリアの今後は?」
 
議長「……さあな」
 
側近「わかんないんすか!?」
 
議長「意外とアサドが暗殺されて急展開するかもしれねえぞ」
 
側近「そうなったら、どうなるんすかね?」
 
議長「おそらく軍がクーデター起こして、シーア派が掃討されるだろうな」
 
側近「そして?」
 
議長「そうするとアルカイダと関係のないスンニ派が政権を握る」
 
側近「ほお」
 
議長「そいつらは要するに欧米の傀儡だな」
 
側近「するとアルカイダが操る武装蜂起は続くってことですか?」
 
議長「部族対立が根っこにあるからな。政権とった方が欧米、反政府軍がアルカイダって構図はずーっと続くんだよ」
 
側近「てことは?」
 
議長「シリアの未来も暗いってことだ」
 
側近「なんか、しょっぱい話ですね……」
 
議長「それにしても金環日食、見損なったなあ」
 
側近「……え? みなかったんすか、議長?」
 
議長「寝てたよw」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イトコが本を出しました 2012年05月18日11:48
 
 
イトコの中川学くんがマンガ本を出しました。
 
 
「僕にはまだ友だちがいない 大人の友だちづくり奮闘記」(メディアファクトリー 880円)
 
 
叔父からは、
 
 
「メディアコミックとかいうところで売ってるみたいだ」
 
 
という、ニアミス的な情報を受け取っていたんですが、アマゾンから本が届いていろいろと納得。
 
 
脱力系の絵柄で「じみへん」とか思い出します。
 
ガロとかに載ってそう。
 
イトコなんで、前から話は聞いていたところだったので、喜ばしい限りです。
 
学くん、頑張って友だち見つけてくれ(笑)
 
 
みなさんぜひお買い求めください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
環境保護 2012年05月18日10:57
 
先日、とある昆虫収集家の人の文章を読んで非常に納得したので記録しておこう。
 
この人が言うには、地球は人間の手に有り余るほど巨大である。
 
何億年という長いスパンで見れば、地球温暖化も砂漠化も一過的なものにすぎない。
 
だから環境破壊を人間のせいだと考えること自体が傲慢であると。
 
 
 
「環境保護」という言葉が象徴的だろうな。
 
人間はいつから地球の保護者になったんだろうか。
 
 
その背景には、人間が自然を制御できるという自信がある。
 
もちろん起源は西洋の自然科学である。
 
 
 
 
前にスマトラ大津波で被災した地元の人の言葉が印象的だった。
 
彼らは防災について、ほとんどまったくなにもしていない。
 
 
「また津波が来たらどうするんですか?」
 
「そりゃあ逃げますよ」
 
 
それだけかよ!?
 
日本では、さらに高い堤防を作り、耐震補強をし、防災マップを作ってるけど、アチェではそんなことはしない。
 
もしもまた津波が来たら、今度は一目散に逃げる。
 
それが今回の津波での教訓である。
 
 
なにをやっても津波にはかなわないから、人間は逃げるしかない。
 
所詮人間は無力で自然にはかなわない。
 
そこに非常に東洋的な思想を見た気がした。
 
 
 
 
田舎に暮らしてよくわかるのは、日本の農業は雑草との戦いだと言うことだ。
 
しかし、たとえばモロッコの農業というのは、小麦を播種して、週に1回水をやって、あとはホッタラカシである。
 
手間がかからない。
 
自然は人間が育てるもので、放っておいてもなにも生まれない。
 
だから自然は制御できるものだという思想が生まれた、というのは和辻哲郎が書いていたんだけどさ。
 
 
 
 
おそらく専門家でも、同じ意見の人がけっこういるんじゃないだろうか。
 
しかし公の場で主張するのは相当勇気がいるんだろうな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
すべてがFになる 2012年05月17日20:11
 
「すべてがFになる」(森博嗣 講談社文庫)
 
第一回メフィスト賞作品である。
 
ミステリー小説はほとんどまったく読まないので、この作品は十数年ぶりの推理小説である。
 
そして書き手の立場から初めて小説というものを読んでみた。
 
そしたらいろいろと興味深かったので記録しておきたい。
 
 
同氏は工学部助教授だったそうで、情報処理の知識が半端でない。
 
それを遺憾なく発揮している。
 
つまり最初の作品はみんな自分の得意分野で勝負するわけだ。
 
 
 
「天才」の描写が卓越している。
 
犯人の鋭利な頭脳が非常に鮮やかに描かれる。
 
一方でキャラの書きわけという点では、少々疑問があった。
 
登場人物は研究所が舞台だけに、ほとんど理系の人物で、ほぼ全員が非常にスマートかつクレバーに描かれている。
 
そして物静かで、沈思黙考するタイプの人ばかり。
 
対照的なのは叩き上げの刑事で、この人物だけが頭悪い猪突型の人物という感じで描かれる。
 
 
 
 
著者の雑学が随所に披露される。たとえば、
 
「シャア」はインド人の名前だ。
 
とか。
 
「デボラ」はイスラエルの預言者の名前だ。
 
とか。
 
 
あるいは著者オリジナルの気の利いたセリフが登場する。
 
思い出と記憶の違いは、
 
思い出は前部記憶しているけど、記憶は全部は思い出せない。
 
とか。
 
 
 
しかし「1週間がなんで7日なのか」は有名じゃないかな。
 
要するに旧約聖書の故事から来ている。
 
神様が6日で世界を作って7日目に休んだからだ。
 
だから「7」はラッキーな数字として使われている。
 
音楽が7音階なのも、虹が7色なのもそうだ。
 
ユダヤ教の燭台は今でも7つだ。
 
 
 
動機や犯人の行動については、若干ムリがあるような気もしないでもない。
 
犯人が脱出のために叔父や子供まで殺すというエピソードには、少々違和感を感じる。
 
しかも人を殺すって、けっこうエネルギーがいると思うんだけどな。
 
 
 
 
それにしても、その瑕疵をカバーして有り余る情報処理の知識と、その効果的な演出である。
 
理系で文系の才能を持つ人を、私も何人か知ってるけど、ホントにすごいと思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
裏ビジネス? 2012年05月12日21:21
 
ちょうどさっきまで、日テレで世界各地の裏ビジネスについての番組をやってた。
 
曰く、
 
メキシコでは潜水艦で麻薬を運んでいる。
 
北朝鮮からイランに武器が密輸されている。
 
アフリカでサイが乱獲されて中国で高く売られている。
 
インドで絶滅危惧種のはずのトラが射殺されて毛皮が高値で売られている。
 
タイで人身売買が行われ、子供が坊主の格好で物乞いをさせらてる。
 
中国で人身売買が行われて男の子は60万円だそうだ。
 
 
 
そしてコメンテーターの芸能人は、人によっては涙を見せたりして、いけないことだ。なんとかんらないのか。
 
 
と言う。
 
 
 
ああ……。
 
うちにはテレビがないので、久しぶりに民放を見たんだが、世の中は相変わらずそんな感じなのかと思った。
 
世の中の人は日本が世界でも特殊な国なのだという認識が、著しく欠けているのだなあ。
 
 
 
なんかこういう番組を見てると、
 
自分たちこそ高見の見物してるんじゃないのか?
 
と思えてくる。
 
貧乏だからこそ悪いことしないと生きていけない人たちを、彼らの手の届かない高見の立場から善良を装って見下ろしている感じ。
 
それは、いくつかの現場を見てきたオレにとっては、なんとも居心地が悪いものだ。
 
 
 
モロッコの土産物売りの子供らは、ようするに貧乏を装って客を騙して品物を売りつけていた。
 
事実を知れば観光客は怒るだろう。
 
しかしそれは彼らの知恵だ。
 
オレはそれを騙す方から見ていて、ある種の痛快さを感じだ。
 
それは端的に言えば、金持ちに対して一矢報いたというようなものだった。
 
 
 
 
テレビでは、こういう裏組織が極悪な犯罪組織のように言うけれど、しかし事実は少々違うと思う。
 
彼らは、言ってみれば地方豪族みたいなものだ。
 
彼らには自分たちの身内があり、身内には稼いだ金を還元している。
 
途上国なんて、地方に行けば無政府状態というのは当たり前のことだ。
 
そいつらが麻薬で荒稼ぎしていても、政府の役人が目をつぶっていたり、中央の高給役人と結託したりしてるのも当たり前のことだ。
 
 
 
そういう組織は悪いことばかりしているわけではない。
 
ボスは地方の有力者でもあるから、たとえば日本の商社と材木輸入で契約を結んでいるかもしれない。
 
レアメタルが出れば、欧米の採掘会社の担当者と一緒に一杯やってるのだ。
 
 
そういう連中はすべからく武装してるわけだが、彼らに兵器を密売しているのは、アメリカやフランスやスイスなどの武器会社なのだ。
 
 
悪いのは犯罪組織だけではない。
 
世界中の多くの人が片棒を担いでいる。
 
それは視聴者である我々も、おそらく例外ではない。
 
 
 
まるで高みの見物のように放送する民放の姿勢に、不愉快を感じたのでメモしました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
顧客満足度ってさ 2012年05月10日21:57
 
なんか最近、日本企業のせこさに呆れることが続いた。
 
 
母親が千葉に引っ越したので、ネット接続をやり直すことになった。
 
しかし案の定というか、うまくいかないのである。
 
実に様々なことでトライアンドエラーを繰り返し、プロバイダ問い合わせた結果もダメで、彼がトドメのように言うには、どうもパソコンの問題ではないかと。
 
そんでよーく見てみたら、オレのパソコンにつないだときは、ルーターっていうの? アレの裏側がチロチロ光るのよ。
 
それが母親のパソコンでは消灯したまま。
 
てことはパソコンの故障に違いない。
 
 
 
そんで企業名を言っちゃうとシャープに電話してみた。
 
そしたら最近の問い合わせって金取るのね。
 
 
しかも質問一件に付き2100円も!
 
 
てめえのところで作ったんだから面倒見ろよな。
 
と自動音声の応対に悪態をついて切った。
 
結局、なんの解決にもならないままである。
 
 
 
 
母親の話では、最近の銀行の応対も非常によろしくないそうだ。
 
引っ越しにあたって解約手続きとかいろいろあり、電話するも、担当者がいないとか、違う番号にかけろとかなんとか、面倒なことを何度も言われ、最終的には窓口に出向いて掛け合って、ようやく解約手続きをしたらしい。
 
要するに客があきらめるのを待ってるわけだ。
 
 
 
あきらめると言えば、上記のシャープのHPもわかりにくかったな。
 
項目がいっぱいあって、相当根気がいる。
 
オレみたいなヒマ人じゃなかったら、面倒だから金払って問い合わせするか、さらに面倒ならさっさと買い換えるんだろう。
 
 
 
 
なんかこう、勝負するところ間違ってるんじゃないのか?
 
おそらくコンピュータ業界も、中韓に追いつかれて差別化ができなくなったので、サービス面にカネかける余裕がなくなってるんだろう。
 
 
 
しかしそれは逆じゃないかと思うぞ。
 
 
 
手厚いアフターサービス。
 
顧客満足度。
 
 
 
これだよ。
 
これなくして日本企業は生き残れない。
 
 
 
セコムが欧州で業績を伸ばしてるのは、まさにこれだというじゃないか。
 
 
 
どうも日本企業は、欧米的合理主義に毒されて、本来のきめ細やかさを失ってる気がするな。
 
TPPの影響で、さらにこういう傾向が悪化しないことを祈るしかない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
大渋滞 2012年05月06日22:01
 
昨日5日に、某雑誌の取材で那須高原に行った。
 
編集さんからは、
 
「連休最終日じゃないから、渋滞はそれほどでもないんじゃないか」
 
という話を聞いていて、「まあそうかもな」と思ったオレは、お人好しである。
 
彼の話になんの根拠もなかったことは当日判明するんだが、それはともかく。
 
 
現地到着は、午前10時目標だったので、早めに出て午前6時半かな。
 
それくらいの気持ちでいた。
 
 
 
前日はいつも通り寝付けなくて(取材日の前日は神経が高ぶる)、睡眠時間は実質二時間くらいだが、それ以外は体調も悪くない。
 
予定通り6時半に家を出た。
 
青梅街道、圏央道も快調。
 
途中、東北道まで開通してないので下道に降りて、再び高速に乗ったあたりから雲行きが怪しくなった。
 
行く手のあちこちで渋滞表示が出てくる。
 
栃木はおろか、群馬に入るあたりで、すでに渋滞が始まった。
 
どうなってるんだ。
 
おそらく昨日まで大雨だったんで、今日が最後の遊べる晴れの日ってことなんだろうか。
 
時計を見る。
 
すでに午前8時半である。
 
やべえ。。。
 
一応取材先に電話して、遅れる旨を伝え、連休だから仕方ないということで納得してもらう。
 
 
栃木市周辺で再び渋滞。
 
宇都宮周辺でさらにひどい渋滞があり、それを抜けてようやく那須である。
 
そして那須インター。
 
なんと、高速出口に延々数キロにわたって、車の列が。
 
うげ……。
 
先行していたカメラマンさんから、高速出口で渋滞、降りてからも延々渋滞という話だったが、これのことか。
 
そんなことで取材先にたどり着いたのは予定時刻を二時間オーバーした、正午過ぎだった。
 
 
 
そんで仕事。
 
終わったのが午後3時半。
 
 
 
おいとましてまた車上の人となる。
 
しかしここからまた高速に乗るまでが渋滞だ。
 
ナンバーは首都圏の他に、わりと福島あたりが多い。
 
途中でイヤになり、コンビニ駐車場で仮眠をとる。
 
 
1時間後の午後5時に再出発も、渋滞は相変わらず。
 
下道を延々走って、矢板インターから高速に乗る。
 
乗ったら乗ったでまた渋滞である。
 
 
予定では、
 
 
東北道、圏央道、開通してないので下道、また圏央道
 
 
だったが、下道走るのが面倒なので、
 
 
東北道、北関東道、関越道、圏央道
 
 
にしてみた。
 
北関東道のジャンクションから先の東北道がひどく混んでたのも理由のひとつだ。
 
ともあれ、渋滞の中をひたすら南へ。
 
岩舟ジャンクションから北関東道に入る。
 
そしたらスイスイである。
 
そうだよ。高速道路はこうでないと意味がないじゃないか。
 
気分よく小一時間走り、高崎に出る。
 
しかし途中で不穏な表示が現れた。
 
 
 
藤岡ジャンクション→鶴ヶ岡 渋滞45キロ 120分
 
 
45キロ? 鶴ヶ島? 120分?
 
 
あまり車で遠出しないオレにはよくわからない。
 
でも圏央道と関越のジャンクションは鶴ヶ島だったはずだ。
 
 
てことはどういうことかというと。
 
圏央道のジャンクションから延々45キロ渋滞ということではないのか?
 
うわ……。
 
もしかしたら、オレは大変なマチガイをしてしまったのではないだろうか。
 
と思いながらも、Uターンもママならず、前に車を走らせる。
 
 
 
関越に入り、しばらくしたところで渋滞。
 
しかも東北道よりもひどい。
 
車が進まない。
 
一旦停止して、一分くらい待って、ようやくノロノロ進み、10メートル進んで、また停まる。
 
これはひどいぞ。
 
いったいいつ家に辿り着けるだろう。
 
しかも睡眠時間二時間だ。
 
そろそろ頭がボーッとしてきた。
 
突っ伏したら寝られるくらい疲れてる。
 
しかし延々と、ブレーキとアクセル操作をしないといけない。
 
風景は変わらない。
 
前の車のテールランプを眺めるしかない。
 
絶望的である。
 
車を乗り捨てたい衝動を必死に押さえながらノロノロ車を走らせる。
 
手榴弾があったら、マジでピンをぬいて投げてたかもしれない。
 
イライラを押さえて、小説のスジでも考えればいいんだろうが、寝不足でそういう気にもなれない。
 
 
 
ハイウエイラジオをつけてみた。
 
そしたらこんなことを言っていた。
 
「花園インター先で事故がありました」
 
花園インターはオレがいるところから、さらに十数キロ先のインターだ。
 
その先が鶴ヶ島である。
 
どこかのバカが事故ったらしい。
 
 
そのうち電光表示が見えてきた。
 
 
花園インター先 4キロ 70分
 
 
オレはかすみ目かと思ってもう一回しっかりと見た。
 
 
4キロ 70分
 
 
確かにそう書いてある。
 
てことはだよ。時速3キロで一時間以上走れと。
 
そういうことか?
 
 
ここでオレは我慢の限界に来た。
 
ちょうど花園インターだったので、左の車を押しのけて高速を降りた。
 
時間は午後9時を回っていたから、すでに五時間近く運転してたことになる。
 
 
高速を降りて秩父方面に向かい、山を三つくらい越えて、奥多摩にたどり着いたのが午後11時半だった。
 
もしも関越に残ってたら、家に着いたのはおそらく午前二時くらいだったんじゃないかと思う。
 
 
 
この日の運転時間は、12時間を超えた。
 
 
 
オレは生まれて初めて、こんなにひどい渋滞を経験したわけだが、東京に住んでいるドライバーにとっては、日常的なことなのかもしれない。
 
しかし個々のドライバーの時間的、体力的損失を総計したら計り知れない金額になるんだろうな。
 
そしてこういう無益な渋滞を放置している行政の責任は重い。
 
 
世の中のエコブームを考えれば、間違いなく鉄道が奨励されるべきだが、エコカー補助金で車の買い換えが奨励される。
 
高速道路が安くなり、ますます渋滞がひどくなる。
 
 
 
言うまでもなく裏には自動車業界の意向がある。
 
国内の雇用を考えれば、それもやむを得ないのかもしれない。
 
そう考えると、日本の自動車産業がでかくなりすぎたというべきか。
 
 
やはり日本は一次産業にもっと付加価値をつけて新しい輸出産業に育てるべきじゃないだろうか。
 
そして自動車産業に依存しない世の中を作るべきじゃないか?
 
 
そんなことを考えてしまった連休中の大渋滞だったんだが、しかし腹の立つことに、最終日の今日は、たいした渋滞もなかったらしい。
 
要するに一年で最も渋滞する日に、よりによって那須高原の取材の命令が来たわけだ。
 
おそらく今年で最もついてない1日だったんだと思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
メフィスト賞 2012年04月11日18:53
 
最近ヒマだったので小説書いてた。
 
ゾンビ小説。
 
そんで上記メフィスト賞に応募した。
 
 
メフィスト賞は講談社ノベルズが主催する賞で、傾向としてはライトノベル系ミステリー作品が多い。
 
西尾維新とか辻村深月とか受賞してる賞だ。
 
先日、雑誌の発売があった(メフィスト 2012vol1)。
 
誌上で編集部の座談会(要するに編集会議)の模様を公開して、受賞が発表される。
 
受賞しなくても、面白ければ担当編集者がついて、直しが入った後に受賞することもある。
 
つまんない作品は最後にひと口メモが付される。
 
 
応募作品は188作品。
 
その中で俎上に上がったのは14作品。
 
私の小説も俎上に上がった。
 
その部分を以下に抜粋してみよう。
 
 
 
 
ゾンビゾンビ
またゾンビ!
 
 
Z 続いて「東京ゾンビ伝説」ですね。キャッチコピーは「ゾンビに支配された世界で生存をかけて戦う人々のドラマ」。γさんです。
 
γ ゾンビに支配された東京で、人々がどうやって生き残るかを描いた作品です。非常にわかりやすい! 一次選考で読んだ作品の多くが、読み手のことをあまり考えていないものだったんです。この作品は、ラストで人間ドラマもあって、笑いの要素も入っていて、面白く読ませようという熱意が感じられました。
 
Z サービス精神、大事よね。
 
γ もともとホラーコメディというジャンルが好きなんです。ホラーとコメディってすごく相性がいいので。映画ではたくさん良い作品を見ていますが、小説には少ないので、需要はあるはず。まだまだ甘いところはたくさんありますが、頑張ってほしいです。
 
Z Yさん、どうでしたか?
 
Y う〜ん、残念ながら小説の形になっていません。ゾンビに襲われる人間の姿を、バリエーションをつけて繰り返し書いている印象。この世界がどうなるのか、なぜゾンビが生まれたのかなど、広がりがまったくないんですよね。小説をもっとたくさん読んで、物語の起伏を意識してほしい。メフィスト賞に応募するのなら、まずはノベルズを読んでください!
 
Z この方はゾンビ映画の大ファンで、駄作が多いゾンビ映画界に不満を感じて筆をとったそうです。映画に不満で筆をとる、ねじれた感じがいいですね。
 
γ え〜! いいゾンビ映画、ありますよ! 紹介して差し上げたいです。
 
P 自分の原作を映画化しようと狙っているのでは。
 
Z なるほど〜。そんな推理をしたPさんは、どうでしたか?
 
P 推理するまでもなく言いたいのは、改行したら一字下げましょうってこと。
Z えーッ! そこなの?
 
Y 文章が全部「……だった」「……だった」の繰り返しなのも気になりましたね。
 
Z まさか小説として読むということを想定していない、シナリオに近いのかな。
 
P 人間の動きがすご〜く一本調子。あと東京の話だけど、それ以外の地域がどうなってるのかあまり描かれていない。ウソくさい話になっちゃってます。
 
Z まだまだ研究の余地がありそうです!
 
 
 
 
以上である。
 
……。
 
勝手なこと言いやがって(笑)
 
反省点ももちろんあるものの、釈然としない評価もある。
 
そこで私なりの反論を、以下に試みてみたい。
 
 
 
 
 
Z 続いて「東京ゾンビ伝説」ですね。キャッチコピーは「ゾンビに支配された世界で生存をかけて戦う人々のドラマ」。γさんです。
 
γ ゾンビに支配された東京で、人々がどうやって生き残るかを描いた作品です。非常にわかりやすい! 一次選考で読んだ作品の多くが、読み手のことをあまり考えていないものだったんです。この作品は、ラストで人間ドラマもあって、笑いの要素も入っていて、面白く読ませようという熱意が感じられました。
 
 
↑有難いことである。
 
 
Z サービス精神、大事よね。
 
γ もともとホラーコメディというジャンルが好きなんです。ホラーとコメディってすごく相性がいいので。映画ではたくさん良い作品を見ていますが、小説には少ないので、需要はあるはず。まだまだ甘いところはたくさんありますが、頑張ってほしいです。
 
↑有難いことである。
 
 
Z Yさん、どうでしたか?
 
Y う〜ん、残念ながら小説の形になっていません。ゾンビに襲われる人間の姿を、バリエーションをつけて繰り返し書いている印象。この世界がどうなるのか、なぜゾンビが生まれたのかなど、広がりがまったくないんですよね。小説をもっとたくさん読んで、物語の起伏を意識してほしい。メフィスト賞に応募するのなら、まずはノベルズを読んでください!
 
 
↑「ゾンビに襲われる人間の姿を、バリエーションをつけて繰り返し書いている印象」 それが見たいんじゃないかっ!!!!!
 
 
↑「この世界がどうなるのか、なぜゾンビが生まれたのか」 これは敢えて描かなかったのである。「ゾンビ」ってのは「核戦争後の世界」とかと同じで、ひとつの世界観である。「なにが原因で」という質問は意味がない。また「どうなるのか」という質問もあんまり意味がない。まあマニアの意見なんですけどね。。。
 
 
Z この方はゾンビ映画の大ファンで、駄作が多いゾンビ映画界に不満を感じて筆をとったそうです。映画に不満で筆をとる、ねじれた感じがいいですね。
 
γ え〜! いいゾンビ映画、ありますよ! 紹介して差し上げたいです。
 
↑私もたいがいは見てると思います。その上での意見なんですが。。。
 
 
P 自分の原作を映画化しようと狙っているのでは。
 
↑そんなわけないじゃん。
 
 
Z なるほど〜。そんな推理をしたPさんは、どうでしたか?
 
P 推理するまでもなく言いたいのは、改行したら一字下げましょうってこと。
 
↑これは確かに耳が痛い。
 
 
Z えーッ! そこなの?
 
Y 文章が全部「……だった」「……だった」の繰り返しなのも気になりましたね。
 
↑これも意味が痛い。
 
 
Z まさか小説として読むということを想定していない、シナリオに近いのかな。
 
↑そんなわけないじゃん。
 
 
P 人間の動きがすご〜く一本調子。あと東京の話だけど、それ以外の地域がどうなってるのかあまり描かれていない。ウソくさい話になっちゃってます。
 
↑「人間の動きがすご〜く一本調子」ってのはよくわからないなあ。ゾンビの動きのことか? だとしたら理由がある。狙われるのは肌の露出部分だから、必然的に首周辺となる。つまりゾンビはだいたい首をかしげて血を流しているヤツが多いということになる。
 
↑「東京の話だけど、それ以外の地域がどうなってるのかあまり描かれていない」 これは敢えて避けたんです。自衛隊とか米軍とか出てくると収集つかなくなりそうで。それにそういう「壮大な話」には、あんまり興味ないんです。
 
 
 
Z まだまだ研究の余地がありそうです!
 
ご指摘の通り、不勉強についてはまだまだ研究の余地はあると思います。
 
 
 
 
以上である。
 
要するに編集部で3人読んで、1人がプッシュしてくれて、残り2人が反対したということだろう。
 
 
 
しかし残念なのは、この小説で私が問いたかった、
 
「極限状態になって初めて確認できる人間の善意みたいなものがあるのではないか?」
 
というような問いに、まったく気づいてくれてないことだ。
 
昨年の震災では、家族とか友人とか夫婦とか仲間とか、そういう人たちの存在の重要性が改めて認識されたわけだが、そういう世相とも無関係ではない。
 
繰り返しになるが、ゾンビというのは単なる世界観であって、その世界で必死になって戦う人たちこそが物語のキモなのである。
 
技術的な面で不勉強は確かにあったんだけどさ。
 
そのへんが残念だったな。
 
 
 
ところでこの作品は、秋田書店のマンガ雑誌「プレイコミック」さんで漫画化されることになりました(原作とは少々異なります)。
 
来月あたりから連載が始まりますので、ご興味がおありの方はご覧ください。
 
 
以上、残念賞でしたとさ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
シリアとイラン 2012年04月05日21:50
 
側近「久々の登場ですね議長」
 
議長「最近別のことで忙しかったからな」
 
側近「なんすか別のことって?」
 
議長「……ナイショだ」
 
側近「そうですか。それはそうと今日の朝日ですが、リビアでまた部族抗争が激化してるみたいですね」
 
議長「案の定だな」
 
側近「カダフィのタガがはずれたわけですか?」
 
議長「そういうことだ。「アラブの砂は強く握ってないとバラバラになる」ってな」
 
側近「前に聞きましたね、それ」
 
議長「そう。強力なリーダーがいないとバラバラになるって意味だ。アラブってのはもともとそういう連中なんだよ」
 
側近「なるほどね」
 
議長「そういえば最近面白いこと聞いたんだけどな」
 
側近「なんすか?」
 
議長「ウチの母親がよ」
 
側近「お母さん生きてるんすか?」
 
議長「どうでもいいじゃねえかよ。母親は農業指導員みたいなことやってたんだけどな」
 
側近「はあ」
 
議長「コメ農家は穏和な人が多いけど、牧場経営者ってのは、独立自尊って感じの人が多くて大変だったんだってよ」
 
側近「へええ」
 
議長「要するに稲作ってのは集約農業なわけよ。みんなで手分けしてやるわけだ。だけど畜産ってのは自分とこだけで経営するんだな」
 
側近「なるほどそれでね」
 
議長「遊牧民ってのは独立心が強いんだな」
 
側近「しかも強烈な部族主義だと」
 
議長「そう。しかも内戦で武器が大量に出回ってるわけだ」
 
側近「これは当分収まりませんね」
 
議長「現政権になんの正統性もないしな」
 
側近「カダフィにはあったんすか?」
 
議長「ねえよ」
 
側近「じゃあなんで?」
 
議長「軍隊を握ってたからだろ」
 
側近「現政権も軍隊くらいあるでしょ?」
 
議長「報道によれば民兵よりも装備が劣ってるって書いてあったぞ」
 
側近「じゃあダメですね」
 
議長「ダメだな」
 
側近「ところでシリアでは軍隊が撤退しはじめたらしいですね」
 
議長「ありゃあ手打ちがあったんだよ」
 
側近「手打ち?」
 
議長「そう。サウジと手打ちがあったんだ」
 
側近「断言しますねえ!」
 
議長「アサドの政権維持ってことでサウジが渋々納得したんだろ」
 
側近「なんで?」
 
議長「アメリカの圧力だな」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「イランの核疑惑で石油が値上がりしてるだろ?」
 
側近「はあ」
 
議長「このままだと景気に影響する」
 
側近「はあ」
 
議長「そのイランはシリアに武器供与してるわけよ」
 
側近「はあ」
 
議長「つまり親玉はイランなわけだ」
 
側近「なるほど、それで?」
 
議長「シリアのアサド政権を維持する代わりに、イランがサウジとアメリカに対してなんらかの譲歩をしたんだろうな」
 
側近「ほほお。なるほどね」
 
議長「サウジとしては原油値上がりはうれしいけど、アメリカとしては度が過ぎるとよくないわけだ」
 
側近「ふむ」
 
議長「いまはその潮時だろうな」
 
側近「それでアメリカから圧力が?」
 
議長「サウジはシリアの反政府勢力を支援してるだろ」
 
側近「そうなんでしょうね」
 
議長「それも中止しろと」
 
側近「なるほど」
 
議長「その代わりイランが核査察受け入れかなんかの譲歩を承諾したんじゃねえかな。その結果、原油高は抑えられるし、イランの核問題も進展すると。その代わりイランはシリアでの権益は維持できるわけだ」
 
側近「へええ。すごい分析ですね。さすが議長!」
 
議長「まあな」
 
側近「それはそうと最近ミャンマーの民主化が報道されてますね」
 
議長「ああ。ありゃあアラブのデモの影響だろうな」
 
側近「やっぱそうですか」
 
議長「そりゃそうだろ。カダフィの最期はみんなテレビで見てたろ」
 
側近「そうですね」
 
議長「こりゃあ早めに欧米の言うこと聞いとかないと、あんな風になっちまうって、みんな思うだろ」
 
側近「そうですよね」
 
議長「そしてそれがあの映像の目的だったんだと思うぜ」
 
側近「なるほど。あの悲惨な映像を敢えて世界中に流したと」
 
議長「そう。シリアもやばかったけど、イランの後ろだてと、イスラエルとの微妙な軍事バランスで生き残ったけどな」
 
側近「ニュースではロシアの影響について書かれてますが」
 
議長「ロシアねえ。中東戦争の頃からロシアの軍人が軍事教練に派遣されてたらしいからな」
 
側近「いまも関係が深いと」
 
議長「ソビエト崩壊の影響を最も受けたのは、もしかしたらアラブ諸国かもしれねえからな」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「だってよ、ソビエト崩壊の三年後くらいにはオマエ、クリントンとこでオレとラビンが握手したんだぜ。その翌年にはヨルダンがイスラエルと和平協定してよ」
 
側近「なるほどね」
 
議長「あの当時、一気に和平ムードが高まったのはソビエト崩壊の影響があったからだろうな」
 
側近「へえええ」
 
議長「いずれにしても原油高は一服するな」
 
側近「だといいですねえ」
 
議長「ガソリン高すぎだぜ。まったくよ」
 
側近「意外と庶民的ですねえ、議長(笑)」
 
 
 
焦点:期限迫るシリア和平案、アサド氏に業煮やすロシアの「変化」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1977482&media_id=52
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
TPPと山崎パン 2012年03月28日23:28
 
さっきフト思いついたこと。
 
「山崎パン」については工場で働いた人の都市伝説みたいなの(製造工程などを見て絶対買わない方がいいと思ったとか)をよく聞いたものだが、一方で業界筋からは、
 
「あのクオリティをあの低価格で出せるのは山崎パンしかない」
 
という話も聞いたことがある。
 
 
なぜそういう話になるのか。
 
要するに小麦が高いからだろう。
 
 
外国に行けば小麦はべらぼうに安いから、必然的にパンもべらぼうに安い。
 
しかもメチャクチャうまい。
 
特に感動したのはイランのパンだ。
 
モチッとして重量感があり、焼きたならパンだけでも十分おいしく食べられる。
 
チュニジアのパンもうまかった。
 
 
日本で売ってるスカスカのパンとは段違いにうまい。
 
もちろん日本のパンは小麦をけちった結果である。たぶん。
 
だから上記、山崎パンの高評価は、小麦が高い日本ならではの技術革新の賜と言えるだろう。
 
 
 
そこでTPPである。
 
 
TPP加盟によって外国小麦が怒濤のように流れ込む。
 
すると山崎パン以外にも、安くておいしいパンが流通しはじめる。
 
そうすると山崎パンの優位性が失われてしまうと。。。
 
 
 
経済ニュースによれば、TPP加盟で山崎パン200億円増収と報道されてる。
 
しかしどうなんだろうな。
 
町のパン屋さんが安くておいしくなったら、わざわざ添加物入りのパンをみんな買うんだろうかね?
 
 
……あ、そうか。
 
山崎パンはもっと安くなるのか(笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「グエムル」という韓国映画 2012年03月26日11:53
 
前に「グエムル」という韓国映画を見たんだが、この映画に米軍と韓国軍が登場する。
 
ソウルに出現した怪物の対策を立てる韓国軍の作戦本部に米軍司令官が来ると、全員起立して最敬礼するシーンがあった。
 
軍隊というのは上下関係がハッキリしている社会だが、これを見ると米軍と韓国軍の立場が極めて明瞭だったのが印象的だった。
 
そしておそらくだけれど、自衛隊と米軍の関係も、似たようなものなんじゃないかと思った。
 
 
上記映画では、実は怪物の原因はソウルの米軍基地から垂れ流された劇薬で動物が異常発達したという設定になっている。
 
 
自分で種をまき、自分がヒーローになる。
 
 
そういえばイラクもそうだったような。。。。
 
 
 
米大統領、北朝鮮が「衛星」打ち上げれば制裁強化と警告
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1964045&media_id=52
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
LOST 2012年03月24日11:43
 
最近はまってるアメリカのドラマである。
 
 
物語は南太平洋の無人島に飛行機が墜落したところから始まる。
 
生き残った人々はサバイバル生活をはじめるが、不思議なことが次々に起こって、どうやらその島が、ただの無人島ではないことが判明。
 
さらに自分たちがたどり着いたのも、誰かの策略ではないかと疑問を持ち始める……。
 
 
 
シーズン1で12回、シーズン3まであるから、ものすごく長いのよね。
 
今シーズン2見始めたところだが、ナゾが深まるばかりだ。
 
少々中だるみがあったけれど、シーズン1の終わりで盛り返した感じ。
 
 
 
 
このドラマは村上春樹の小説と同じで、悪者が登場しない(今のところ)。
 
悪ぶってても実はいい人みたいな人ばっかり。
 
このあたりアメリカの世相を反映してるんだろうかと思ったりする。
 
 
 
 
しかし興味深いのは、珍しく登場する韓国人夫妻である。
 
しかもなかなか野重要人物で、いい役回りだ。
 
 
 
旦那はまったく英語がわからないという設定。
 
男尊女卑のカタマリみたいな人で、
 
「ああ、相変わらずアメリカ人は東洋人男のことを、こういう風に思ってるんだなあ」
 
と残念に思う。
 
 
 
一度こんなシーンがあった。
 
ビキニ姿の妻を叱責して、力づくでビーチから連れ戻そうとする。
 
するとアメリカ人の男どもが走っていって、
 
「レディに何するんだ!」
 
と怒る。
 
そしたら妻が逆ギレして、怒鳴った黒人の男に張り手をかます。
 
黒人男はなにがなんだかわからないという顔をする。
 
 
 
この妻の行為は、おそらく一般的な東洋人なら、なんとなく理解できるんじゃないだろうか。
 
要するに妻は夫が辱めを与えた相手に対して怒ったわけだ。
 
しかもケンカをふっかけられるほどひどいことをしたわけじゃない。
 
 
 
しかしアメリカ社会にあっては、あり得ないことなのかもしれない。
 
別のシーンで、夫をかいがいしく世話する韓国人妻を見ていた白人男が、うらやましいようなことを言うと、白人妻がこう言う。
 
 
「あたしにあなたの奴隷になれって言うの?」
 
 
そうじゃないでしょ(笑)
 
過剰に反応してるのはアメリカの方じゃないかと思う。
 
 
 
 
韓国人の夫は英語が話せない。
 
だからたいがい孤立している。
 
大方の白人も、あいつは話がわかんないから仕方がない、ほっとこう。
 
という態度である。
 
しかし韓国人は魚を取るのが上手だ。
 
 
他の白人たちが必死になって野ブタを捕まえようとしている。
 
島なんだから魚取った方がはるかにラクだろ、というのは日本人の感覚である。
 
彼らにとって食料とは、すなわち肉なのである。
 
 
しかし簡単に捕まえられるものでもないし、資源はすぐに枯渇する。
 
 
だから韓国人はだんだん重宝されていき、仲間として認められるようになる。
 
 
これは日本人全般にとって示唆的だと思う。
 
アメリカ社会では英語を流暢に話せないことは、存在しないことと同じだという。
 
だから日本人が存在感を示すのは、実利によってしかない。
 
 
今日までの日本外交は、要するにそういうことの集積なんではないかと思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ポートサイド 2012年03月18日00:16
知ったかぶり。
 
 
朝日新聞より
 
 
サッカーの試合後に暴動、74人死亡 エジプト  2012年02月03日
エジプト北東部のポートサイドで1日、プロサッカーの試合終了後、サポーターが暴動を起こし、少なくとも74人が死亡し、1千人がけがをした。
 
 
 
ここに出てくる「ポートサイド」は、正確には「ポートサイード」だと思うな。
 
この町はスエズ運河の北端に建設された町で、名付けたのはレセップスだ。
 
当時のエジプト国王サイードの名前を冠した。
 
レセップスはサイードと深い親交があった。
 
だから英語表記は「port side」ではなくて「port said」だ。
 
 
それで一応、ウィキで調べたら「ポートサイド」になってた。
 
 
 
 
 
……じゃああってんじゃん(笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「私の視点」でボツになった原稿 2012年03月05日23:51
 
フト思いついて朝日新聞の「私の視点」に投稿してみたら、おそらくボツになったと思われるので(というのは返信してきたメールが完全文字化けしていた)、こちらに掲載します。
 
この程度じゃ載らないってことだな(笑)
 
 
 
中東デモと中国の台頭
 
「アラブの春」と呼ばれる昨年の中近東諸国でのデモ。その政権打倒にインターネットの「SNS」が活用されたことは、よく報道されていた。しかし台頭する中国が、間接的に影響を与えていたことは、あまり報道されていないのではないかと思う。
 
私は06年から1年ほど、中近東諸国を旅したが、現地のご家庭を訪ねて驚いたのは、中国製の電化製品の著しい普及率であった。例えばイエメンでは、サウジなどの産油国に数年出稼ぎに行き、トヨタのランクルに電化製品を積み込んで故郷に錦を飾るのが、男たちの夢なのだが、その際に彼らが購入するのは、中国製の安価な冷蔵庫であり、洗濯機であり、そしてテレビなのである。「メイド・イン・チャイナ」は家電製品の価格を一気に押し下げ、途上国の一般庶民でも十分に手が届く商品にした。07年の時点で、中国におけるテレビ輸出台数(約3960万台)は国内販売台数(3830万台)を上回ったという(iSuppli社調べ)。
 
ところで途上国では一般に、衛星放送の受信機を購入してテレビを視聴することになる。言うまでもなく衛星放送は数十チャンネルの視聴が可能だ。そこではCNNやBBCを始め、欧米諸国のテレビ番組が一気に流れ込むことになる。つまりテレビを購入することで、砂漠の真ん中にいながらにして、世界の情報に直接触れることになるわけだ。そうするとどうなるだろうか。
 
いままで山間の小さな村で情報から隔絶していた人々が、欧米のテレビドラマやハリウッド映画、音楽番組、グルメ番組など、先進諸国の洗練された、贅沢な暮らしぶりを目にすることになる。それは言うまでもなく、世界中にあふれている莫大な貧富の差を目の当たりにすることを意味するのである。
2000年代に世界中に普及した中国製の格安テレビが、中近東における民主化、というよりも格差是正を求めるデモに一役買ったことは疑いないのではないだろうか。
 
中国の台頭は途上国に大きな影響を与えている。同じく2000年代になって、南米ベネズエラのチャベス大統領を始め、ボリビアのモラレス大統領、エクアドルのコレア大統領など、反米政権が次々に樹立し始めたのは偶然ではないだろう。資源の開発から輸出まで、欧米諸国の言いなりにならざるを得なかったこれらの国々が、中国という新しい取引先を手に入れたことで、相対的に発言力が強まったのである。
 
中国の台頭が世界に与えたインパクトは大きい。そして格差是正を求める市民のうねりは、もはや止めることはできないだろう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
日本のソフトパワー 2012年03月05日12:50
 
4日の朝日の記事。
 
日本語Tシャツブームなんだそうだ。
 
「手は最製造所」「極度乾燥」(←スーパードライのこと)など、確かにここ数年、変な日本語のTシャツを見かけるよな。
 
この記事によると、これらを製造しているのはイギリスの会社で、社員に日本人はおらず、変な日本語であることも知ってるという。
 
そうか、あのへんなTシャツはこいつらがつくってたのか。。。。
 
 
 
かつては家電や自動車だった日本がソフトで儲ける時代になったという。
 
 
「たとえば、警備大手セコムの英国法人。この10年で売り上げを倍増させた。薬局チェーン、コーヒーチェーン、そして大手銀行などの仕事を地元企業から奪っていった」
 
その理由は、
 
「夜の事務所で警報機が鳴ったら、客に電話するだけでなく従業員がかけつける。装置に不具合があれば、すぐにいって直す。客にしかられたら、きちんと謝る」
 
 
いずれも日本では当たり前のサービスだ。
 
つまりイギリスでは、
 
 
夜の事務所で警報機が鳴っても誰も来ない。
 
装置に不具合があっても修理に来ない。
 
客にしかられても謝らない。
 
 
これが常識なのだ。
 
こういうのは前に紹介した「イギリス人はおかしい」(高尾慶子)にくわしく出てる。
 
労働組合が強いイギリスでは、過剰労働すると組合に叱られるから、こういうチンタラ労働が普通なんだそうだ。
 
 
 
日本のきめ細かいサービスは世界で競争力がある。
 
 
イギリスは製造業がダメになったら金融で儲けはじめたが、日本はサービス業で十分やっていけそうだ。
 
そういうコンサルタント会社でもつくったら儲けられそうだな。
 
誰かやったらいいのにね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「平家伝説」 2012年03月03日12:33
 
「平家伝説」(松永伍一 中公新書)
 
 
前から気になっていた平家の落人伝説。
 
日本各地にあるけれど、ウチのような山間の僻村にもそんなのがあるのかもしれないなあと思い買ってみたんだが、思ってた以上に面白くなかった(笑)
 
 
要するに平家伝説のほとんどは捏造だということらしい。
 
その背景には山の人々の、平地の人々に対する劣等感があると著者は指摘する。
 
おそらくサンカとかそういう人に対する蔑視だろう。
 
たとえばこんな下り。
 
 
「この物部川上流の谷間には、一般から不当に低く見られた山間民たちが住んでいて、三戸や五戸で極貧の暮らしに耐えてきた。「太郎丸物語」によると、天正年間の太閤検地のころ、家数五戸、掘立小屋で雨戸を双方から立てかけ、昼間は上からあかりをとるといった原始的な生活様式を江戸中期までつづけていたという」
 
 
すげえな。
 
楢山節考より貧乏だぜこれは。
 
 
上記の話は四国だが、200年前までは地方ではこんな暮らしだったのだ。
 
オレは似たような暮らしをしている人を世界中で見てきたが、だいたい貧乏人は標高の高いところに追いやられる。
 
アンデスの山の中もそうだし、ネパールやチベットもそうだ。
 
豊かな平地はすでに既得権益に縛られていて、彼らに入植する余地はないのだ。
 
 
アジアでコメに対する執着というのはすさまじい。
 
たとえば、
 
 
「コメが食えずに死んでいく病人の耳もとで、竹筒にコメをわずかに入れて振ってやりその音を聞かせたという「振り米」の風習」
 
 
これなんかも有名な話だ。
 
米というのは江戸時代までは商品作物だったのだ。
 
ネパールでも標高2000mくらいでも米を作っている。
 
他の作物と比べて米は明らかにおいしいのだ。
 
 
 
ともかく、そういう蔑視された山の人たちが平家伝説に乗っかって、自分たちの由緒や家柄にこだわるわけだ。
 
 
 
ところで平家伝説は関西に多い。
 
そりゃそうだな。
 
壇ノ浦の負け戦で滅びたんだから。
 
その代わり東北には義経伝説がある。
 
北海道にもあちこちに「義経神社」というのがある。
 
例のモンゴルに渡ってチンギスハンになったというヤツだ。
 
「成吉思汗」に「レ点」をつけると「吉成りて汗を思う」になるというヤツ。
 
確か高木光琳の小説だったかな。
 
 
 
 
あと面白かったこと。
 
「「徳」という諡が付与されている天皇は、生前の不運に対する償いとしてその尊称が送られたというより、後世の祟りを怖れそれを封じ込める呪術感覚にもとづいて、予防線を引くためにそうされたのであろう。崇徳、安徳、順徳などがその代表で、聖徳太子も例外ではなかった」
 
へええ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
米大統領選挙 2012年03月03日01:19
 
26日の朝日に、アメリカ大統領選挙のえげつなさについての記事があった。
 
アメリカではスキャンダル工作員というのがいて、ありとあらゆる手を使ってライバル候補者をこき下ろす。
 
 
不祥事を起こした会社から献金を受けていたら、そこの会社にライバルに少額の献金をしてもらう。ライバルに突っ込まれると、「あんたも献金受けてるじゃないの」と切り返す。
 
アメフトの決勝など、みんながテレビ観戦してる時間を狙って、ライバル陣営の電話を偽装して電話をかけまくる。
 
 
歴代大統領もひどい選挙を繰り返していたという。
 
「建国時にさかのぼって調べましたが、ワシントンもジェファーソンも相当えぐい選挙をやっている。清く正しい大統領選など一度もありません」
 
 
そういえばこの間の衆院選で、比例から立候補した知人の選挙の手伝いに行ったんだが、その人曰く、立候補から序列まで、いろんな人から横やりが入り、しかも紹介してくれた議員はウソつきで、調子のいいことしか言わなくて、いろいろ気苦労が多かったと。
 
日本の政治も裏では汚いこともやってるんだろうが、それはあくまで隠蔽されるが、アメリカでは正々堂々とやっちゃう。
 
逆にスキャンダルで叩かれても這い上がるタフさが必要なんだとか。
 
選挙は汚いもので、それを隠すかさらけ出すか、それだけの違いなのかもしれないけどねえ。
 
でもねえ。。。
 
 
 
29日の朝日には、共和党候補のサントラムという人の記事があった。
 
この人は子供が7人もいる。
 
この次点で「ネオコン」だということがわかる。
 
セックスする時は「中出し」しないとダメだからだ(笑)
 
 
 
この記事の中で、
 
「大統領選への立候補は家族みんなで決めました。我が家の一大事業です。この大切な選挙を家族で一緒に乗り切ります」
 
と、選挙演説に家族を連れて登場するんだそうだ。
 
家族の価値を打ち出して、共和党で支持を集めているという。
 
 
上記のえげつない言い争いとか汚い裏工作とか、そういうのって子供になんて説明するんだろうなあ。。。
 
つくづく西洋社会って厳しいなあと思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ヨーロッパとは何か」 2012年03月01日00:00
 
「ヨーロッパとは何か」(増田四郎 岩波新書)
 
主にヨーロッパ中世史から、現在の西欧社会の特質を語る本。
 
読んだのは一年くらい前かな。
 
初版が1967年で、なんとオレが生まれる前だ。
 
 
 
面白かった部分を抜き書きする。
 
「ヨーロッパ中心の世界史観のいちばん底辺というか、いちばん原始的なところにアフリカの未開の社会を置く、その次に一括したアジア社会の特色をもって来る。そういう形で世界の諸地域にある文化あるいは社会というものを、何か基本的な観点から一つの直線上にずっと並べていくということが科学的な学説であるというふうな、世界理論の組み立ての議論がさかんに行われた」
 
 
要するにマルクス史観というやつだ。
 
こういう発展段階を経て人類は共産主義に移行するはずだったが、そうでもなかった。
 
 
それにしてもこうやって序列をつくるのが、西洋人は本当に好きだ。
 
序列については著者は別の箇所でも触れている。
 
 
ヨーロッパではヨコのつながりが非常に強いという。
 
中根千枝氏は日本における「タテ社会」という言葉を流行らせたが、西欧はヨコ社会なのだ。
 
つまり職業によるヨコの連帯が強い。
 
王様は国籍にかかわらず通婚するし、騎士や僧侶も国家を越えて仲がいい。
 
 
「私は大胆にいって、西ヨーロッパにおけるこのような身分観の根強さが、社会階層の上下の流動性というか、上下の交替制、いわゆる社会的モビイティーを阻止している原因ではないかと考える」
 
「西ヨーロッパには、こんにちにおいてさえも、そうした秩序観のヴェールがのこっているのである」
 
 
アメリカが自由の国で「アメリカンドリーム」の国だともてはやされた理由がここにあるんだろうな。
 
 
 
 
西洋人のアイデンティティの基礎にあるのは以下の三つだそうだ。
 
 
・ギリシャローマの古典
・キリスト教
・ゲルマン民族の精神
 
 
なるほどそうかもしれない。
 
ルネサンスは文字通り再生だ。
 
今までイスラムに手も足も出なかった欧州が、自己のアイデンティティ再生のために再発見したのがギリシャローマの古典だった。
 
もうひとつキリスト教も、イスラムに対抗するという意味で重要だったんだろう。
 
ゲルマンってのはなんだろうなあ。優性論のことか?
 
 
 
 
 
「ローマの帝政時代になって、だんだんとその版図が広まり、やがてゲルマン人と戦争して負けるようになり、国境線を守りぬくのがせいいっぱいだということになると、奴隷は補給されなくなって来る。ローマ人の戦争は、奴隷狩りの性格をもっていたが、負けていたのでは奴隷は入ってこない。奴隷の価格はどんどん高くなっていく」
 
 
こうしてローマ帝国は滅びたという。
 
そもそも奴隷をこき使って働かせた上に成り立っている社会が長く続くはずがないよな。
 
生産性が低くて技術の向上もない社会に未来はない。
 
 
 
西洋ってのはつくづく過酷な社会だ。
 
最近、資料でサバイバル映画をよく見てるんだが、そこによく出てくるのは、
 
 
「リーダーを決めようぜ」
 
 
というセリフだ。
 
リーダーが決まらないと話が進まない。
 
それが西洋社会だ。
 
カッチリ身分が決まって、それぞれがそれぞれにふさわしい仕事をする。
 
 
上述の中根千枝氏によれば、日本ではどんなに無能でも、年長者が上司になる。
 
それによって秩序が保たれる。
 
どっちがいいのかわからないが、日本にリーダーが存在しないとか首相のリーダシップがどうだとか批判するのは、根本的に誤りなんだろうと思う。
 
 
 
 
最後に「三圃制」農業について。
 
これは夏、冬、休耕地の三つを輪作にして農地を利用する農法だ。
 
これを導入している地域は、自動的に村の形が決まってくる。
 
畑は主に共有地で、村人みんなで耕し、密集した村落が形成される。
 
 
 
スペインをバスで走っていると、見晴らしのいい高台に、ゴチャッと家が密集している風景をよく見かけたが、あれが三圃制農業の名残なんだろう。
 
狼少年みたいな話は、こういう村落でないと成り立たない。
 
日本の農村みたいに農家が分散して住んでいたら、少年の声は村人に届かないのだ。
 
つまり狼少年の話は、三圃制農業が成立していた村での話と言うことになる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「インドネシア」 2012年02月28日13:33
 
「インドネシア 多民族国家の模索」(小川忠 岩波新書)
 
国際交流基金で長年インドネシアに携わってきた著者によるインドネシア報告。
 
国際交流基金。。。
 
就活の時に面接受けようかと思って結局やめたんだよなあ。。。
 
 
まあ、そんなことはどうでもいいとして。
 
全体に入門書的で、概括な内容なので、そのぶん食い足りない気もする。
 
面白かった箇所。
 
 
「多民族国家インドネシアにおいて、いかにその国語であるインドネシア語が大きな役割を果たしていることか。インドネシア国家統一の最大の武器は、インドネシア語にほかならない」
 
やっぱりそうなのね。
 
アメリカ人が「英語を話さないヤツは人間じゃない」と考えるのと同じだね。
 
オレが現地に行った時も、「インドネシア語は話せるか?」と何度も聞かれた。
 
向こうではローカル言語の他に共通語のインドネシア語が話せるのが普通なのだ。
 
こういうのを考えると、日本という国が、いかに特殊かというのがわかる。
 
宗教、言語、単一民族(一応)、顔も同じ。
 
世界レベルで見れば、こういう国の方が特殊なのだとつくづく思う。
 
そしてそれが昨今の日本のガラパゴス現象の原因にもなってるんだろうなあ。
 
 
 
「インドネシア語は初心者にとって、とっつきやすい言語といってよい。文字は、世界中で使われているアルファベット。表記と発音がほぼ一致する。複雑な格変化や時制変化はなく、また単語に冠詞はつかない。単数、複数の変化もない」
 
 
オレもそう思ったよ。
 
「ジャラン」が道で「ジャランジャラン」が散歩とか、ものすごくわかりやすい。
 
前にも書いたけど、オレはインドネシア語を世界共通言語にしたらいいと思う。
 
絶対的に簡単だし、そもそも不公平がない。
 
しかしそうはならないのは、すでに既得権益を握っている英語圏の連中が反対するからだ。
 
 
 
 
「官僚機構の要所要所に、軍派遣の官僚が送りこまれ、軍の承認なしでは物事が進まない。政府公社、企業の幹部や地方の知事にも、軍OBが多数送りこまれている。国会にも軍の指定席があり、有力大臣も軍出身者が多い」
 
 
こういうのは途上国ではどこでも見られる傾向だろうな。
 
エジプトの歴代大統領は、ナギブ、ナセル、サダト、ムバラクとすべて軍人だった。
 
隣の韓国も、けっこう最近まで(確か盧泰愚まで)は軍人が大統領だった。
 
なんだかんだいってクーデター起こせる勢力が強いのだ。
 
 
では現在の日本で自衛隊がクーデターを起こさないのはなぜかというと、もし成功したとしても国民の賛同が得られないとわかっているからだと聞いたことがある。
 
力で奪った政権に正当性を認めない。
 
実はこれは先進国の条件として非常に重要なことだ。
 
なぜならかつてはどこの国もそうだったわけで、そして現在でも世界の大半の途上国が軍人独裁国家だからだ。
 
 
 
「今日のインドネシア華人社会形成の直接的な要因は、オランダ東インド会社がとった華僑商人の優遇政策である。オランダ人に代わり、彼らは農民から作物を取り立て、流通などを支配した。こうしてプリブミ(ジャワ人やスンダ人のように以前からいた民族)の植民地主義に対する敵意は、オランダ人でなく華人系住民に向けられるようになり、今日の複雑な問題の起因となった」
 
 
現在でもインドネシアの富裕層は華僑系が占めている。
 
そういう傾向はタイとかフィリピンとかカンボジアとかでも同じだと思う。
 
 
たとえばケニアとかタンザニアではインド人がその立場にある。
 
 
こういう地域では、たまに暴動が起きて華僑や印僑の店が略奪されたりする。
 
根本的な原因は、当然ながら西洋諸国の分割統治にあるわけだが、そういう責任はいっさい追及されないままだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
銃・病原菌・鉄 2012年02月23日15:32
 
「銃・病原菌・鉄」(ジャレド・ダイアモンド 草思社文庫)
 
 
昨年買おうと思ったけど高くて買わなかったら、今年文庫になったので買っちまった。
 
ピュリツァ−賞とかもらってる文明論の名著だ。
 
 
なぜ西洋文明が世界に先駆けて発展し、世界を支配したのか。
 
 
 
実はまだ読んでないんだけどさ。
 
タイトルから内容を憶測してみようと思うわけよ。
 
 
 
まず銃。
 
 
「大国の興亡」によれば、西欧諸国が絶え間ない戦争を続けていたことで、武器が異常に発展したという。
 
17、18世紀あたりから、世界は平和だった。
 
中国の清帝国、インドのムガール帝国、オスマントルコ、ロシアのロマノフ朝(だっけ?)。
 
世界中で安定した長期政権ができたのに、西欧だけはずーっと戦争していた。
 
その間に武器と外交技術に長け、やがて世界を制圧したと。
 
確かに開国時に日本が火縄銃だったのに、アメリカではすでにマシンガンだったんだから勝てるわけがない。
 
 
 
 
次に病原菌。
 
かつて西欧でペストが大流行した。
 
よく知らないけど3人に1人くらい死んだ。
 
当時は世界でも辺境だった欧州で被害が大きかったのは当然だっただろう。
 
その結果、人々は宗教よりも科学を信じるようになった。
 
神様はなにもしてくれないから自分で身を守るしかないと。
 
それが西洋代科学を発展させたといわれる。
 
 
 
 
最後の鉄についてはよくわかんねえな。
 
しかし19世紀以来、世界中の鉄が欧州に集められたのは確かだろう。
 
特に造船。
 
日本では、江戸時代に大型船建造が禁止されたことが、技術開発を阻害した大きな理由らしい。
 
あるいは刀を大量生産する技術よりも、一本を丹精込めて鍛錬する刀工の技術が尊ばれたのが日本だった。
 
マスを意識する欧米と、常にオタク的な日本という感じか。
 
そこに基本的な考え方の違いがあるように思える。
 
 
 
 
早めに読みたいとは思うが、しばらく読書モードから離れているので、なかなか手がつけられない。
 
明後日四時間ほど電車に揺られるので持って行こうかな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アルカイダ、シリア反体制派に浸透 2012年02月17日13:27
 
毎日新聞 2月17日(金)10時42分配信
 
 【ワシントン白戸圭一】クラッパー米国家情報長官は16日、米上院軍事委員会の公聴会で、国際テロ組織アルカイダのメンバーがイラクからシリアに流入し、反体制派に浸透していると証言した。米国はシリアのアサド政権が生物・化学兵器を所有しているとみており、混乱に乗じてテロ組織が入手することに警戒を強めている。
 
 
側近「議長、さっきのヤフーニュースなんですけどね」
 
議長「おお」
 
側近「やっぱりって感じですね」
 
議長「そうだな」
 
側近「しかし前にどっかの報道で、アサド政権がアルカイダと関係あるみたいに書いてましたが」
 
議長「それはデタラメだな」
 
側近「なんで?」
 
議長「アルカイダはイラクでテロ起こしてるだろ?」
 
側近「そうっすね」
 
議長「テロの相手は誰だと思う?」
 
側近「シーア派ですか?」
 
議長「その通り。つまりイランだ」
 
側近「なるほど」
 
議長「てことは誰が資金援助してると思うよ?」
 
側近「……サウジですか」
 
議長「そう」
 
側近「なるほどねえ」
 
議長「つまりイランと同じシーア派のアサドにとって、アルカイダは敵なんだよ」
 
側近「そういうことになりますよねえ」
 
議長「だからシリアの反体制派とアルカイダがくっついても、ぜんぜん不思議はないわけだな」
 
側近「なんかすごく複雑ですねえ中東って」
 
議長「敵の敵は味方ってことだな」
 
側近「そうですよね」
 
議長「どこも反イスラエルでは共通してるけどな」
 
側近「サウジもそうなんですかね」
 
議長「イスラエルは認められないけど、その前にイランをなんとかしてくれってアメリカに泣きついてるんだよ」
 
側近「ああ。そういうことですか」
 
議長「しかしこれでアサド政権がなかなか倒れない理由がわかっただろ?」
 
側近「というと?」
 
議長「反政府勢力にテロリストが混じってるんだぜ」
 
側近「そうか。アサドが倒れたら……」
 
議長「そう。今よりもっとやばいことになる可能性がある」
 
側近「特にイスラエルにとっては、例え独裁者でもアサド続投の方が都合がいいんですよね」
 
議長「なにしろ隣の国だからな」
 
側近「しかしエジプトもそうですよね?」
 
議長「あそこはムバラクじゃなくて軍とくっついてれば問題ないんだよ」
 
側近「なるほど」
 
議長「だろ? 今だって軍がデモ隊ともめて死者まで出してるけど、あんまり報道されないよな?」
 
側近「つまりエジプトはムバラクが失脚しても軍の幹部は握ってるから、イスラエルとしては問題ないと」
 
議長「そういうことだ」
 
側近「リビアやチュニジアはどうだったんですかね?」
 
議長「カダフィは抹殺されてけっこうだろうな。チュニジアはもともと小粒だからどうでもいいだろ」
 
側近「うーむ。。。。ってことはシリアの民衆弾圧はまだまだ続きそうですね」
 
議長「前から言ってんだろ。あそこはアサドで行くって決まってんだよ」
 
側近「相変わらず断言しますねえ、議長!(笑)」
 
議長「イスラエルがOKなんだから仕方ないだろ」
 
側近「それにしても中東情勢って、イスラエルから見るととてもよくわかるんですね」
 
議長「イスラエル=アメリカってことでよ、こいつらの利害を中心に、回ってるってことだな」
 
側近「それにしてもこんなこと書き続けてて大丈夫なんですか議長?」
 
議長「まあな。オレもベンアリと同じで小粒ってことだwww」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
戦場のピアニスト 2012年02月13日22:23
 
ヤフーのギャオでタダでやってたので見てみた。
 
ポーランドのユダヤ人ピアニストが、徐々にナチスに追い込まれていくという、すでにかなり既視感のある映画だった。
 
主人公はポーランド人活動家にかくまわれてワルシャワ市内を点々とする。
 
徐々にドイツ軍司令部の近くに近づき、最後は乞食同然になったところをドイツ人将校にかくまわれて、司令部の屋根裏に隠れ住む。
 
白眉はこの将校のためにピアノを弾くシーンだろうな。
 
ていうかこのシーンのためにこの映画があるようなもんだ。
 
 
 
ちなみにスポンサーはコーヒーのジョージア。
 
販売元はコカコーラで、当然ながらイスラエルと関係の深い企業だ。
 
しかし15分に一回CMが入るのは、いくらタダとは言っても、やりすぎじゃないかなあ。
 
 
 
ハリウッドとユダヤというのは関係が深いよなあと前から思っているんだが、この映画も全面的に「ユダヤ人かわいそう」が貫かれている。
 
しかし前にも書いたけど、ユダヤ人に同情してるのは、戦後アメリカに占領された日本などの一部の国に過ぎないらしい。
 
ヨーロッパではユダヤ人に対する同情は、日本ほどではぜんぜんないらしい。
 
こういうプロパガンダは、例えば以前「マルコポーロ」という雑誌がいきなり廃刊になったりするのを見てもわかる。
 
彼らはそういうことにものすごく敏感だ。
 
それはベングリオンの「イスラエルは一度負けたら終わりだ」という言葉に端的に表れている。
 
 
やばい徴候はさっさと摘み取る。
 
そして常に世界の同情をつなぎ止めるべく、こういう映画を量産するわけだ。
 
 
 
それはともかく、この手の映画を見ていて「暗い日曜日」を思い出した。
 
これはハンガリーの映画だったが、やはりユダヤ人が主人公だった。
 
ナチスの軍人の一部は、シンドラーみたいにユダヤ人にビザを発給して助けた。
 
そのために戦後、賞賛された人もたくさんいるらしいが、じつはビザ発給の見返りに膨大な金品を要求したケースも多かったらしく、戦後は、それを元手に起業して儲けた人もいたらしい。
 
この映画ではそういう暗部を鋭く突いていた。
 
 
 
ポーランドという国は、ドイツとロシアに挟まれたかわいそうな国だ。
 
この映画ではポーランド政府も協賛しているので、そういう部分は描かれてないけど、「カチンの森」という映画では、その悲哀がよく描かれていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
シリア砲撃やまず 2012年02月09日23:30
 
側近「議長、シリアの混乱が止まないっすね」
 
議長「まあな」
 
側近「どうなんでしょうねえ」
 
議長「ここまでこじれるとは思わなかったな」
 
側近「というと?」
 
議長「どうせ反政府軍に資金提供してるのはサウジとかなわけよ」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「アサドってのはシーア派の中のさらに少数派なんだよ」
 
側近「そうみたいですね」
 
議長「つまりサウジみたいなスンニ派の連中からみると、イランと同じく敵なわけだ」
 
側近「なるほど」
 
議長「だからサウジからすれば、アサド政権は転覆した方がいいんだよ」
 
側近「そういえばアラブ連盟の監視団も反政府側を応援してる感じですね」
 
議長「あいつらは欧州の連中と結託してるんだよ」
 
側近「欧米諸国ですか?」
 
議長「そう」
 
側近「なんで?」
 
議長「石油に決まってるじゃねえかよ」
 
側近「でもアサド政権はホムスとかの一般市民をたくさん殺してるんですよね?」
 
議長「まあそうだろうな」
 
側近「やっぱり倒れた方がいいんじゃないですか?」
 
議長「まあアサドもサダムと同じようなもんだ」
 
側近「やっぱりね」
 
議長「でもな、アサドが倒れたら、状況は悪化するな」
 
側近「なんで?」
 
議長「要するにリビアとかエジプトと同じことになるよ」
 
側近「反政府軍が分裂して混乱すると」
 
議長「そう。それと軍がクーデター起こして別の独裁者が出るな」
 
側近「やっぱりですか」
 
議長「結局な、いまのアサドはダマスカスの部族なんだよ」
 
側近「はあ」
 
議長「反乱起こしてるのはホムスだろ?」
 
側近「そうらしいですね」
 
議長「ホムスには別の部族がいるわけだ」
 
側近「はあ」
 
議長「そいつらが、今度はオレんとこに利権をよこせと」
 
側近「はあ」
 
議長「オマエら十分儲けただろうと」
 
側近「はあ」
 
議長「リビアの反政府軍もそうだったし、エジプトもチュニジアも似たようなもんだと思うよ。オレは」
 
側近「そうなんすかねえ。でも一般市民を砲撃するのはよくないでしょ?」
 
議長「それはそうだな。しかし欧米にとってアサド政権がイランとくっついてる悪の枢軸だから、大げさに非難してるって事情も間違いなくあるな」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「何度も言ってるけど、メディアは欧米が握ってんだよ」
 
側近「議長は前にイスラエルのこと言ってましたよね」
 
議長「おお」
 
側近「アレはどうなんすか?」
 
議長「基本的に同じだよ」
 
側近「というと」
 
議長「イスラエルは現状維持を望んでるな」
 
側近「そうなんすかねえ」
 
議長「イスラエルとアメリカが避けたいのは、アサドが倒れてシリアがメチャクチャになることだ」
 
側近「ふむ」
 
議長「そうなると武器とか細菌兵器とかなんとか、やばいものがテロリストに渡る可能性が出てくる」
 
側近「なるほど」
 
議長「それを一番恐れてるのがイスラエルだろ」
 
側近「そうでしょうねえ」
 
議長「つまりイスラエルとしてはどんな独裁者でもいいから、シリアで安定してくれている方が望ましいんだ」
 
側近「しかしシリアは反イスラエルですよね?」
 
議長「でも戦争したら絶対勝つだろ」
 
側近「……確かに」
 
議長「イスラエルの絶対優位が保たれている間は、アサドで十分なんだよ」
 
側近「ふーむ。でも欧米はアサドを非難してますよね」
 
議長「そりゃそうだよ。表立って「アサドで行きますから」って言うわけにいかないだろ。あれだけ殺しちゃってるんだから」
 
側近「確かに!!」
 
議長「あいつらは常に自分たちが正義でないといけないわけよ。世間的に」
 
側近「あざといっすねえ」
 
議長「そして汚い部分はアサドとかサダムとかカダフィに押しつけるわけだ」
 
側近「まさにオリエンタリズムですね」
 
議長「まあアサドが独裁者ってのは確かだけどな。オレが前にシリアに行った時も、秘密警察がウヨウヨいるから政治の話はできないって言ってたからな」
 
側近「ロクでもないですね」
 
議長「ロクでもないけど、欧米もイスラエルもアサドで行くことで決まってるんだよ」
 
側近「しかしアラブ諸国が反政府勢力に資金提供してるんでしょ?」
 
議長「たぶんな」
 
側近「矛盾してませんか?」
 
議長「おそらくアサドを揺さぶってるんだろうよ」
 
側近「といいますと?」
 
議長「アサドもびびってるんだよ。カダフィもあんな殺され方しちまったしよ」
 
側近「アレは悲惨でしたねえ」
 
議長「今のうちに揺さぶってびびらせて、譲歩を引き出すってことじゃねえかな」
 
側近「なるほど」
 
議長「とりあえず生かしといてやる代わりに、あんまりオレたちに楯突くんじゃねえぞと」
 
側近「しかし殺される市民はたまったもんじゃないですね」
 
議長「確かにちょっとやり過ぎな感じはするな」
 
側近「そうですよね」
 
議長「結局のところ、部族紛争が根っこにあるんだよ」
 
側近「ホムス対ダマスカスですか?」
 
議長「前に聞いた話なんだけどな」
 
側近「はあ」
 
議長「ホムスのスポーツ選手は、どんなに優秀でも代表に選ばれることがないんだそうだよ」
 
側近「なんでですか?」
 
議長「ダマスカスの選手が代表になるから」
 
側近「なんで?」
 
議長「あらゆる分野でダマスカスが利権を握ってるからだよ」
 
側近「へええ。そうなんすか」
 
議長「実力よりもコネなわけだ。一事が万事、そんな感じなんだよ」
 
側近「それじゃあホムスとか、ほかの地域の人が不満ですよねえ」
 
議長「今回の暴動も、そのあたりが発端じゃねえかなあとオレは思うよ」
 
側近「じゃあ民主化デモでもなんでもないですね」
 
議長「民主化だとかなんとか言ってるのは欧米だけだよ」
 
側近「ところで議長、この間のシリア戦、どっち応援してたんすか?」
 
議長「日本に決まってるじゃねえかよwww」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ベンジャミン・バトン 2012年02月09日21:50
 
生まれた時に老人で、年齢とともに若返っていくという映画。
 
作風が、どことなく「フォレストガンプ」を思い出させる。
 
 
幼なじみの恋人がどんどん老けていき、主人公はどんどん若くなっていくというギャップがもの悲しく描かれる。
 
 
 
前にも書いたけど、アメリカ人というのは若いことに大変執着する人々らしい。
 
なぜかというと、アメリカという国が移民の国だからだという。
 
移民一世は外国人だ。
 
まともに英語も話せない。
 
二世になると半分アメリカ人だ。
 
三世は75%
 
四世は計算が面倒だからいいとして、とにかく世代を重ねるごとに、よりアメリカ人になる。
 
つまり若い世代の方が年寄りよりエライのだ。
 
 
 
この映画を見ていて、老人ホームを最初に作ったのは、もしかしたらアメリカ人じゃないかと思った。
 
戦前に老人ホームがあったってのはすごいな。
 
 
全体に流れる老人施設の、物静かで、少し寂しい雰囲気がなんとも落ち着いていて、いい感じだった。
 
ところでベンジャミンって、ユダヤ人が好んでつける名前じゃないかと思うんだが、ボタン会社の社長がユダヤ人っていう設定だったんだろうか。
 
 
あと黒人教会の、葬式なのに異常に明るいゴスペルを歌うシーンが、韓国の葬式とある意味対照的で面白かった。
 
この間みた「グエムル」という韓国映画で、葬式のシーンが出てくるんだが、こっちは一族が泣きわめいてすごい。
 
泣き女を雇うくらいだから、嘆き悲しむことが=供養ってことなんだろう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
福井弁と韓国語の不思議 2012年02月05日21:38
 
先日、福井県に行って改めて思った。
 
福井弁と韓国語って、イントネーションが酷似してる!
 
 
福井では、
 
「ナントカカントカで〜」
 
 
の「で〜」の部分が上がるんだが、ハングルもまったく同じだ。
 
前に福井県庁の人にその話をしたら、
 
「あ、それ、前にも言われたことあるんですよ〜」
 
とのことだった。
 
 
かつて敦賀が日本の玄関だった時代があるけれど、もしかしたらその頃に渡来人が定着して、語尾だけが類似したまま現在まで残ったのか……なんていう想像をしてしまいましたとさ〜。
 
敦賀ご出身のくりさんとか、いかがでしょうか???
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ウォーキングデッド 2012年02月05日14:38
 
ゾンビ業界(←そんなのあるのか?)では昨年から注目されていたこの作品。
 
一昨日レンタル開始されたので、さっそく見てみた。
 
アメリカのドラマシリーズでゾンビものってのがすごい。日本だったら絶対あり得ないドラマだ。
 
三巻セットで7000円くらいで同時発売で、買おうかどうか迷ったが、内容を見てからにした。
 
それで買わないでよかったというと……微妙だ。
 
監督は「ショーシャンクの空に」の人なので、ハズレはなかろうと思ったが……シーズン2への含みが大きすぎて、しかも伏線はホッタラカシのままで終わってしまい、素直に晴れやかさが感じられないのが残念。
 
しかしゾンビに対する愛情はヒシヒシと感じられた。
 
舞台はアトランタで、市内にゾンビがウヨウヨいる。
 
上半身だけのゾンビもよくできていて、特殊メイクもクオリティが高く、カネがかかってる感がある。
 
買ってもいいんだけどなあ。。。。中古で値下がりてからにしよ(笑)
 
 
ところでこのドラマで驚いたことは、コリアンが活躍することだ。
 
今までゾンビ映画は多数見てきたが、東洋人が登場する作品はほとんどまったくなかったと言っていい。
 
覚えてるのは「ドーンオブザデッド」の、しかも日本版だと割愛されていたシーンで、片腕のもげた中国人ゾンビが走って追ってくるという、かなりコワいシーンがあったくらい。
 
あとはスペイン版の「レック」で出稼ぎ中国人が、いくぶん差別的に描かれていたくらいか。
 
この作品ではコリアンの青年がけっこういい役回りをしている。
 
市内から脱出する時に、この青年が的確な計画を立てる。
 
白人たちが、
 
「お前は以前は仕事は何やってたんだ?」
 
「ピザの宅配だよ」
 
「……」
 
白人たちが呆気にとられる。
 
 
アメリカでは「東洋人=頭が切れる」というのが定着してるようだ。
 
このあたりは欧州の映画での扱いとはまったく違うな。
 
その前に見た「生存者たち」というドラマはイギリスのだったが、これに東洋人が出てきたのは、人体実験にされる中国人たちという役回りだけだった。
 
中心人物は白人と黒人と、そしてアラブ系だ。
 
要するにこの三つの人種が社会で無視できない存在であり、東洋人は影が薄いわけだ。
 
アメリカではその一角に東洋人が入っている。
 
しかもクレバーな役回りで。
 
 
しかし別の場面で、いかにもバカでマッチョでネオコンの男とのやりとりで、
 
「おい、中国人」
 
「コリアンだ」
 
「どっちでもいい」
 
 
というのがあった。
 
こういうやりとりはオレも体験したことがある。
 
彼らにとっては中国人も韓国人も日本人も香港人も台湾人も、どうでもいいのだ。
 
 
彼らの中国人の印象は、
 
 
背が小さくてすばしこくて、クレバーで、そして酒が弱い(笑)。
 
 
 
全体の評価としては80点くらいつけてもいいかな。
 
CHUNKさん、なおやんさん、オススメなのでぜひ見てみて!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
日本中世の民衆像 2012年02月03日16:46
 
「日本中世の民衆像」(網野善彦 岩波新書)
 
日本中世史といえば網野教授。
 
以前二つほど同氏の著書を読んだことがある。
 
 
日本史は室町時代あたりに大きな転換期があったそうだ。
 
その前後で同じ言葉でも意味がまったく違ったりする。
 
呪術社会から合理社会に転換していく。
 
人々の身分も固定されてなかった。
 
部落差別ができたのはそれ以降の時代だ。
 
当時は西国と東国で、ほとんど別の国のように、まったく文化が違ったという。
 
その転換がなぜに起こったのかといえば、元寇が関係してるそうだ。
 
モンゴルの襲撃で、日本全国から武士が動員された。
 
その結果、大規模な人口移動があったと。
 
そして西国と東国がミックスされて現在の日本人が出来上がったらしい。
 
まあそんな話の本なんですけどね。
 
 
 
 
私個人的に面白かったことは別のところにあるんですよね。
 
当時の風習に、中央から下ってきた役人を、地方の領主が三日間もてなすというのがあったそうだ。
 
 
「公事のなかには、このように、よく三日厨、三日饗の雑事があげられていますが、これは三日間、饗応するわけです」
 
「中央から下った貴人を三日間もてなす習慣は、ずいぶん古くからあったらしい」
 
 
面白いことに、アラブでも「客人は三日間もてなす」という風習があるんですよね。
 
三日間というのは、世界中どこでも、お客さんも接待する方も、なんとなく飽きてくるボーダーなんでしょうかね。
 
 
 
 
 
「白粉焼、銅細工、紺屋のような手工業者たちが「職人」といわれたわけですが、それだけでなく、このような職種の人々の跡地が百姓から忌避されたという点でも、注目すべき例といえましょう。のちの「差別」につながる問題がここにあると思われるのですが」
 
 
白粉焼というのは、鉛などを使う仕事らしい。
 
つまり土壌汚染が起こる職業は、農民に嫌われ、それが差別につながっていったということらしいんですな。
 
しかしこういう職人階級の人々には、陰陽師とか巫女とか遊芸師とかも含まれていて、神社とかお寺とか支配階級の人々と直接接することができる、特殊な階級だったそうです。
 
つまり百姓より偉かった。
 
 
 
前にネパールにいった時に知ったんですが、ネパールでは鍛冶屋さんや銀細工師などが賤業とされていたんですが、やはり土壌汚染と関係あるのかもしれないなあと思ったりしました。
 
 
ネパールにはクマリという女神がいるんですが、この女神はサキャ族という、銀細工を扱う部族の少女から選ばれるんですよね。
 
銀細工師が賤業であることを考えると、神様と近い点において、やはりかつての日本と類似してるよなあとか思ったりしました。
 
 
 
かつてユダヤ商人も、欧州でもアラブでも、王宮の近くに邸宅を構えて、王様と直で話ができる特権階級だったんですが、いつの間にか被差別民族にされてしまいましたが、もしかしたら日本でも特権的な職人階級が、誰かの陰謀で貶められてしまったのかもかもしれません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
チャーチル 2012年01月24日11:13
 
本日の天声人語でチャーチルについて言及していた。
 
今日はチャーチルの47回目の命日なんだそうだ。
 
 
そういえば先日から「チャーチル」(河合秀和 中公新書)を読んでいた。
 
この本を読んで、チャーチルという人が、よくも悪くもイギリス人紳士を象徴しているんだなあとシミジミ思った。
 
そしてチャーチル=イギリス人紳士の考え方というのがなんとなく理解できた気がする。
 
頭の中でもやっとしているのをまとめるとこんな感じだ。
 
 
 
大英帝国は不滅で、イギリス人は世界一優秀である。
 
だからイギリスには、他の国にはない責任と義務がある。
 
イギリス人は優秀な民族だから世界に模範を示す必要がある。
 
イギリス人はジェントルマン的な振る舞い(いわゆるノブリスオブリージュ)を常に要求される。
 
だから自分より弱い者や劣った連中には寛大でなければならない。
 
しかし一方で、優秀なイギリス人に刃向かう下等な連中は容赦なく制裁しなければならない。
 
 
 
 
 
インド人は劣った人々なので、イギリスの統治がないと治安が保てない。
 
特にガンジーのような乞食坊主は我慢ならない(チャーチルはガンジーが大嫌いだった)。
 
イギリス人にとってインド人なんてのは飼い犬みたいなものだったんだろう。
 
従順なうちは可愛がるけれど、独立を言い始めると激しく弾圧する。
 
飼い犬がご主人様に刃向かうなんて許されるわけがない。
 
 
 
チャーチルにとって大英帝国は世界帝国でなければならない。
 
そしてイギリスは、彼らが考案した完璧な民主主義で統治されなければならない。
 
イギリスは常に民主主義の模範国でなければならないと。
 
 
 
2回の大戦を通して、イギリスはアメリカに莫大な借金をした。
 
大量の物資を援助してもらった。
 
その見返りに、イギリスの海外資産はアメリカに接収された。
 
チャーチルは母親がアメリカ人なので、アメリカ贔屓だった。
 
ルーズベルトに接近して膨大な量の手紙を送っている。
 
 
チャーチルは「英語諸国民」という言葉を多用した。
 
要するに英語を母語とする優秀なアングロサクソン人種=英米が、世界に民主主義を広めるということだ。
 
アメリカとイギリスについてしばしば言及される「特別な関係」というのは、このようにしてチャーチルによって決定されたともいわれる。
 
 
 
それにしても世界はいまだに「英語諸国民」に都合がいい形で動いているのだなあ。
 
リーマンショック以来、これだけ金融危機が問題になってるのに、米政府はウオール街にはまったくなにも規制をかけようとしない。
 
イギリス政府もシティには寛容だ。
 
特にイギリスは製造業がダメになって以来、金融で食ってきた。
 
インドの鉄道とかに投資して、その配当で食ってきた。
 
製造業から金貸しにシフトしたわけだ。
 
だからその金づるを規制しようとはしない。
 
ヨーロッパの債務危機はギリシャやイタリアの放漫財政のせいになっているが(確かにそうなんでしょうが)、しかし一方でウオール街やシティの投資会社や格付け会社が市場を操作している責任はあまり語られない。
 
 
 
チャーチルが「名宰相」だったという言説は、イギリスの宣伝ではないかという気がするな。
 
ナチスに対してもっとも犠牲者を出したのは、なにを隠そうソビエトの赤軍だった。
 
だから第二次大戦の英雄は、実はスターリンだったわけだが、そういうことはあまり知られていない。
 
なぜなら情報は英語諸国民が握っているからだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
チュニジアは今 2012年01月13日15:56
 
側近「議長、さっき見つけたネットニュースなんですが」
 
議長「ああ」
 
側近「「アラブの春」から1年 「革命ドミノ」の発端となったチュニジアの今を取材しました フジテレビ系(FNN) 1月13日(金)1時12分配信」ってやつなんですが」
 
議長「読んだよ。オレの言った通りだろ? 革命が起こってもなんにも変わらないって」
 
側近「そうみたいですね。なんかイスラム保守派が強くなってるらしいですが」
 
議長「いままでの汚職大統領が世俗派だったからな」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「そりゃそうだよ。あいつらは欧米の傀儡みたいなもんだ。世俗的になればそれだけ欧米のモノが売れるわけだ」
 
側近「なるほどね」
 
議長「それがイスラムに回帰してるって、それだけのことだ」
 
側近「ほおお」
 
議長「しかしこの記事でむかつくのは以下の部分だな」
 
 
革命以降、首都のチュニスでは、「ヘジャブ」などを売る店が増えているという。
(中略)
店主は「お客の要望があるから売っているんです」と話した。
客は「以前よりも革命後につける人が増えました」と話した。
チュニジアはイスラムの国だが、独立から50年以上にわたり、政治的に政教分離を進め、女性の権利も保障。
街中の女性たちは、欧米と同じようなファッションが目立ち、ナイトクラブでは女性が堂々とアルコールのグラスを傾ける光景も見られる。
社会の隅々まで世俗化が定着している。
それだけに目立つ、イスラム回帰とも取れる動き。
 
 
議長「まるでイスラム回帰が退化みたいに書いてるじゃねえかよ」
 
側近「確かに」
 
議長「女が顔隠すのはイスラムっていうよりもアラブの習慣なんだよな。顔出すのと海岸でTバックで歩いてるのと、どっちが恥ずかしいかって話なんだよ」
 
側近「なるほど。確かにTバックは露出激しすぎですな(笑)」
 
議長「要するに程度の問題なんだよ。女性の顔隠すのが男尊女卑っていう考え自体が、この記者はおかしいな」
 
側近「なるほどね」
 
議長「もうひとつ腹立たしいのはここだな」
 
 
独裁政権崩壊後も上向かない生活や待遇の改善を求め、こうしたストライキや座り込みなどが発生している。
そうした中、2011年10月の憲法制定議会選挙では、かつて非合法だったイスラム政党が217議席中89議席を獲得し、第1党に躍進した。
革命後も解決されない貧困や失業などの不満を吸収し、成長しているのがイスラム勢力だとの見方もある。
街中に徐々に増え始めた若い女性たちのスカーフ姿。
若者が集まる大学では、イスラム急進派の学生たちが座り込みを続けているという。
彼らの要求は、校内でのイスラム寺院や礼拝所の設置や、現在、共学の授業を男女に分離すべきというもの。
イスラム急進派学生は「夢は...イスラム国家が再興されること。コーランの実践で統治された国にね」と話した。
独裁政権を倒し、民主化と生活の安定を願った人々。
その実現へのプロセスは今、不透明さを増している。
 
 
議長「まるでイスラム保守派が、貧困とか失業をダシにして善良な市民を取り込んでるかのような書き方だよな。過激派が学生をそそのかしてるみたいじゃねえかよ」
 
側近「そんな印象ですね」
 
議長「原理主義者と過激派はまた違う連中だと思うぞ」
 
側近「そうなんすか?」
 
議長「たとえて言えばだよ、日本の新興宗教はいっぱいあるけどよ、オウムみたいにメチャクチャなのはほんの一部だろ?」
 
側近「そうですね」
 
議長「そのくらいのレベルだと思うよ」
 
側近「ふうん」
 
議長「それによ、何度も書いたけど、あいつらは別に民主化なんでどうでもいいんだよ。目の前の汚職大統領を追い出すことが目的だったんだ」
 
側近「そうですよね」
 
議長「民主主義の勝利だとか言ってるのは欧米の独善だな」
 
側近「確かに」
 
議長「汚職大統領が追放されたら、今度は別の部族から、次の汚職大統領がでてくるんだ」
 
側近「なるほど」
 
議長「だから比較的清廉なイスラム保守派の方がまだマシなんだと思うよ。彼らが勢力を伸ばしているのは、それなりに理由があるんだよ。それをオマエ、まるでアルカイダが伸張してるみたいに書いてるじゃねえかよ」
 
側近「しかしまあフジ系列ですからねえ」
 
議長「まあな」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ホルムズ海峡封鎖? 2012年01月12日00:14
 
側近「久しぶりですね。議長」
 
議長「そうだな」
 
側近「最近出番なかったですね」
 
議長「他のことで忙しかったんだよ」
 
側近「へええ」
 
議長「そんなことはどうでもいいんだよ」
 
側近「そうですね。それはそうと今回はイランについてですが」
 
議長「アメリカの経済制裁だろ?」
 
側近「そうそう」
 
議長「あいつらはそうとう根に持ってるからな」
 
側近「なににですか?」
 
議長「ホメイニ革命だよ」
 
側近「ああ。79年でしたっけ?」
 
議長「あれで王政が倒れたんだよ」
 
側近「それで?」
 
議長「アメリカが突っ込んでた投資がパーになっちまったんだ。しかも大使館占拠されて人質とられてよ。面目丸つぶれなわけよ」
 
側近「なるほど。それでいまだに恨んでるわけですか」
 
議長「もうひとつはイスラエルの意向だな」
 
側近「そうでしょうねえ」
 
議長「イラン、シリア、ヒズボラと続いてるシーア派の親玉だからな」
 
側近「イスラエルとしてはイランに核兵器もたれるとやばいですからね」
 
議長「軍事的に圧倒的な優位が崩れちまうからな」
 
側近「それでアメリカはイランには強硬にならざるを得ないと」
 
議長「しかし今回は、おそらくサウジの意向が強い気がするな」
 
側近「ほほお。なんで?」
 
議長「アラブの暴動だよ」
 
側近「はあ」
 
議長「一瞬だけ報道されたけどよ、サウジでシーア派の連中が暴動を起こして鎮圧されたんだ」
 
側近「そんなことありましたねえ」
 
議長「あれはおそらく報道規制されてたな」
 
側近「確か死者が数名出たとか」
 
議長「おそらくもっと死んでるかもしれねえ」
 
側近「でもほとんど報道されなかったですね」
 
議長「サウジの王政がぶっ壊れると欧米が困るからな」
 
側近「それで余計な報道はさせなかったわけですね」
 
議長「そういうことだ。メディアは欧米が握ってるからな」
 
側近「それがイランと関係あるんですか?」
 
議長「要するにシーア派住民を扇動したんだよ」
 
側近「イランが?」
 
議長「そう」
 
側近「なるほど」
 
議長「バーレーンだかカタールでもシーア派の暴動が起こったんだよな」
 
側近「そうそう。サウジが軍隊送って速攻で鎮圧してましたね」
 
議長「つまりシーア派の蜂起ってのは、産油国のスンニ派の王族どもにとっては悪夢なんだよ」
 
側近「イランのパーレビ国王みたいに追放されちゃいますからね」
 
議長「だから今回の制裁はイランの扇動に対する制裁って意味じゃねえかな」
 
側近「なるほど」
 
議長「しかも不安で原油が高騰する」
 
側近「産油国が儲ける」
 
議長「ついでにオイルメジャーも儲ける」
 
側近「損するのは消費者だけですね」
 
議長「ホルムズ海峡閉鎖したら困るのはイランも同じだからな」
 
側近「てことは本気じゃないってことですか?」
 
議長「そういうことだ。対外的に強硬になるのは、どこの国も政治不安が大きくなる時だからな」
 
側近「なんだか出来レースっぽいですね」
 
議長「産油国の連中は原油高止まりが理想だからな」
 
側近「そうですね」
 
議長「しかしなんか理由がないと勝手に値段上げるわけにいかねえからよ」
 
側近「なるほどそれでイランの制裁ですか」
 
議長「そうそう。イラン制裁をちらつかせることで、原油市場をある程度操作できるわけだよな」
 
側近「ガソリン高いっすよね」
 
議長「ウチなんか138円だぜ」
 
側近「どこ住んでんすか、議長?」
 
議長「……ナイショだ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「地震列島」 2012年01月07日17:55
 
最近資料用にパニック災害映画を見ているんだが、今回見てるのは「地震列島」。
 
1980年代前半の映画で、東京に直下型大地震が起こるという映画。
 
 
しかし内容よりも感心したのは別のことだ。
 
 
当時の映画ってワンシーンが非常に長いのだ。
 
だから役者が覚えるセリフが異常に長い。
 
気象庁長官が山崎努なんだが、セリフがものすごく長い。
 
覚えるの大変だったろうなあ。。。さすが。
 
 
 
と、そこで思い出したのが、韓流ドラマファンの母親の話だ。
 
 
韓国の俳優は超過密スケジュールで、セリフを覚えるヒマがないそうだ。
 
だからワンシーンに俳優がふたり映っていることがほとんどない。
 
なぜかというと、どっちか片方だけ撮るならカンペ見ながらしゃべればいいからだ。
 
つまりセリフ覚えなくていいわけ。
 
 
そう考えると現在ってのは、役者にとってとってもやさしい撮影が行われてるってことだ。
 
 
現在という時代は、ネットやデジタル化のおかげで、プロである必要がなくなり、いろいろな面で「総アマチュア化」が進んでると思うんだが(もちろんよい面も多々ある)、役者の世界もそうなのかもしれないなあと思った。
 
さて、「地震列島」の続きを見るかな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
新春のごあいさつ 2012年01月02日17:59  
 
 
 
 
 
 
各位さま
 
奥多摩より新春のお慶びを申し上げます。
 
昨年は震災の影響で、物書きを始めて10年で一番ヒマな1年となりました(笑)
 
おかげで人力山荘の改築工事はほぼ終了。
 
添付写真のようなオサレなバーカウンターまで作りました(前にご覧になった方はスルーしてください)。
 
すでに来られた皆様も、まだいらしてない皆様も、ぜひ足をお運びくださいませ。
 
また工事の様子を記録した「月刊田舎暮らしの本」の連載「奥多摩人力山荘奮闘記」が、山と渓谷社より晴れて単行本になる予定ですので(6月発売予定)、追ってご連絡させていただきます。
 
また諸事情ありまして、本年は年賀状の送付は見送らせていただきましたので、ご了承ください。
 
皆様にとってよりよい1年となりますことをお祈り申し上げます。
 
 
人力社代表 旅行ライター  中山茂大
 
 
 
写真キャプ
バーカウンターその@……ギネスビールが飲みたくなるバーカウンター
バーカウンターそのA……奥多摩山系の景色が一望できるバーカウンター
五右衛門風呂……人力山荘名物の露天風呂。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ユーロ100円割れ寸前、英米の責任では? 2011年12月30日11:35
 
オレは思うんだが、欧州通貨危機って、いつの間にかギリシャとかイタリアが悪者になってる気がするんだよね。
 
そもそも一番の悪者はヘッジファンドみたいな連中だったんじゃないのかな。
 
しかも責任がすり替えられた背景には、おそらく英米政府の意向もあるんじゃないかと。
 
ウオール街とシティが儲かれば英米も儲かる。
 
だから世界中が、金融を規制しろといっても、まったく動こうとしない。
 
野放しにして荒稼ぎさせてるのは、このふたつの国じゃないかと。
 
 
 
確かにギリシャ政府もダメなんだけど、そっちの責任ももっと問われてもいいんじゃないか??
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ダボスから「本当の自由のにおい」 2011年12月29日23:44
 
本日の朝日新聞の「世界を感じて」というコラム。
 
世界各国の特派員が日々の海外生活で感じたことを語る年末特集なんだが、その中のスイスからの通信。
 
 
記者(前川浩之氏)は、チュニジア、エジプトでデモを取材した。
 
「チュニジアの目抜き通りは催涙ガスとデモ隊の汗のにおいが混じり合い、むせかえるようなにおいだった」
 
その後、記者はスイスで世界の政財界のエリートが集う「ダボス会議」を取材する。
 
「今度は高級スーツと香水、バーで振る舞われる白ワインのにおいがあふれていた」
 
 
ダボスでも中東デモについて話題になったという。
 
欧米エリートたちは言った。
 
 
 
「自由が歴史を動かしてきた」
 
 
 
衣食住が有り余っている、世界でもっとも恵まれている連中が、中東の自由について語る。
 
 
中東の連中はよくやったと。
 
ようやく我々に追いついてきたと。
 
やはり我々が信奉している民主主義は正しいのだと。
 
 
 
彼らが語る自由とか人権とか民主主義なんて、所詮そんなものなんだよ。
 
彼らにとってそれは、すでに生得的なものだ。
 
だから、そもそもそんなものが存在しない人々の暮らしなんて想像もできない。
 
 
 
アンデスの山の中で暮らすインディオは、ピンポン球くらいのジャガイモを作り、ネズミを焼いて食うのが年に何回かのごちそうだ。
 
気温が真夏で五度くらいだが、暖をとる薪もままならない。
 
屋根は雨漏りがして、どっちを向いても滴が落ちてくる。
 
恐ろしく寒いところだった。
 
今年二月のことだが、あんな過酷な暮らしをしている人には、久々に会った。
 
 
 
彼らが属しているペルーという国は民主主義の国だ。
 
しかし実態はそんな理想とはほど遠い、汚職と利権だからけの政権だ。
 
そしてそんなダメな政権をアメリカは容認し、格差を改革しようとする左派政権をつぶし続けている。
 
 
 
なぜならアメリカの利権が侵害されるからだ。
 
民間企業が国営化されれば、進出しているアメリカ企業が大損するからだ。
 
 
 
 
欧米のエリートが言っている自由ってのは、そういう莫大な格差の上に成り立っている。
 
彼らが稼いでいる何千万円か知らない年収もそうだ。
 
もしも彼らが、自分たちの豊かな暮らしが脅かされるようになったら、平然と「アラブの春」を潰すだろう。
 
 
彼らの自由なんて、所詮そんなものでしかないのだ。
 
 
 
やっぱり世の中は一回ぶっ壊れた方がいいんじゃないか??
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ソ連消滅20年 西側こそ冷戦思考脱せよ 2011年12月28日12:09
 
朝日新聞デジタルより。
 
〈記者有論〉ソ連消滅20年 西側こそ冷戦思考脱せよ
 
「新生ロシアはまだ20歳だ。「強権」「人権抑圧」「汚職天国」と西側スタンダードで批判するばかりでは、ステレオタイプなロシア像を再生産し、「ロシア不信」を増幅させるだけではないか。民族が160を超える広大なロシアは一気には動けない。問題を抱えながらも歩む等身大の姿を知るべきではないか」
 
「「日本のロシア報道は実際とは全然違うよ」。ロシアで働く日本人ビジネスマンからよく聞かされる言葉だ。自省も込めて、こう考える。結局、今も冷戦思考から脱却できていないのは、我々「西側」の方ではないか」(副島英樹・モスクワ支局長)
 
 
 
 
西側諸国のロシアに対する偏見は、ソ連の頃と変わってないというコラム。
 
 
「強権」「人権抑圧」「汚職天国」
 
なるほどプーチンとか見てるとそんなイメージになるよな。
 
しかしよく考えてみるとこの三つ、そのまま中国とか北朝鮮とかミャンマーとかシリアのイメージでもあるんじゃないのかな?
 
 
さらにたとえば、
 
「官民癒着」「隠蔽体質」「経営者のモラル欠如」
 
とかにしたら、そのまま日本のイメージになるんだろうな。
 
 
 
では反対に、
 
「人権擁護」「民主主義」「クリーンな政治」
 
としたら、どこの国を思い浮かべるんだろう。
 
おそらく多くの人は北欧とかなんとか、あっちの国をイメージするに違いない。
 
 
 
 
本当のところは知らない。
 
でもこれらの国は、世界にそういうイメージを喚起せることに成功している。
 
 
 
 
要するにそういう「負の報道」をし続けることで、誰かが得をしているということではないのかな。
 
得をしているのは当然ながら西側の、民主主義国家といわれる国だ。
 
たとえアメリカが欧州以外の他国に圧倒的に強権的でも、ルクセンブルクとやベルギーが不法入国の外国人を低賃金で働かせてGDPを押し上げていても、スイスフランがアフリカの独裁者から流れ込んだ個人資産のおかげで世界でもっとも信用が高くても、それらは不問になる。
 
 
 
19世紀以来、彼らはそういう負のイメージを他者に仮託してきた。
 
ロシアもその犠牲になってる国のひとつってことなんだろう。
 
 
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